「情報の呼吸法」は、「twitter社会論」などでおなじみの津田大介さんの書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、ツイッターの第一人者である津田大介さんならではの視点で、情報収集や情報発信についてのコンセプトをまとめられていますので、ソーシャルメディア時代ならではの情報術を考えてみたい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■「実はソーシャルキャピタルこそが世の中を生きていく上でとても重要だ」(宮台真司)
■ソーシャルメディアで重要な三つのポイント
・タイミング
・フィーリング
・ハプニング
■情報の自動摂取に当たって重要なのは「セグメント化」
僕がフォローする相手には三つの基準があります。
・僕と直接の関わりがある知り合い
・僕に興味をもっている人
・僕が知らなくても、ツイート内容が面白く読みたいと思う人
■ソーシャル食事会
Grubwithus
たとえばニューヨークのレストランに6名で予約を入れて、ソーシャルメディアを使って趣旨を伝えて、自分の他にメンバーを5人募集する。
プロフィールを送ってもらって人数が揃ったら知らない人同士で一緒にランチをする
■リアルタイム紀行型ジャーナリズム
現地の生の声が僕を中心に寄せられて、それを僕がリツイートし再配分することで被災地の現状や知られていない問題を生々しいリアリティで僕が伝えることができる
■政治のツイッター中継の可能性
この政策はこのような意思決定プロセスを経て決まったと言うことを「見える化」することで、政治の状況を変えられるのではないかと思ったのです。
■海外のネットユーザーにとって、良い記事を読んだらアドセンスをクリックして書き手にお金が行くようにするのは不文律なのです。同じページビューがあったとしても、日本のサイトとアメリカのサイトとではだいたい10倍くらい収入の差があるといった話も聞きます。
■嫌儲という言葉があるように、日本では人が儲けることに対する抵抗は根強くあります。
■もともと自分で公開したことについて「プライバシー」とは言いません。
■僕が推奨しているのは「ゆるやかな実名性」です。
名前は漢字ではなく、ローマ字表記で書く。会社名は出さず、業界を空かすぐらいで留める。いきなり実名を公開するのではなく、同じ業界にいる人が見れば「あの人かな」と見当がつくくらいで最初は始めるといいでしょう。
■一般論で言うならば、ここ数年でハンドルネームより実名でやった方がメリットが上回るという転換が起きつつあると感じています。
■ソーシャルキャピタル
「メンバー相互の善意、友情、共感、社交を指す。金銭に還元できる資本とは異なる、金銭に還元できない資本という比喩である」
情報の呼吸法 (アイデアインク) 津田 大介 朝日出版社 2012-01-10 by G-Tools |