「ビジョナリー・ピープル」は、「ビジョナリー・カンパニー」の著者陣が、世界中の200人以上の人々にインタビューを実施してまとめられた本です。
昨年購入して読んでいたのですが、読書メモを書いてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
原題の「Success Built to Last」にも現われているように、この本のテーマは「経営の未来」のような経営学ではなく、永続する成功をどのように作るべきかというもの。どちらかというと自己啓発本に近いトーンになっています。
現在の自分の信念であるとか、長期的な自分の方向性に不安を感じているような方には、特にお勧めの本と言えると思います。
【読書メモ】
■永続的な成功をものにできるのは、自分が完璧な人間であったり幸運に恵まれた人間だからではなく、自分自身の生きがいだと信じることに取り組む勇気を忘れないからなのだ。
■並外れた人たちやチームそして組織というのは、たいていの場合、ごく普通の人たちが自分自身にとって大切だと思っていることが、結果的に並外れているにすぎない
■今日の成功の定義こそ、生活や仕事にとって潜在的に有害な処方箋だ
■ビジョナリー・ピープルの本質的な三要素
・意義:取り組もうとする対象は、個人として意義を定義するという意味で、自分自身に深く関わってくる
・思考スタイル:人一倍の責任感、大胆さ、情熱、そして責任を伴った楽観主義
・行動スタイル:行動を起こすための効果的な方法を知っている
■「達成しなければならないことや生きがいのあることについて、頭の中にその完璧な絵が描けている人なら誰でも、そうした考えにももとづいて起こした行動の結果が、決して頭に描いたイメージのような完璧なものにならないことを理解している」(アリス・ウォーターズ)
■「自分のしていることに愛情を注いで初めて、隣に座っている人よりも実際によい仕事を多くこなせるのだ。もし愛情がないなら、そのときは、愛情のある別の人を探すことになる。」(ラリー・ボシディ)
■「人は人生で最もつらい経験をきっかけに、よりよい生き方を学び、周りの人たちがよりよい生き方をするための力にもなれる」(レイチェル・ナオミ・リーメン)
■自分にとって意義がどんな意味を持つのかを悟ろうとすることほど、個人的な決断はない。その決断ができるのは、自分以外にはないのだ。
■夢をあきらめさせる4つのワナ
・キャリアへの固執
・BSO(Bright Shiny Objects)への憧れ
・コンピテンスの誘惑
・ORの呪縛
■「人に与えられた時間は限られている。だから、誰か他の人の人生を生きて、その時間を無駄にしてはならない」(スティーブ・ジョブズ)
■リーダーの証(ピーター・ドラッカー)
自分にとってきわめて大切なテーマについての奥深い知識を結集させるとき、そこにカリスマ性が生まれる。自分の情熱を周りの人たちに伝えようという勇気がわき上がり、そして伝えることによって、周りの人たちはついてくる。
■敗者はそれを失敗だと言い、勝者はそれを学習だと言う
■永続的な成功をおさめている人たちの奇妙な触発的行動スタイルのひとつに、本当に論争を求めている、という姿勢がある
■「ふたりの経営者の意見がどんなときにも一致しているというとき、そのうちのひとりは必要ない」(ウィリアム・リグレイ)
■自分にも独創的な仕事ができると信じて意欲に燃えている人を見つけ出すことが、達成のための要件。つまり、自分以外に、協力してことを起こせるリーダーを見つけ出すことが肝心なのです。」(エレナー・ジョサイティス)
■本当の自分になれる、そして自分の存在以上の立派な大義に打ち込む集団の一員になれると信じられるのは、人生の何よりの喜びであり自由であって、これにまさるものはない。」(ジョン・マケイン)
■ビジョナリーな人たちの奇妙な考え
直接会う人たちの多くは、自分のコミュニティやチームのメンバーになる見込みのある人たちだ
ビジョナリー・ピープル 宮本 喜一 英治出版 2007-04-07 by G-Tools |