徳力の2011年の抱負

 2006年から毎年続けているブログでの抱負公開
 2010年はこれまで以上に抱負を達成出来ていないのですが、めげずに今年も公開したいと思います。
 2010年は、私が2009年2月からAMNの代表取締役社長を勤めさせていただくようになってから、まる一年がたち、言い訳ができなくなった年でした。
 一方で、ツイッターの急速な普及もあり、私がAMNで主な領域にしている「ソーシャルメディア」に対する関心が大いに高まった年だったようにも思います。
 
 昨年はお陰さまで様々なところに講演やパネルディスカッション等に呼んでいただきましたが、一方でなかなかインプットを増やすことができず、新しいことにもチャレンジできず、コマネズミのように同じところをぐるぐるぐるぐる回っているような錯覚も覚える年でもありました。
 改めて一年を振り返ると、もっとやるべきことがたくさんあったのに積み残したような思いで一杯です。
 また、忙しさにかまけて、自分が本当にAMNで何をやるべきなのか、そもそも何がやりたくてAMNに移ったのかを少し見失いがちな一年だったような気もします。
 そこで今年のテーマは一言、「原点回帰」とすることにしました。
 あいもかわらず首が回っておらず、皆さんにご迷惑をおかけしていることも多いかと思いますが、今年も何卒よろしくお願いいたします。


1.今年力を入れること
■日本ならではのカンバセーショナルマーケティングを本形式にまとめる
 日経ネットマーケティングさんで連載させていただいていた「カンバセーショナルマーケティングの近未来」が、昨年は日経ビジネスオンラインの「企業と顧客を結ぶソーシャルメディア」というコラムに模様替えすることとなりました。
  ただ、日経ビジネスオンラインのコラムは、どちらかというと時事ネタをもとに事例をご紹介する形式のため、カンバセーショナルマーケティングの方法論の整理自体は年の後半に止まってしまったのが現状です。
 悩みながら作成したカンバセーショナルマーケティングのプレゼンテーションも、昨年は非常に多数のプレゼンの機会をいただきましたが、そろそろ一般論やコンセプトの啓蒙の時期は終わり、効果測定とセットの具体的な解が求められる時期になっています。
 そういう意味で、本来は昨年終わっている予定だったのですが、今年は自分のソーシャルメディア活用の方法論を少なくとも本形式にまとめて、もう少し体系的にお伝えできるようにしたいと思います。
 そんなこんなで、今年は2月15日に、「ソーシャルメディアサミット」なるちょっと大きめのイベントを開催して、参加者の皆さんとソーシャルメディアの価値や課題について再認識することから始める予定です。
■ツールではなく、人のつながりを重視したマーケティング支援をする
 昨年は「ブログだけでなく多様なソーシャルメディアの活用」を一つの目標に掲げ、お陰さまでAMNでは、ブログだけでなくツイッターやUstream、さらにはmixiやFacebookなど、様々なソーシャルメディアを活用したマーケティングのご相談をいただく機会が増えました。
 ただ、一方でどうしても使うツールを先に決めて、それから何をやるか考えるというパターンが増えてしまったように感じています。AMNでは「カンバセーショナルマーケティング」というコンセプトを掲げているように、利用者と企業の会話や利用者同士の会話の活性化を軸に置いているつもりですが、気がつかないうちにツールドリブンになっていたようです。
 そこで、今年は原点回帰の一つとして、どのソーシャルメディアを使うか、というツールに依存した視点ではなく、企業と利用者をどのようにつないでいくかというそもそもの基本に戻って企業の支援ができる体制を作っていきたいと考えています。
 具体的には昨年、複数のソーシャルメディアを横断して分析や効果測定、運営支援を行う「AMNソーシャルメディアマネージャー」や、好きなものでつながるファンサイトである「ファンズファンズ」という取り組みを発表しましたが、企業の経営のために、企業が利用者とコミュニケーションを取る上で、どのようにマスメディアやソーシャルメディアを組み合わせるのかという広い視点で、アドバイスや企画ができるように努力していきたいと思います。
■ちゃんと自分のブログを書く
 これは完全に個人的な原点回帰ですが(汗)
 昨年は、講演にコラムの執筆に企業とのディスカッションに、とどうしても日々の活動に忙殺されてしまい、そもそもの私の原点であるブログの更新がすっかりできない日々が続いてしまっていました。
 ただ、その結果、すっかり書くことによって反応するリアクションのインプットを失ってしまったという感覚を強く持っています。
 昨年、「Twitterの普及により、個人的にはフロー的なコミュニケーションはよりブログからTwitter的なモバイルコミュニケーションツールに比重が移っていくと考えておリ、ブログならではのストックとしての価値を再発見できる可能性がある」と書きましたが、まずは自分自身がその価値を再確認できるように、今年は自分でブログを継続して書くことを一つノルマとして科したいと思います。
2.今年はやめること、数を減らすこと
■講演活動
 昨年は、ソーシャルメディアが急に注目されたこともあり、本当に数えきれないほどの講演依頼を頂きました。
 ただ、一方で講演資料を一年間ほとんど更新することもできず、基本コンセプトの講演に終始してしまったこともありますし、最近はソーシャルメディアの啓蒙をする方も数が増えてきましたので、基本的な啓蒙活動は皆さんにお任せする形で今年は講演の数を減らし、具体的なソーシャルメディアの価値の追求や模索にエネルギーを割きたいと思います。
 
■Twitterやmixi、Facebookを見る時間を減らす
 長らくPocket WifiでiPod Touchという比較的無理矢理スマートフォン感覚を味わっていたのですが、今年はついにドコモからiPhoneが出るのを諦めてiPhoneを入手してしまったので、隙間時間がTwitterやmixi、Facebookなどを見ることに実は結構取られてしまった気がしてます。
 まぁ、当然、これらのツールを使うことを止めるというのは私の選択肢にはないわけですが、少し自分で意識してついTwitterを眺めて時間がたってしまう時間とかが出ないように、意識的にTwitterやSNSを使う時間を狭めたいと思います。
■土日はできるだけ仕事をせずに家族の時間にする
 息子も4歳になり、すっかり生意気な口を聞くようになりました。
 あっという間に、自分の子供の頃のような父親嫌いになってしまうのかという恐怖がすでにあり、土日はできるだけ仕事をせずに家族の時間に充てたいと思います。
 はい、毎年毎年同じことを書いております。
 ただ、書いていても、どうも仕事が入ってしまうので、自戒をこめて残しておきます・・・