ウェブ時代をゆく (梅田望夫)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687) 「ウェブ時代をゆく」は、昨年11月に出版された梅田さんの本です。
 完全に周回遅れどころか、三周回遅れぐらいなのですが、読書メモを書いていたので公開しておきます。
 Amazonの本の紹介に『ウェブ進化論』完結篇と書かれているように、この本はウェブ進化論から始まった梅田さんのウェブ時代論において、では、私たちはどのようにこれからの日々を生きていくべきなのかという点にフォーカスした内容になっています。
 個人的に特に共感したのは、「もうひとつの地球の創造者はグーグルだけではない」というくだり。
 最近、仕事の関係でいろんな業界の人と話をすることが増えましたが、インターネットを作り上げていく自分に、自分も参加していると感じているかどうか、というのが価値観の一つの大きな分岐点になっていると感じています。
 
 個人的には、ブログとかmixiとかを使ってみることから初めて見てもらえば、新しい価値観の人が増えていくのではないかと期待していたりするのですが、大企業においてはそれらのツールがアクセスが禁止になっていたりするところも多く、なかなか難しいなーと感じるところもあります。
 
 ちなみに、最後の方に「皆が「この人から学びたい」と思う尊敬する知人を一人選び、「皆で学ぶ」ためにその人にブログの開設を促せば、それだけでも日本語のネット空間は知的な豊穣さが増してくるだろう。」という提言もありましたが、これは自分でも是非促進されるように何かで挑戦してみたいところです。
 
 梅田さんのブログを普段から読んでいた人であれば、復習本的な位置づけの本になると思いますが、ウェブ時代における行動スタイルを考える上で良いまとめになると思いますので、まだ読んでないという方は是非どうぞ。


【読書メモ】
■「一身にして二生を経る」時代(福沢諭吉にとっての明治維新前後)に生きる上で大切なことは、「最初の半分」での常識と、「あとの半分」での常識はきっと異なるはずだという想像力を抱きながら生きること
■もうひとつの地球の創造者はグーグルだけではない。
 ネット企業に集まる人たち、ネット・サービスを開発する若者たち、ブログをせっせと書く私も、皆、自分が書くコード(や文章)が起こす「小さな奇跡」にわくわくするのである。
■オープンソース・プロジェクトが成功するかどうかは、人生をうずめている奴が一人いるかどうか(まつもとゆきひろ氏)
■今までは組織への加入は「全人参加」がデフォルトだったわけですが、ネットによってこれは「気持ちだけ参加」が可能になった(小飼弾氏)
■これからは、大組織は大組織ならではの強み、つまり「巨大」であることそれ自身が強みになる事業や行動を選択し、そこに集中する傾向が強くなっていくはず
■シリコンバレーで学んだ3つの言葉
・Only the Paranoid Survive
・Entrepreneurship
・Vantage Point
■ADL情報電子産業フォーラム
・フォーラムは年一回ではなく毎月1回3時間、都内のホテルで開催
・ニュースレター形式で送付するのではなくて、毎月、報告書を用意し、その報告会をフェイス・トゥー・フェイスで行う
・個人単位でなく、会員企業制にして参加費用を設定し、会員企業になれば席を二席確保。三席目以降も追加費用で参加可能。
・3ヶ月に一回は、参加者との懇親会と、役員クラスの人を対象にした朝食会を開催する
■皆が「この人から学びたい」と思う尊敬する知人を一人選び、「皆で学ぶ」ためにその人にブログの開設を促せば、それだけでも日本語のネット空間は知的な豊穣さが増してくるだろう。在野の賢さを顕在化させれば、日本のネット空間にも「群衆の叡智」がもっと立ち現れてくるはずである。
【目次】
序章 混沌として面白い時代
第一章 グーグルと「もうひとつの地球」
第二章 新しいリーダーシップ
第三章 「高速道路」と「けものみち」
第四章 ロールモデル思考法
第五章 手ぶらの知的生産
第六章 大組織VS.小組織
第七章 新しい職業
終章 ウェブは自ら助くる者を助く

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687) 梅田 望夫

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