「iPadショック」は、「iPhoneショック」や「iPhoneとツイッターは、なぜ成功したのか」などの書籍の著者としても有名な林信行さんの書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、タイトル通りiPadが既存の産業にどのようなインパクトを与えるのか、林さんならではの視点で分析されています。
私もiPadを実際に触ってみて、想像以上の完成度にいろいろと驚きましたが、IT業界に携わっている方であれば、何かと触れておいた方がよい端末のように思います。
iPadブームを一歩引いて見ている方には、参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■iPadの魅力
・画面の大きさと美しさ
・ユーザーの操作に自然に反応する快適さ
・製品に変な味付けがされていない
■「iPhoneでおもしろいのは、あれだけ画面の解像度が低いのに、誰もそれを話題にしないことだ」(日本メーカーに勤める友人)
■アップルでは一つの製品をつくるにあたって、100個以上の実物大モデルをつくるという。
■使われることのない機能がたくさん詰まっている製品と、使いたい機能がしっかりつくり込まれている製品とでは、どちらがありがたいか
■App Storeの買いやすさの工夫
・デザイン
・価格表示
・アフィリエイト
■「ランキング上位のアプリケーションが、ランキング上位に滞留する時間が長期化している」(アプリヤ社椎谷ハレオ氏)
ランキングには入ればヒットするが、逆にランキング上位に一度でも食い込めないと、世の中に一切、存在をしられないまま終わる恐れもある
■In-App-Purchase
月額課金や追加コンテンツを利用した継続的なコンテンツビジネスが本格的に動き始めた
■iAdの強さは技術的な優位性だけではない。アップルが開発しているだけあって「体験」に重点を置いたつくりになっているのだ。
■iPadを使ってWeb利用は、座れる場所で使われることが多くなりそうだ
■「我々は自社製品についてブログやソーシャルネットワークなどを細かく見ている」(アップル社ワールドワイド・マーケティング担当上級副社長フィル・シラー氏)
■要望を聞くということは、すべての要望をのむということとは違う。製品づくりでは常にトレードオフがつきまとう。
iPadショック iPhoneが切り拓き、iPadが育てる新しいビジネス 日経BP社 2010-05-27 by G-Tools |