「人生は自燃力だ」は、日経新聞でNIKKEI NETや電子版にたずさわっていた坪田知己さんが書かれた書籍です。
退職記念パーティーに参加した関係で献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、日経新聞という大組織の中で、自分の好きな仕事をやり続けてきたと言い切れる坪田さんならではの、組織に所属するビジネスマンの仕事に対する考え方がまとまっていますので、大企業の中で自分がやりたいことがやれないと壁にぶつかっている方には参考になる点がある本だと思います。
ちなみに、坪田さんが人生の書にあげている「坂の上の雲」は私もNTT在職時代に読んで、いろいろ考えさせられた本でしたのでおすすめしたいです。
【読書メモ】
■社長や上司の命令だから仕事をする、という考え方はあまりにも古く、その上ニセモノの仕事である、と私は言いたい。
■人間をロケットに例えると、
・自分で点火して飛んでいくタイプ
・他人が点火すると飛ぶタイプ
・点火しても飛ばないタイプ
の三種類がある
■電子新聞を成功させるための三つの基本コンセプト
・速報の徹底(ニュース速報の競争相手は、他の新聞社ではなくNHK)
・カスタマイズ(マイ・ニュースペーパー)
・機能性
■企業は将来的にコマンド駆動型からビジョン駆動型に変わらざるをえない
■1993年5月マルチメディア担当次長になって
「現在、自費でインターネットを使っている(その時13人いた)社員の利用料は、全部会社の自費とします。やがて全社員がインターネットで仕事をする時代が来るでしょう。すでに使っている人たちはその知識で初心者を教えてください」
■「普通の人にスポットライトを当てたい」→サラリーマンという企画
■世間の評価と自分の感性を比べる機会が訪れたときに、後者を選べるかどうか、そこで信念の真価が問われます。
■人生の書
・第三の波 (アルビン・トフラー)
・思考のための道具 (ハワード・ラインゴールド)
・坂の上の雲 (司馬遼太郎)
・失敗の本質 (戸部良一ほか)
・経営に終わりはない (藤沢武夫)
・トヨタ生産方式 (大野耐一)
・小倉昌男・経営学 (小倉昌男)
■私は懇親会などでも、できるだけ、自分が取り組んでいるテーマを話し、相手とコラボできないか、考えます。
■会社に来るなという究極の指示をしたことが、彼の奮起につながりました。
木村くんは「あれがなかったら、私はダメ人間で終わっていた」と数年後に話してくれました。
■創造型サラリーマンへの十ヶ条
・目標を持て
・歴史観、価値観を身につけよ
・師を見つけよ
・常にオープンでいて、友人を増やせ
・仕事は遊び、遊びは仕事
・包囲戦に持ち込め
・傲慢より謙遜、尊大より素直
・失意泰然、得意淡然。七転八起。
・一寸の光陰軽んずべからず
・人の行く裏に道あり花の山
人生は自燃力だ!! 私の日本経済新聞社生活37年 (現代プレミアブック) 坪田 知己 講談社 2010-10-08 by G-Tools |