ブログでテキストコミュニケーションを練習する

 先日「ブログは居酒屋コミュニケーションみたいなもの」という記事で、ブログを書くのに、おおげさな「文章力」なんて必要ないんじゃないかと思う。という話を書いたが、もちろんこれは「文章力は重要じゃない」という話じゃない。
 実は、そもそも自分がブログを一生懸命書くようになったのも、文章を書く練習をするためだったりする。
 もともと自分は、どちらかというと口から先に生まれたような人間なので、文章で説明するよりも、相手に会って直接説明する方が得意なタイプだった。
 何しろ、相手にあって話せば相手の反応も分かるし、それに応じて会話の内容を変えられるが、文章ではそうもいかない。
 メールもメッセンジャーも実は苦手というのが正直なところだった。 
 ただ、現在のところやっぱりインターネットの最大のメリットを得られるのは何と言ってもテキストコミュニケーションだと思う。
 ブログにしろ、メールにしろ、テキストのコミュニケーションであれば非同期で、しかも不特定多数の相手とやり取りをすることが可能だ。
 これが直接会っての会話となると、数人から数十人がせいぜいだし、セミナーで喋っても数百人が限度だろう。
 それに何と言っても現在のところは検索エンジンで探してもらえる唯一のコンテンツだし。
 もちろん、今後ポッドキャスティングとかビデオチャットとかが手軽になればまた状況は変わってくるのかもしれないけれど、とりあえずここ数年のインターネットコミュニケーションの主流はやっぱりテキストコミュニケーションだと思う。
 でも、テキストコミュニケーションは、電話や対面の会話に比べてどうしてもトーンとか、雰囲気みたいなものを伝えるのが苦手。
 相手の顔色を見ながら文章を綴るわけにもいかないし、丁寧な文章と、ぶっきらぼうな文章だと相手の受け取る印象も大きく変わってきてしまうし、それによって相手を傷つけたり、勘違いがおこって喧嘩になったりなんてことになりやすい。
 
 リテラシーという言葉で書いてしまうと、なんだか小難しげな感じだけど。
 そういう意味では、やっぱり今の時代はある程度テキストでコミュニケーションする能力ってのを鍛えるべきなんじゃないかと思う。
 
 そう思ってこの2年ブログを毎週のように書いてきたが、そういう文章力の練習としては、ブログは間違いなく良いツールだと思う。
 メールを同じ数送り続けていたら、多くの人にはスパムメール扱いされるだろうし、かといってテキストファイルで自分のPCにだけ保存していたら、誰の反応も見ることは出来ないし。
 ブログなら、コメントやトラックバック、アクセス数にブックマーク数とさまざまな形でフィードバックを見たり、共感や反感を感ることができるわけで、仮にブログが炎上してしまったり、燃え尽き症候群になってブログに飽きてしまっても、何かしら得られるものはあると思う。
 
 そんな練習ぐらいのつもりでブログを始めてみるのも良いんじゃないかなーと思う今日この頃です。
 もちろん、だからといって2年間ブログを書いてみて、自分の文章力が向上したのかと言われると怪しいところではあるんですが。