グーグルを中心とするインターネット業界、サーチ・メディアの今後を考えるのに非常に示唆に富んでいる本です。
ネット業界の人は必読ですね。
歴史書という感もあるので、書籍メモとしてはまとめずらいのですが。
特に印象に残ったのはグーグルも必ずしも創業当初から確固としたビジネスモデルがあったわけでは無い点。
競合環境やタイミング、運も重要な要素であることを改めて感じてしまいます。
【読書メモ】
・ポータルはめったに変更されないらしい
「総じて検索者はホームに固執し、85%がまずマイクロソフト、ヤフー、グーグル、AOLの4大ポータルを使う。そしていったん、一つのポータルで始めると、いつまでもそれから離れない」
・複数の企業がグーグルになれるチャンスを持っていたかもしれないこと。
特にアルタビスタとゴートゥー・ドットコムのくだりはいろいろ考えさせられる。
・アルタビスタ (ルイ・モニエ)
「言ってみればそれは当時のグーグルだった。
おそらく1996年にはアルタビスタは、ウェブ上でベストの一番好まれるブランドだった。そして検索について現在進行形の発明や新たなチャン数を予感させた。」
・ゴートゥー・ドットコム(ビル・グロス)
「ビル・グロスがその主張を放棄せず、その豪胆な姿勢を貫き通せていたら、グーグルは存在しなかったかもしれない。」
・これまでのグーグルにも課題はあったし、今後のグーグルにも当然いろいろな課題があること
・サーチエコノミーとの距離感「グーグルは与え、そしてグーグルは奪い取る」
・プライバシー問題「邪悪にならない」
・サーチということの価値と可能性
・「意志を持ち、考える検索エンジン」
・「横串検索と特定のドメイン」
・「ウェブの時間軸」
・「かって先人たちが石に物語を刻んだように、現代のわたしたちは、グーグルなどのインデックスに、永遠に生き続けるのではないか」
目次
第1章 意志あるデータベース
第2章 検索のイロハ~五つのW、ひとつのH
第3章 グーグル以前の検索
第4章 グーグル誕生
第5章 一回五セントで一〇億ドル~インターネットが産んだ金の卵
第6章 グーグル二〇〇〇~二〇〇四~五年で三〇億ドル企業へ
第7章 サーチ・エコノミー
第8章 検索とプライバシー
第9章 グーグル、満を持して上場
第10章 グーグルの今日と明日
第11章 完全なる検索
エピローグ
ザ・サーチ グーグルが世界を変えた ジョン・バッテル 中谷 和男 日経BP社 2005-11-17 by G-Tools |
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