ウェブがわかる本は、RSSリーダーのglucoseでも有名な有限会社グルコースの大向さんによる新書です。
献本を頂いたので、読書メモをしておきます。
「ウェブがわかる本」の出版は岩波ジュニア新書。
そう、なんとジュニア向けの本です。
個人的にも、これからの世代である今の10代に対するインターネットのリテラシー教育と言うのは非常に重要だと思っていたのですが、それを思いだけでなく実際に書籍と言う形で貢献している点に、大向さんにはまず脱帽です。
さらにすごいのが、新書なのに後半多くのページの画像が「カラー」なこと。
新書といえば白黒のイメージが強いのですが、カラーにしたかったという強いこだわりを感じました。
また、特に興味深かったのが後半に出てくる、ウェブを使ってレポートを書こうというパート。
最近、大学の先生なんかと話すと、やたらと学生がレポートをウェブのコピペで済ませてきて困るという話になるわけですが。
実際にインターネットをいつでも使える時代になっているわけですから単純にウェブを禁止するのは無意味。
この本にあるように、有効に活用してより深いレポートを書く練習をしてもらうというのが正しい教育のような気がします。
ちなみに、あとがきに「ぼくがはじめてウェブに触れたのは1995年です」というくだりが出てくるのですが、この部分はおそらく多くの人が同じでしょうね。
ただ、私にとっての1995年は社会人一年目だったのに対し、大向さんは高校生。
これからは、生まれたときにはウェブがあると言う世代が育ってくるかと思うと、改めて自分の立ち位置を考えさせられる一冊でした。
【読書メモ】
■ウェブを使ってレポートを書こう
・検索エンジンで「世界遺産」を検索
・検索エンジンで「世界遺産とは」を検索
・ウィキペディアで「世界遺産」を検索
・Amazonで「世界遺産」を検索
・WebcatPlusで「世界遺産」を検索
・クリエイティブ・コモンズに対応した画像を検索
・ブログ検索で他の人の体験を検索
■ウェブとつきあうためのスキル
・見つけるスキル
・判断するスキル
・伝えるスキル
・コミュニケーションのスキル
■ぼくがはじめてウェブに触れたのは1995年です。スポーツができるとか、音楽ができるとか、そういうとりえのない高校生が、ウェブと出会い、自分のウェブページをもち、はじめて見知らぬ人から評価された、そのことがきっかけとなって、大学ではコンピュータを専攻し、いまにいたります。
ウェブがわかる本 大向 一輝 by G-Tools |