「アンバサダープログラムのススメ」のプレゼン資料を公開しました。

 先日、ご紹介したように、今回光栄にもさとなおリレー塾のゲスト講師として選んで頂き、2月10日にプレゼンを実施させて頂きました。プレゼンを聞いて頂いた皆さん、ありがとうございました。
 その後、プレゼンの肩の荷が降りて放心してしまい、すっかり失念していたのですが、その際のプレゼン資料をスライドシェアに公開しましたのでお知らせさせて頂きます。

 こちらの資料は基本的なベースはこれまで「カンバセーショナルマーケティング」というタイトルでプレゼンしていたものの延長にあるのですが、この際思い切って「マーケティング」というフレーズは外し、「マスマーケティング」的なリーチ重視・新規獲得重視のアプローチに対して、「アンバサダープログラム」を既存のファンやアンバサダー重視・共感重視のアプローチとして全て整理し直すことにしました。
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 「マーケティング」という言葉は個人的に非常に好きで思い入れも強いので、外すかどうかは悩んだのですが、日本だと「マーケティング」=広告宣伝と感じる人が多いですし、アンバサダープログラムの本質はやはりコミュニケーションだと思うので、あえて外してみました。
(そのうち考え直して戻すかもしれませんが(汗))
 さとなおリレー塾の豪華な講師陣の中に入れて頂いた関係で、妙にプレッシャーを感じすぎてしまい、いろいろ考えすぎて事例をモリモリにしてしまったので、当日2時間頂いたのにそれすら時間オーバーするというお恥ずかしいオチもあったのですが、現時点での自分の考えを詰め込んだスライドになっていますので、アンバサダープログラムやアンバサダーを重視したアプローチにご興味がある方はご覧頂ければ幸いです。
 スライドシェアの機能でPDFでもダウンロードできますので、社内資料等に流用頂いても結構です。
 ちなみに、社内勉強会等でのプレゼン等のご依頼もできる限り対応させていただきたいと思いますが、こちらの資料のままだとプレゼン時間が2時間を超えることが確認されていますので、希望のパートを絞ってご相談いただけると幸いです(汗)
 なお、当日のプレゼンの内容を佐藤さんにブログにまとめていただいていますので、スライドをみるのが面倒という方はこちらをどうぞ
あなたの会社のファンはどこにいる? 《さとなおリレー塾・第5回》
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アンバサダーとアドボケーツの分類が未だもって正確にできていない点については、お詫びするしかない件について

 やまもといちろうブログ方面のスルーパスを打ち返して、ホッと一息ついていて週末に息子と雪遊びに興じていたら、今度はnoritakahiro方面から厳しい公開講義を頂いた上に、やまもとさんからも素早いお返事頂きましたので、合わせて返礼をしておきたいと思います。
アドボケイツとアンバサダー: マーケティングやPR業界関係者なら、知っておきたいその違い。
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それ、アンバサダーとは無関係じゃないの?: やまもといちろうBLOG(ブログ)
 アンバサダーとアドボケーツの分類が、業界関係者の方々からすると微妙な部分が多々あるというのは、私個人もアンバサダーマーケティングの出版後、高広さんから何度も突っ込みを頂いておりまして、正直おおいに反省するところではあります。
 「Brand Advocates」というタイトルの書籍を、なぜ「アンバサダーマーケティング」と大幅に変換したかというのは、最初にアンバサダーマーケティングの書籍をブログで紹介したときにも書いたようにいろんな背景があるのですが、最終的に高広さんが指摘されているような誤解を促進しているのは事実ですので、それについては素直にお詫びします。
 個人的にアドボケーツという単語が自分の中で未だに日本語で正確に理解できていないのも大きかったりするのですが。
 高広さんから、こうやって公開で指摘して頂くというのは、多分私ならこういうことはしちゃダメだという趣旨でのアドバイスだと思っていますので、それについては期待を裏切ってしまい申し訳ない限りです。
(ただ、実際には私は過去に英語圏ではA-List Bloggerと定義されている言葉を、勇み足でアルファブロガーとして流行らせてしまった前科がある男だったりするわけですが・・・)
 残念ながら書籍のタイトルなので、今更訂正のしようがありませんが、今後社内的には言葉の定義には一層気をつけるようにしたいと思います。
 なお、高広さんが書いている本を紹介頂いた方の名誉のために申し上げますと、その方もこの意訳は混乱が起きるからやめた方が良いという強くアドバイスをして頂きましたし、私自身も一度はそちらに傾いていた経緯はあります。
 ただ、今更なので無意味な言い訳でしかありませんが、書籍のタイトルにアドボケーツやアドボカシーを使わずアンバサダーを使うことになったのには、いくつか背景がありますので、一応こちらで開示しておきます。
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 一番分かりやすい理由としては、「ブランドアドボケーツ」というタイトルでは、一部の米国事情に詳しい人しか興味をもってもらえない本になってしまうという点。
 英語でアドボケーツなんだから、そのまま翻訳できれば良かったんでしょうが、さすがにアドボケーツという単語は日本人に馴染みがなさ過ぎて、この選択は早々に消しました。(英語の趣旨を大事にするなら、それでもアドボケーツでいくべきだったというのが高広さんの趣旨だとは思うので、この時点ですでにNGという話だとは思いますが)
 
 さらには、すでに「アドボカシーマーケティング」という書籍が出ていて、これまたこっちのアドボカシーの趣旨が、Brand Advocatesとは全然違う、顧客を支援することによって信頼を勝ち得るマーケティング的な定義だったため、アドボカシーマーケティングとかアドボケーツマーケティングというタイトルが使いにくかったことが大きくあります。
 高広さんが書かれているように、NPOの広報活動がアドボカシーというキーワードを使っていることもあり、アドボカシーというキーワードを使うこと自体も混乱が激しくなりそうだと思った経緯もあります。

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AMNで使っている「アンバサダー」というのは、「インフルエンサー」とは真逆の意味の言葉なんです。

 年始にやまもといちろうブログ方面から、AMNのアンバサダー・ラボの四家さんの記事に強烈なスルーパスを頂いていて、他人事のように四家さんがどう切り返すのかワクワクしながら見守っていたのですが。
酒好きを演じる植木等はアンバサダーではない
「アンバサダー」とか最近みんな良く言ってるけど: やまもといちろうBLOG(ブログ)
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 どうも、四家さんはパスをスルーすることを決めてしまっているようなので、アンバサダーサミットが無事一昨日終わって落ち着いたこともあり、一ヶ月遅れですが、私の方からやまもとさんのパスにお返事しておきたいと思います。
 
 
 AMNでは二年前から全社で、企業の商品やサービスの応援をしてくれたりクチコミをしてくれるファンを「アンバサダー」と定義し、会社のキーワードとして設定して啓蒙活動を続けてきました。
 そもそもは、別に「アンバサダー」と言わなくても「ファン」と言えばいい話なんですが、Facebookページがブームになった関係で、「ファン数=本当の意味での企業のファンの数」ではなく、「ファン数=Facebookページのいいねボタンを押した人数」になってしまったのが言葉の言い換えに取り組んだ一つのきっかけです。
 ちなみに、私自身は「サポーター」という言葉を一押ししていたのですが、今度副社長になる高柳さんにあっさり却下されて、最終的に「アンバサダー」になった経緯があります。
 一方で良く勘違いされるのが「アンバサダー」=影響力のある人という誤解です。
 実際問題、広告業界においては、有名人を一人とか数人「ブランドアンバサダー」に任命するというやり方は良く行われてきているので、広告業界に長い人ほどアンバサダー=影響力のある人数人、というイメージを持っている人は多いようです。
 ただ、AMNではアンバサダーはインフルエンサーとは真逆の言葉として定義しています。
 それが、いつも使っているこの図。
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 インフルエンサーは文字通り影響力がある人、なんですけど、その商品やサービスを好きかどうかは別問題な人たちで。
 アンバサダーというのは影響力は差し置いて、大使という名前をつけても良いぐらい、その商品やサービスを好きな人たち、と私たちは定義してます。
 全く異なる言葉として使っているつもりなんですよね。
 うちの会社がインフルエンサーマーケティングがメインだと思っている人が多いのは事実なので、良く勘違いされますけど。
 で、やまもとさんの「アンバサダーは狙ってできるもんではない」というのは、我々の定義で言うと、インフルエンサーマーケティングのことです。

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