「リアルタイムウェブ」は、ウPOLAR BEAR BLOGの小林啓倫さんが昨今のウェブのトレンドについて考察した書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、小林さんならではの視点で現在のリアルタイムウェブと呼ばれる新しいウェブの世界のトレンドを考察していますので、現在の変化を俯瞰して把握したい人には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■「なう」だけで検索してみると、わずか20秒間で10人の人が「なう」という表現を使っていることが確認できた。
■ウェブ2.0は何に進化したのだろうか?
本書では直接の後継者として「クラウドコンピューティング」と「ソーシャルメディア」を挙げておきたい。
■ツイッターに流れ込むトラフィックのうち、およそ75%が外部クライアントからのものである。
新規利用者の16%はモバイル環境からツイッターデビューを果たしている
■米国に住む若者の中でインターネットユーザーのうち、55%がオンライン上でプロフィールを公開していた。その中でファーストネームを公開していたのは89%、ラストネームでは29%に達する。
さらに自分の写真を公開していたのは79%で、住んでいる場所については61%だった。
■デジタルネイティブ世代の若者達の間に、プライベートな情報をある程度晒してもデメリットはない。むしろさまざまなメリットがあるという態度が広まっている(ドン・タプスコット)
■人間の脳はマルチタスクに対応するために、それに適した行動パターンへと変貌と遂げるそうである。その行動パターンとは、当然ながら今自分が行っている行為だけを気にするのではなく、複数の行動に注意を向けるというものだ。
■想像に難くないが、この「マルチタスク脳」については、デメリットを指摘する人が少なくない。そのデメリットとは、一つの作業に長時間集中することが難しくなってしまったり、今取り組んでいる作業とは無関係な情報をシャットアウトできなくなってしまったりするという点だ。
■日本語には「目利き」や「事情通」という言葉があるが、ちょうどその発想に近いだろう。信頼の置ける人物に情報の取捨選択を任せようというのがソーシャルフィルタリングの基本的な概念である。
■リアルタイムウェブの普及が続くことで、企業にも「1ヶ月単位で状況を振り返る」などという悠長な行動ではなく、リアルタイムでフィードバックを活用する姿勢が求められるようになるだろう。
リアルタイムウェブ-「なう」の時代 (マイコミ新書) 小林 啓倫 毎日コミュニケーションズ 2010-12-25 by G-Tools |