テレビの画面では、同じ人間でも字幕や装飾で死ぬほど印象が変わってしまうと言う実体験

 今月立て続けに、三本ほどニュース番組のインタビューに対応させて頂きましたが、それに対する皆さんの反応があまりに違って面白かったので、こちらにもメモしておきたいと思います。
 
 ニュース番組に出るのは、過去にも何度か経験はあるのですが、これだけ短期間に三本も対応させて頂いたのは初めて。
 出させて頂いたのは、日テレのZIP、テレビ東京のワールドビジネスサテライト、フジテレビのスーパニュースの三番組です。
 まず一つ目のZIPは、Facebook上場にともなってFacebookに関してのコメントを求められたもので、テレビで見るとこんな感じ。
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 右端に書いてある肩書きが「Facebookに詳しい徳力基彦氏」というところが突っ込みどころ満載というのは置いといて。
(なお、一応Facebook関連の記事はこちらに書いたのでご参考まで「Facebookが、なんでトヨタやドコモと匹敵するような7兆円もの時価総額の評価を受けるのか意味不明という方に。 」)
 右下に出ていた鈴木杏樹さんをモザイク処理しても、全体的に雰囲気が明るいです。
 朝の情報番組というのもあるんでしょうけど、左上の虹とかお天気マークが効いてますよね。 
 こころなしか、自分もちょっと楽しそうです。


 で、二つ目が、同じ日の夜に放送されたテレビ東京のワールドビジネスサテライト。
 食べログのやらせ特集ということで、対応は正直躊躇したのですが、思い切って対応してみたところこんな感じ。
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 ぐっと雰囲気が変わって、一気に真面目な印象です。
 字幕に「法律的にはグレーゾーン」とか出ていると、なんとも重苦しい感じもありますよね。
 実際には私が出るシーンの前には、やらせ事業者の覆面インタビューもあったので、非常に重いシーンです。
 夜のビジネスニュースならではという雰囲気でしょうか。
 
 で、さらに印象が変わるのが、今週月曜日に放映されたスーパーニュース。
 こちらも上記のワールドビジネスサテライト同様、口コミサイトのやらせ特集がテーマなんですが、画面の雰囲気はぐっと変わります。
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 肩書きに「ステルスマーケティングに詳しい」とか入っているのが、かなりインパクトがあったらしく、みていた方から一番びっくりしたという反応があったのは文句なくこれですね。
 しかも、写真に撮ってしまうと右上に「疑惑の業者は直撃に・・・」とか出ているので、知らない人が写真だけ見ると私が疑惑の業者に見えてもおかしくない感じ。(念のため言っておきますが疑惑の業者への直撃は、私が出るシーンとは別のシーンにちゃんと存在します(笑))
 
 私の顔の角度もあるんでしょうけど、上にニヤリと笑った悪い人風のイラストの顔があるのもあって、なんだか私の顔も悪人顔に見えてきますよね。コメントとしては、「やらせ行為は現在は法律的に責任は問うのは難しいけれど、利用者からの怒りという社会的責任を問われるようになりますよ」とコメンテーター的なことを言ってるだけなんですが(笑)
 まぁ、夕方のニュースなので主婦の方も多くみているのを考えると、これぐらい分かりやすくする必要があるんでしょうね。
 知らない方には念のために言っておきますが、私はステルスマーケティング廃絶希望者だから詳しいだけで、私自身がステルスマーケティングに手を出すことはありませんので、念のため(笑)。
 そのあたりの詳しい話は下記のブログ記事を読んで下さい。
ステルスマーケティングで短期的に儲かったところで、結局長い目で見ると自らの首を絞めているダイナマイト漁みたいなものだという話。
「ステルスマーケティング」や「やらせ」行為は、やらせが判明した場合のリスクが実は非常に大きい事が理解されないと変わらないのではないだろうか 
 
 それにしても、同じ月に同じ人間が同じテレビの画面に映っているだけの状態のはずなんですが、画面の作りや字幕でこれだけ人間の印象が変わってしまうのには、あらためて驚かされます。
 映像の力の強さを改めて痛感するとともに、メディア側のセンス一つでここまで印象が変わるという事実には、正直ちょっぴり怖くなったりもしますよね。
 一方で、われわれブロガーも、ブログやツイッターで他の人の言葉の一部を切り取って紹介することで、その人の印象をある程度決めることもあるんだよなぁと、改めて「メディア」というものの影響力について考えさせられる今日この頃です。
 ということで、皆さんに明るい私のイメージを記憶に残して頂くためにもZIPの写真を最後に再掲。(モザイク入れてしまいましたが、鈴木杏樹さんと共演(違うけど)させて頂き、良い思い出になりました(笑)。)
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 取材頂いた皆さん、ありがとうございました。