「使ってもらえる広告」は、インタラクリというブログも書かれている須田和博さんの書籍です。
出版社の方から献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
須田一博さんは、「mixi年賀状」で東京インタラクティブ・アド・アワードのグランプリを受賞した方で、いまや業界では知らない人はいないクリエイティブ・ディレクターと言える方。
この本ではそんな須田さんが、これからの広告の位置づけや可能性について、自らの経験に基づいた独自の視点から語っており、参考になる点が多々あります。
最近の広告不況で自信を失いかけている広告業界やメディア業界の方々に是非読んで欲しい本だと思います。
【読書メモ】
■やっぱ、広告はみなさんのお役に立てるものだってば!
■「使ってもらえる広告」とは、ようするに人々が商品を買ってくれやすくなるような、便利なサービスや仕組みのことだ。
■いわゆるマス広告が、これまで大量生産、大量消費の経済で果たして来た役割を、終えようとしている
■いまの時代に求められているのは「プロモーションになりうるサービス開発」であり、「サービスとしての広告」だ
■オバマキャンペーンに最高の賞を捧げることで、カンヌ国際広告祭が世界に向けた発信しようとしたメッセージ
・オバマ候補が大統領になれたのも、「広告コミュニケーションの力」だ
・アメリカ合衆国大統領選挙という、世界最大の宣伝キャンペーンでさえも、有効な「媒体」とその「使い方」が、従来から大きく変わった
■ふつうなら、キャンペーンはこちらの決めた時期に終わるのが当たり前だし、それで不都合もなければ、何の不評も出ないはずなのだが、ユーザーとじかに接しながらコミュニケーションを親密に積み重ねていると、そういうわけにもいかなくなるのだ。
■ウェブの時代だからこそ、テレビが”効く”と思っている。ただ、その”効かせ方”が、昔とは全然違っているのだ
■ユーザーに愛される五つの極意
・つっこまれクリエイティブ
・ルールクリエイティブ
・コンテンツ消費からコンテクスト消費へ
・仮説検証から仮説探索へ
・全員シロートの時代
■広告はいつも”浮世”とともにある
人々が歌舞伎を見たかった時代は歌舞伎で宣伝をし、新聞をむさぼり読んだ時代は新聞で宣伝し、テレビに夢中になった時代はテレビで宣伝し、ウェブを使いこなす時代だからウェブで宣伝する。
■自然発生的に立ち現れているムーブメントを戦略的に企画し、そこに「使ってもらえる広告」を絡めて行くことができれば、それは相当スゴイことだと思う。
■ユーザーが一番エラい
広告の場合、そのコミュニケーションが商品の価値をきちんと伝えているか、グッとシズるか、そして商品が欲しくなるかどうか、みんなの役に立っているかどうか。そういったことが重要なのだ。
使ってもらえる広告 「見てもらえない時代」の効くコミュニケーション (アスキー新書) アスキー・メディアワークス 2010-01-08 by G-Tools |