大学2年で社長になるということ (星野 希)

大学2年で社長になるということ 「大学2年で社長になるということ」は、タイトル通り大学在学中に会社を設立して社長を経験した星野 希さんの本です。イベント(たしか動画人)でお会いしたときに献本を頂きましたので、遅ればせながら読んでみました。
 星野さんが設立したのは、マルシェビスという有限会社なのですが、非常に面白いのがいわゆる学生起業とは異なり、学生中のみ起業として期間限定での会社設立になっている点。
 なかなか、社会人になってしまうと生活もかかっているので、最初から会社の終わりを決めて会社を設立するという発想は生まれてきませんが、期間を決めて会社を運営するという意味ではプロジェクト的な会社経営と言うことができると思います。
 会社の事業自体も、あえて他の普通の企業と対等な土俵で勝負しようとするのではなく、学生ならではの事業スタイルに集中しているのが非常に興味深いところ。
 このあたりのスタイルは、他の会社にも参考になる点がいろいろありそうです。
 実際、星野さんは公約通り今年の4月から別の会社に就職、マルシェビスは別のチームに引き継がれているようです。
 ちょっと残念なのは、就職した会社の方針か個人ブログを閉鎖されてしまったことですが、彼女のようなキャラクターがもっともっと増えてくると、日本ももっと面白くなってきそうだな、と思わせてくれる一冊です。
 起業を考えている学生さんだけでなく、会社に対する固定観念をゼロから考えてみたいという方にもヒントになる本だと思います。


【読書メモ】
■「会社をつくる」ということは、私が面白いと思うこと・やりたいと思うことを、ベストな形で実現するためのツールだったのです。
■他人の目を気にするよりも、まず自分を信じよう。
 人がどう思おうと、自信の個性ではないか。
■大学生の中でも交友関係が広い人を選び、マルシェビスが業務委託を結んで反則に協力してもらうとか。
 そうやって徐々に徐々に大学生の中での密かなブームをつくっていくことで、半分は意図的にこの商品を広めていくことができるわけです。
■次につなげたいときは、一言で返せる質問をしてみたら?
■3つのステップ
・第一に「真似ること」
・第二に「聞く」ということ
・第三に「とにかくやってみる」
【目次】
第1章 期間を決めて、会社をつくるということ
大学2年で起業した理由とユニークなやり方
第2章 気づけば「社長」になっていました!
目的ではなく結果としての「起業」そして「女子大生社長」
第3章 大学生社長のコミュニケーション術
起業で学んだ人とのつき合い方
第4章 お金よりもやりがい、ワクワク
女子大生という「強み」を生かす
第5章 「今」の自分の強みをブランドにする
「今の私たち」と「ビジネス」をつなぐ、マーケット戦略
第6章 会社卒業
次のキャリアづくり、そして未来の自分へ
おわりに 会社は「譲渡」という形で続きます!
星野希・年表

大学2年で社長になるということ
大学2年で社長になるということ 星野 希

ダイヤモンド社 2007-12-14
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