日経新聞コラムに掲載していただきました。

 昨日、1月30日の日経新聞夕刊「東西南北」のコーナーに、私が執筆したアルファブロガーに関するコラムを掲載して頂きました。(Sさん、貴重な機会を頂きありがとうございました。)
 ちょっと新聞向けの文体に修正してもらったので、自分の文章では無いみたいな感じですが・・・
 日経新聞にブログの話が出るだけでも、隔世の感があるのですが、一般日経読者の方々にとってどういう印象を受けられるか、ちょっとドキドキです。
 記事のイメージは、「俺」のターン で見ることができますので、よろしければどうぞ。

民主化するイノベーションの時代 (エリック・フォン・ヒッペル)

4903241076 昨年末に読んだのですが、なかなか興味深い本です。
 クリステンセンのイノベーションのジレンマでは、「顧客の要求に細心の注意を払う会社ほど、急進的で破壊的なイノベーションを見逃しやすい」というテーマが上げられていましたが、それではどういったところからイノベーションを見つければいいのか?というのが疑問としてあげられます。
 それをこの書籍では「リードユーザー」という先端顧客を定義することで、ユーザーが自ら起こすイノベーションに注目するように促しています。
 確かにソフトウェア業界なんかの最近の動向を見ていると、こういった先端ユーザーのアイデアやパワーをいかに活かしていくかというのは非常に重要なポイントですね。
 メーカーと顧客という分類だけでは収まりきらなくなってきているという指摘は確かに痛感します。
 では、真に「破壊的なイノベーション」も本当にリードユーザーから生まれてくるのかと言われると、個人的にはちょっと腹におちきっていない感じもするのですが。 
 一つの視点として、重要な点を指摘してくれる書籍だと思います。

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動画配信の未来もアップルとジョブズが切り開くらしい

ラウンドアップ:「魔法の王国」に乗り込む、S・ジョブズとピクサーの仲間たち – CNET Japanを読んで。
 日本がライブドア騒動で、ちょっと後ろ向きな議論にはまりかけている間にアメリカでは凄いことが起こってますね。
 なにしろ、あのスティーブ・ジョブズがディズニーの筆頭株主で取締役になるわけで。
 R30さんが早速レポートしているように、「DisneyのPixar買収は、まあなるべくしてなった」という感じもありますが、なんといってもあのディズニーの「筆頭株主&取締役」ですからね。
 いくら今のアップルに勢いがあるとはいえ、これまでのシリコンバレーとハリウッドというのは比較的対立イメージがあった世界でしたし、2年前には「ジョブズと袂を分かったディズニー、さっそくMSと組む」なんて記事があったぐらいですから感慨深いものがあります。
 
 アップルとディズニーといえば、シリコンバレーとハリウッドの代表企業。
 それをスティーブ・ジョブズがつなぐのかと思うと、これからやってくる世界について実に想像が膨らみます。
 個人的には、動画配信ビジネスは、ブロードバンド普及率が高く、映像系の機器に強いメーカーが多い日本の数少ない勝負のエリアだと信じようとしてきましたが。
 どうも、これは勝負有りという印象を受けてしまいますね。
 アップルは既にビデオiPodという動画配信用の端末があり、iTMSで動画配信を始めていますし、メディアパブには「ビデオiPod向けTV番組配信,収益生む事業に」なんて記事も出ていて、有料コンテンツの配信は既に軌道に乗ってきているようです。
 そこにディズニーコンテンツがプラスですから、たまりませんね。
 もちろん、日本もGyaoやソフトバンクなど動画配信ビジネスが動き出している感じはあります。
 昨日も「Gyaoが「プロジェクトX」をはじめとしたNHK番組の配信実験」なんて記事も出てましたから、健闘している部分は出てきている感じはしますが、まだPCに対するストリーミング配信が中心ですし、グローバルに見たら存在感はまだまだほとんど無いに等しい印象があります。
 
 おまけに、一連のライブドア騒動の反動で、日本ではネット企業にしばらく逆風が吹きそうな印象もありますから、実に心配な状況です。
 そんな中、非常に共感したのがLog the Endless Worldで御手洗さんが書いていたこの部分

何よりも今回のことで懸念しているのは、これで日本のWeb系サービスが停滞することです。楽天やライブドアばかりがテレビでは取り沙汰されて、一般にはあまりわかっている人も少ないんじゃないかと思いますが、米国のネット企業は着実に技術・事業開発で力をつけて来ています。(中略)巨大な資本と技術力、経験やノウハウを背景に、どんどんこうした企業が日本に参入してきたら、日本のネット企業なりサービスは、いつか(というか、既にでしょうが)実力の面で彼らに席巻されてしまうだろう、と一方で思っていたものです。実力でも彼らに匹敵する日本発の技術やサービスをまだまだ育てる必要があると私は思っています。

 今回のアップルとディズニーの話なんかを見ていると、席巻されるのはネット企業の分野にとどまらないかもしれない気がしてきます。
 早くライブドア騒動に一区切り付けて、次への一歩を踏み出したいものですね。

ブログ・オン・ビジネス(シックス・アパート株式会社)

4822244946 Blog on Businessは、トップブログメーカーであるシックス・アパート株式会社が事例やノウハウをまとめている本です。
 ビーコンの渡辺さんのブログ導入プロセスや、ブログの先行企業の事例が掲載されていて、会社にブログを導入試用かどうか悩んでいる人に最適な感じです。
 ブログマニアとしては、齋藤さんが書いている第4章の「ブログことはじめ」が改めてブログの歴史が分かって面白かったです。
(特に、勝手にブログをコミュニケーションツールと決め付けていた自分の定義が、正しかったことが再確認できて自己満足にひたっていたり)
 ブログとはなんぞやという話から、ブログマーケティングのコツ、他社事例など、「とにかく一冊で全部知りたい」という人にオススメの本ですね。

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feedmeterにランク入りしてました

feedmeter.gif 久しぶりにfeedmeterのランキングを見ていたら、いつのまにか自分のブログがランク入りしているのに気がつきました。
 しかも173位。
 feemeterが始まった頃は圏外(300位以下)でしたから、感動です。 
 (何かの間違いかもしれないので、おもわず画面をキャプチャしてしまいました)
 これまで、自分のブログで書いたものは全てFPNにダブルポストしてきたので、こっちのブログを読んでいる人は少ないだろうと思っていたのもあり、ちょっと驚きました。
 こちらのブログを登録していただいている皆さん、どうもありがとうございます。
 気づいた方もおられるかもしれませんが、正月にロリポブログからMovable Typeにシステムを変更しました。
 今後はこっちでは、自分の最近の動向とか、読んだ本のメモみたいなものも書いていこうと思ってます。
 あいかわらず、自分のメモブログなのですが、何かのお役に立てば幸いです。
 今後ともよろしくお願いします。
 あ、ついでに告知を。
 こんどの火曜日のガイアの夜明けで、先日書いたYahoo!ラーメンの件が放送されるそうなので、私もひょっとしたら映ってるかもしれません。(と言っても一瞬でしょうけど)
 それは別としても口コミ系の話のようなので、ブログを書いている皆さんは要チェックですよ。

メディチ・インパクト (フランス・ヨハンソン)

4270000759 クリステンセンのイノベーションのジレンマに出会ってから、「破壊的なイノベーションが重要なのはわかったんだけど、はたしてそういったイノベーションを引起すためには何が重要なんだろうか?」というのが個人的にずっとテーマだったりします。
 
 このメディチ・インパクトは、そういうイノベーションへのヒントという意味では、去年読んだ本の中でも1番納得感のある一冊でした。
 大阪駅で新幹線の待ち時間にやることが無かったので入った本屋で、帯のクリステンセンの名前につられて手に取っただけなのですが、そのタイトルや表紙とは全く異なった内容でした。
 特に印象に残っているのは、「交差点」の重要さと、「イノベーターは成功したから多くを生み出すのではなく、多くを生み出すから成功したのだ」という一文。
 考えに考え抜いた結果ネガティブ要素に気をとられてあまり実行に移さないよりは、とにかく実行してみる方が実は確率が高いのではないかというのを、改めて考えさせられる一冊です。
 (とはいえ、何も考えずに試してみれば良いという話ではありませんが)

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