現在、昨年もブログで紹介させて頂いたiMediaブランドサミット2014に参加させて頂いてます。
現在の所、2日目のキーノートスピーチが個人的に印象に残ったのでメモをしておきたいと思います。
キーノートスピーカーはマスターカードのグローバルのデジタルマーケティング責任者であるAdam Broitmanさん。
米国におけるインターネットマーケティングリーダーのTOP25にも選ばれるような人なので、一件テクノロジーやデジタルの話をするのかなと思いきや、一貫して強調されていたのはタイトルにも書いた「重要なのはテクノロジーではなくストーリーだ」という話でした。
もちろん、Adamさんはテクノロジーとマーケティグの融合が得意な方で、今後全てのマーケティングはデジタル抜きには語れないと話していた方なので、デジタルやテクノロジーを重視している人なのは間違いないのですが。
だからこそ、Adamさんが最新テクノロジーに振り回されるのではなく、「ストーリー」が重要だと強調されるのは興味深いところです。
特に、人々の会話の中に入って行くには目立つ形で邪魔をする方法と、ストーリーとともに入っていく方法があるけど、どっちが受け入れられるかといえば、ストーリーとともに入っていく方法だよね?という例え話をされていたのは印象的でした。
その一つの例として紹介されていたのがマスターカードで実施されているプライスレスサプライズキャンペーン。
人気歌手のジャスティンティンバーレイクがファンの家を訪問して一緒に歌を歌ってくれるという、印象的なテレビCMを展開して話題になったキャンペーンだそうです。
マスターカードのユーチューブチャネルにいくと、ジャスティンティンバーレイクだけでなく、カイリーミノーグや、ファレルウィリアムズなどそうそうたるメンバーがサプライス企画をしている動画を見ることができます。原題のシンデレラストーリーというかローマの休日みたいな感じですかね。
まぁ、このあたりは有名人を活用していることもあり、マスターカードさんはお金があって良いなぁという話になりがちな事例ではあると思いますが。
単純にマスターカードを使って、とアピールするのではなく、利用者が感動した話を軸にマスターカードを知ってもらう、というストーリーを軸にして、ファンのクチコミを意識するアプローチは、ソーシャルメディア時代においては非常に重要なコア要素なんだろうなと改めて思います。
プレゼン当日は3つのサプライズという形で紹介されていましたが、マスターカードやパートナーが顧客を驚かせるだけでなく、他の顧客が友達を驚かせるプロセスにまで展開することを目指した企画になっているのも興味深いところです。
まぁ、一般の企業でも、こういった誰もが感動できるストーリーを発見できるのか?というのが議論になりやすいところだとは思いますが。
ストーリーが軸になっていないといかに複雑な最新テクノロジーを使ったところで成果を出せない、というのはマーケティングに携わる者として忘れないようにしたいな、と改めて思います。
最後にAdamさんの最後のスライドの原文と自分なりの意訳文を掲載しておきます。
■The World is Made of Stories, Not Atoms.
Stories Are Frameworks for Human Connections.
Technology Powers Connecions That Scale.
Everyone Loves A Little Surprise and Delight In Their Life.
■世界はモノではなくストーリーでできている
ストーリーこそが人々のつながりの土台になっている
テクノロジーはつながりを拡げるための力となる
誰でも自分の人生にちょっとした驚きや感動が起こるのが大好きだ。