「新・データベースメディア戦略」は、データベースをコアにした事業に携わる執筆陣が共同で執筆した本です。
献本を頂いたので、読書メモを書いてみました。
データベースという文字が表紙に躍っているので、ついつい技術的なデータベースの要素の話かと思ってしまいがちな気がしますが、ココで言われているデータベースメディアとは、「Web2.0のコアはデータベース」と言っていた文脈でのデータベースということのようです。
最近のウェブサービスでは、明らかにデータベースの活用の仕方が、サービスの魅力を分ける結果になっており、そういう意味でもデータベースメディアというキーワードは一つの視点として面白そうです。
個人的に印象に残ったのは、FacebookアプリでブレイクしたiLikeの伸び数。
なにしろ2ヶ月足らずで500万人ものユーザーがインストールをしたというからすごいです。
もちろん、すでに利用者がいたサービスなので、ゼロからのスタートで2ヶ月で500万人の利用者を増やすというのとはちょっと違うとは思いますが、それにしてもこのスピードは驚異的。
それも、利用者のデータベースとアプリケーションのプラットフォームをオープンにつなぐことによって、そういう土壌を構築したFacebookのアプローチが効いていたんだろうと改めて思います。
ウェブサービスやソーシャルメディア系のビジネスをされている方は、参考になる要素がある本だと思います。
【読者メモ】
■データベースメディア
・データベースをコアにもつ
・ユーザーが参加することでデータベースの価値が高まる
■データベースメディアの成功の秘訣
・魅力的な情報のデータベースをもっている
・データベースをオープンな状態においている
・ユーザー同士のコミュニケーションを活性化させている
・適切なインターフェースとナビゲーションをもっている
・データベース構造がビジネスモデルと直結している
■データベースメディアの代表的なビジネスモデル
・データベースへの掲載料・登録審査費等
・ユーザーからのプレミアム利用課金、手数料
・企業からのシステム利用課金
・データベースの二次利用権の販売
・広告費
■話題のコンテンツを表現する方法
・つくり手からの情報×みんなの話題
・静的情報×動的情報
・動的情報×動的情報
■Topix
新聞社のサイトやブログ記事などを収集し、キーワードごとの話題をまとめ、サイト内に表示している
■Facebookアプリの例
音楽ネットワークサイトiLike
2ヶ月足らずで500万人ものユーザーがインストールをした
(本サイト登録ユーザーの増加の4倍以上)
新・データベースメディア戦略。オープンDBとユーザーの関係が最強のメディアを育てる 橋本 大也 宇佐美 進典 潮 栄治 インプレスジャパン 2008-03-28 by G-Tools |