「起業のファイナンス」は、isologueでもお馴染みの磯崎哲也さんが出された書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、カブドットコムやmixiなど、さまざまなベンチャーに携わってきた磯崎さんならではの視点で、日本のベンチャー起業家に対してのエールとも取れるアドバイスの数々が展開されていますので、すでに起業をされた方だけでなく、将来の企業を考えている方は、参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■日本はどちらかというとベンチャー企業に甘い国なのではないか
■日本はシリコンバレーのようにチャレンジする人があとからあとから押し寄せてくる場所ではないので、良く言えばいいベンチャー企業については「売り手市場」です。
■資本金が大きいほうがエラいというのは、銀行(債権者)中心の社会におけるマインドと言っていいかもしれません。
■ベンチャーで必要なのは、「状況に合わせて臨機応変に対処できる能力」
「イケてるソーシャルグラフ」の中にうまく入り込めることが重要
■1回の増資で会うべき投資家の数は、数十は普通です。
■ただし、50以上の投資家に募集したりネット等で一般にアナウンスしたりすると「公募」に該当し、有価証券届出書の提出が必要になります。
■いくら優秀でも「ダークサイド」が強い人が成長期の企業の重要なポジションにつくと、その企業はどんどんダークサイドに転がっていくものなのであります
■投資家に何を聞けばよいか
・どのくらいのファンドサイズなのか
・次のファンドを集める計画はあるのか、集まりそうなのか
・そのファンドはあと何年くらい期限があるのか
・どういった業種・段階の企業に投資をしているのか
・担当者は、どの程度で配置転換されるのか
・ハンズオンしてくれるのか
■投資を受けるまでのプロセス
・守秘義務契約
・LOIまたはタームシートを締結
・デューデリジェンス
・投資契約締結
・投資の実行
起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと 磯崎 哲也 日本実業出版社 2010-09-30 by G-Tools |