実践Web2.0Bookは、6人の共著体制で共同で執筆した最新ウェブサービスの解説本です。光栄にも献本をいただきました。
帯だけ見るといかにもライフハック本っぽいですが、それだけでなくWeb2.0的なサービスや概念を理解する上で参考になるサービスがまとめて取り上げられています。
サービスを選択する上でも個人が利用しているサービスを取り上げると、サービスに偏りがでがちですが、今回の本では掲載する上で共著者陣が議論して、厳選したサービスだけを掲載したそうで、幅広く濃いサービスがピックアップされています。
一人一人が専門分野を持っている共著メンバーですから、これだけの範囲をカバーできるんでしょうね。
個人的にも自分がカバーしているサービスは、ワークスタイル・メモで取り上げているような仕事の能率向上とか情報共有系のものに偏りがちなので、知らないサービスが結構あって新しい発見がありました。
企業のためのRSSマーケティング (ロック・フラストニク)
企業のためのRSSマーケティングは、RSSの企業活用についてのポイントを解説している書籍です。
出版社の方から献本をいただきました。
個人的にもRSSというと、その用語のかもしだす雰囲気からか、どうも技術的要素としてのみとらえられがちで、ビジネスにおける価値が意外に認知されていない分野のように感じています。
そういう意味でこの本は、そのRSSを完全にビジネスの視点からとらえ、活用法や将来の可能性について分析した本といえるでしょう。
(個人的には日本ではRSSマーケティングという言葉を使うよりも、それこそフィードマーケティングとか、新たな言葉を作ったほうが良いような気もします)
もちろん、RSSから直接収入をあげるというと、やれRSS広告だなんだという話になってしまいがちですが、RSSマーケティングにおけるポイントは、結構メールマガジンとかメールニュースのような一件先祖がえりしたような話から、マーケティングの根本的なコンセプトの話に立ち返っていくような印象もあります。(まぁ、マーケティングという視点で切ると何でもそうなりがちなのかもしれませんが。)
ソーシャルメディア最適化というのはテクニックではないということ
爆発するソーシャルメディア: ブログに見るセミナーの反響を読んで。
先月、時事通信社さんが主催している「爆発するソーシャルメディア」セミナーの招待券をいただいたので参加してきました。
すっかりレポートが遅くなってしまったのですが、メモを書いておきます。
今回のセミナーでは、セカンドライフやTwitterなど最新の事例も多々取り上げられていたのですが、個人的にはブログ中心の人間なので印象に残ったのが、SMO(ソーシャルメディア最適化)をテーマにしていた住さんの講演。
SMOというと、SEO(サーチエンジン最適化)なんかとひっくるめて語られることが多いので、何かと被リンクを増やすためのテクニック論のように思われている気もするのですが、やはりどうやらそういうことではないようです。
例えば住さんが紹介していた「SMOを業務に組み込む」というスライドの項目がこちら。
・ソーシャルメディアに参加し、ソーシャルメディアとの信頼関係を構築
・ユーザーがソーシャルメディア・サイトで過ごす時間が長くなっているなら、そこでコミュニケーションを取る。
・営業戦略としてブログ執筆を義務付ける会社もある。ターゲット・コミュニティへの接触は営業活動そのもの。
いわゆるSEOで出くるようなh1タグがどうこうとか、検索キーワードの数がどうこうとか、そういったテクニックの話は一切ありません。
トーキョードリフトに参加してます。
最近、Xactiを買ったり、ワークスタイル・メモで動画を始めてみたり、AMNで「ブログと動画」なんてイベントをやったりと、一年前に動画作成を始めて、あっさり挫折してから、再び動画づいてきているわけですが。
さらに深く動画の世界に挑戦するべく、ブロガー中心に始まった動画配信プロジェクト「トーキョードリフト(tokyo drift)」のメンバーに入れてもらいました!
トーキョードリフト始動!
Caster: まつゆう、中島ひな
Movie: たつを、徳力基彦、林信行、drikin
Web: 善福飛鳥
Publish: ネタフル、平田大治
Produce: いしたにまさき
みんなでネット発の動画配信をやってみようというチャレンジです。
さっそく上記の予告編がアップされているんですが、予告編で流れている音楽はキャスターまつゆうのユニットchelucyの新曲「chelucy*garden」。
なんだかすごい本格的です。
個人的には、ちゃんと貢献できるのか正直びびってますが、よかったら是非チェックしてください。
ちなみに「chelucy*garden」が気に入った人は、kwmrさんがブログパーツを作ったそうなのでこちらもどうぞ。
SNSの研究 (佐々木 俊尚, 原田 和英, 保田 隆明 他)
SNSの研究は10人以上の共著者がSNSの光と影について考察している書籍です。
献本をいただいていたので、遅ればせながら拝読しました。
最初、SNSの研究の副題に「あなたはまだ「マイミク」のことが好き?」とあるので、一見mixiの解説本かと思いましたが、大きな勘違い。
日本のSNSの歴史的な背景から、今注目のモバげータウンなどのケータイSNS、さらにはTwitterやTumblrなど超最近の事例から、最近のmixiをめぐる可能性や課題の話まで、個性豊かな執筆人がそれぞれの専門分野をカバーする形で、幅広く取り上げられています。
個人的に特に印象に残ったのは、後半の最近のSNSにおける影の部分の話。
あまり自分がmixiをそれほど激しく使っていないこともあり、最近の事例をあまり知らなかったのですが、あらためて急成長したコミュニティが悪意のターゲットになったときの課題について、いろいろ考えさせられました。