個人的には実はポッドキャスティングは日本で普及するかどうか微妙だなーと思っている節がありました。
というのも、音声コンテンツの重要な利用シーンである「車の中」というのが米国に比べると日本は圧倒的に少ないと思っているからです。
でも、ちょっとこの本を読んでイメージが変わりました。
音声コンテンツの作成もソフトウェアが充実してくれば、個人でも手軽にできるようになるわけですし、面白いコンテンツがでてくれば聞く人も増えるかも知れません。
ブログが出てきた当時も、素人が書いた日記なんて誰も読まないとか、同じようなことが言われていたのも事実ですし。
おまけに、良く考えたら、ビデオもポッドキャスティングで同じようにやれてしまうんですよね。
そう考えると、短めの音声ファイルとか映像ファイルって、電車の中での時間つぶしには丁度良いコンテンツのような気がしてきます。
今年は日本でも、個人発の音声・映像コンテンツ元年になりそうな気がしてきました。
今度、自分でもやってみようかな・・・
ゲームをつまらなくしたのは僕たちゲーマー自身かもしれない
先日、「どうぶつの森に見るブログの口コミ効果の凄さ」なんて煽り気味の記事を書いてしまいましたが。
結構突っ込みを頂いたとおり、やはりどうぶつの森の広がりを語る上で、ゲーム自体の口コミ性や、そもそものニンテンドーDS自体の凄さは、外せないですよね。
そもそも、実は自分は昨年12月の段階ではゲーム中毒が再発してしまうことを恐れて、どうぶつの森ブームから一生懸命目をつぶっていたのが事実。
それが一転、正月にニンテンドーDSを買ってみようと思ったきっかけとなった記事が、こちらのCNETの年末の記事。
「まさにミリオンセラー連発」–任天堂岩田社長が語るニンテンドーDS戦略 – CNET Japan
岩田氏はまずニンテンドーDS発売の理由について、ヘビーユーザー以外の「ゲーム離れ」が進んでいることから、年齢や性別を問わずに誰もが利用できるゲーム機を開発するというコンセプトがあったことを語った。
ニンテンドーDSを購入して1ヶ月がたった今となっては、そのコンセプトは改めて良く理解できます。
大学、社会人といろんなゲームをやり倒してきた自分ですが、良くゲームの話をしているときに話題になったのが「最近は面白いゲームが少なくなった」と言う話。
ドラクエやファイナルファンタジーと言った定番ゲームは数を重ねてはいるものの、ヒットするゲームは大抵、昔流行ったゲームの焼き直し。
たしかに画像は綺麗になっていくんですが、物足りなさを感じていたのは事実です。
特に嫁さんをゲーム好きに洗脳しようと思ってゲームを探したときに改めて感じたのは、二人以上でプレイできるゲームの少なさ。
プレステのゲームって対戦以外はほとんど一人用のゲームなんですよね。
昔のファミコンってもう少しみんなでワイワイやれた感じがしたんですが、いまどきの子供は一人でゲームしてるんだなーとつくづく感じた瞬間でした。
こういう「ゲーム」って、もう完全に「ゲーマー」のためのゲームなんですよね。
毎日ゲームに時間をつぎ込むことができて、没頭できる人たちのためのゲーム。
一日中、ゲームをやっていても大丈夫な人のためのゲーム。
ゲーム会社の人たちも、主流のお客さんであるヘビーゲーマーがそういうゲームを求めているから当然そういうゲームを作り続けていたわけで。
そうこうしているうちに、いわゆるライトゲーマーとか、ゲームをほとんどしない人たちはゲームから離れてしまっていったような気がします。
ゲームのハードもどんどん性能がよくなって映像も綺麗になっていくものの、コストばっかりかかって儲からないし、ゲーム自体がなかなか売れなくなる。
結局、ゲーム業界を苦しくしてしまったのは、ゲーマー自身のせいだったのかもしれませんね。
顧客の声を聞いているうちに、いつの間にか市場のニーズを超えてしまっていたと言う意味では、イノベーションのジレンマに近い話かもしれませんが。
そんな中、ニンテンドーDSをやってみると、あらためてゲームやエンターテイメントというのは何なのかというのを考えさせられます。
「どうぶつの森」も、ゴールが決まってるいままでのゲームの定義からすると、実に不思議なゲームですし。
「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」は、言ってしまえば漢字や算数をやってるわけだし。
「英語漬け」は、文字通り英語のヒアリングテスト。
何故か勉強もゲームになるとこんなに楽しめてしまうと言うのも、おかしな話ですが。
何で今までゲームって言うのは、いわゆる「ゲーム」しかなかったんだろうと今更ながらに不思議に思ったり。
これならCNETの記事にあるように、「普段ゲームビジネスでターゲットとならなかった女性やシニアを含む「大人層」の市場を拡大した」というのも納得です。
そもそも、囲碁や将棋といい、古今東西、ゲームをするっていうのは子供や一部のゲーマーだけの楽しみでは無かったですもんね。
そういえば「ゲームを「勉強のため」と胸を張ってやれるようになる?」なんて記事を書いたのが昨年の6月でしたが、もうそういう時代がニンテンドーDSで来てしまったってことかもしれませんね。
なんにしても、勉強をしていると自分に言い訳(?)しながらゲームができるんだから、良い時代が来たものです。(とはいえ、脳トレとか本気で30分もやると、すぐに頭痛がしてくるんですが・・・)
仕事を成し遂げる技術―ストレスなく生産性を発揮する方法 (デビッド・アレン)
GTD(Getting Things Done)と呼ばれるストレスフリーな仕事術を提案しているデビッド・アレン氏の本です。
百式の田口さんが原書を読んだ方が良いと指摘されているように、原書に比べると確かに日本語では読みづらい感じもするのですが、本屋でみかけたので購入してあらためて読んでみました。
著者が書いているように、「頭をからっぽにする」というのは非常に重要だと感じます。
個人的には二つ気になることがあるだけで、思考回路がそれぞれをぐるぐる回って偏頭痛を引起してしまうタイプなので、これまでもToDoは仕事・プライベート問わずに全てPIMに入力するなどして過ごしてきましたが。
あらためて体系だった手法を提示されると、気づかされることがたくさんあります。
ブログ上でも様々なまとめ記事がありますから、それを参考にするのも良いかもしれません。
「どうぶつの森」に見るブログの口コミ効果の凄さ
昨日、ブロガーのおねだりについて、自分で書いてはみたものの。
企業の担当者の立場であらためて考えると。
「そう言われても、実際にブログの口コミ効果の例とかなければ説得力がないなー」と言われちゃいますよね。
ということでちょっとブログクチコミの先端事例を調べてみました。
何と言っても、昨年末からブログ界を震撼(?)させているものと言えばこれですよね。
おいでよ どうぶつの森
何をかくそう、我が家にも先週末にとうとう登場してしまいまいました。
丁度年末に退職した嫁さんが昼間やっていて、私は夜に釣りをするという日々が始まっております。
と言う話は置いといて、ちょっと振り返ってみてみますと。
どうぶつの森が発売されたのは、昨年の11月23日。
発売から2日で25万本を売ったそうですから、そもそも口コミが無くても大ヒット商品なのが分かります。
そして11月24日に記念すべき、いしたにさんのこのエントリが登場します。
11月24日 「もう仕事なんかやめてどうぶつの森に行きたい」 (みたいもん!!)
このあと12月13日まで、どうぶつの森エバンジェリストと化した、いしたにさんの怒涛のどうぶつの森解説が始まるわけですが。
注目すべきは、この後の広がりです。
11月29日 事例1 あらやんの気ままなブログ 「DS買った」
「まわりで「どうぶつの森」がどうやら人気らしいことをしりなんだか欲しくなってつい衝動買い。」
12月2日 事例2 29man(ニクマン) 「動物の森ブラザーズ」
「あまりにもみんなが楽しそうに遊んでいるので僕もニンテンドーDS&動物の森を買う事にしました。」
12月5日 事例3 matsu-you’s eye!! 「どうぶつの森はじめました」
「ブロガー友達がみんなどうぶつの森にはまっていてすごく楽しそうなので、まつゆうも流行りに乗っかりました」
12月8日 事例4 小鳥ピヨピヨ 「リアルどうぶつの森」
「先日いしたにまさきさんがこのへんで死ぬほどうるさいので、ついやりたくなってしまい、とうとう「どうぶつの森」を買いました。」
12月12日 事例5 shuiro note 「どうぶつの森に愛とか恋について教えられる」
「kwmrさんが「コミュニケーションを仕事にしている人間は全員やるべきだ。」とまでおっしゃっていたため、水曜日に買ってきました。」
12月16日 事例6 いい感じ 「風邪、いやね…;近況報告」
「DS購入。森の住人となる。コミュニケーションに携わる仕事してる人の必修科目。」
12月18日 事例7 ガ島通信 「忘年会×2」
「「おいでよ どうぶつの森」(現在注文中!)」
12月19日 事例8 旅人未満BLOG 「だからどうぶつの森」
「しかし、今日はどうぶつの森。買ってしまいました。」
軽く調べてみただけでこれだけ出てくるんですから、すごいです。
さらには飲み会の2次会でニンテンドーDSの6色そろい踏みなんて状況ができる始末。
しかも、この波紋はブログ界だけにとどまらず、ついには、いしたにさんあの「R25」に登場してしまってます。
1月19日 事例9 R25.jp 「R25世代のオトコが『どうぶつの森』にハマる理由」
そんなこんなで、最終的に私も買ってしまったわけ(事例10)ですが。
驚くことに、これらの事例はあくまで「どうぶつの森を買って」かつ「ブログに書いた人」だけ。
これ以外にも、買ったけどブログに書いてない人や、それぞれのブログ記事を読んで買った人がいることを想像すると、この口コミの広がりたるや、きっと凄いですよね。
(そういえば、mixi株式会社のふぁるさんも、年末に買ったとか買わないとか・・・)
おまけに、影響された人の層が多様なのも、ブログの口コミならではの特徴でしょうか。
私のようにそもそもゲーム好きな人もいれば、ガ島通信の藤代さんなんて硬派な人まで購入してますし(理解できないとかぼやいてましたが)、女性も影響されてます。
さらに注目すべきはshuiro noteのshuさんのこのコメント。
仕事でゲーム機のチャネルマーケティングを担当したことはあったのでゲームはやったことがあるんだけど、実は人生の中で自分で買うのは初めて。debutですです。
つまり。
今までゲーム買ったことの無い人にまで買わせちゃったんですよ。
これはすごいことですよね。
この層にリーチするのは、ゲーム雑誌に広告打ったんじゃ不可能ですし、テレビコマーシャルでも無消費者層の購買意欲を喚起するのはなかなか難しいはずです。
ブログのバイラル効果、おそるべし、ですよね。
まぁ、
この口コミをひきおこした「どうぶつの森」自体が、すごいだけなんじゃないの?とか。
口コミのきっかけになってるのはブログの記事だけじゃなくて、飲み会なんじゃないの?とか。
ブログの口コミがすごいというよりも、ブロガーが周りに影響されやすいだけなんじゃないの?とか。
突込みどころは満載の事例ではあるんですが。
どうぶつの森につぐ第二のブログ口コミ成功事例を狙ってみたいと言う方は、一度「ONEDARI BOYS」で実験してみてはいかがでしょうか。
徳力が旅した世界地図一覧
ブロガーのおねだりは、企業にとってお得な宣伝手段になるか?
最近は、ブログの急激な増加と共に、ブログを通じたクチコミが重視されてきていると言われていますが。
はたして、実際のところはどうなんでしょう。
今日も、口コミを統計グラフ化して表示してくれる「ブログクチコミサーチ」というサービスが開始されるなど、ブログのクチコミ効果に着目したサービスが増えてきている感じはあります。
ただ、周りの話を聞いている限り、ブログの口コミを見込んだマーケティング活動は、まだまだ日本では始まっていないようです。
Passion for the Futureの橋本さんには献本が結構あるらしい、とか、トップアフィリエイターには商品のプレゼントがあるらしい、なんて噂も聞きますが、それぐらいですよね。
そんな中、自分もヤフーラーメンさんのブロガー試食会に参加させていただいたりしましたが、やはりそれほどブロガーのレポートではインパクトが無かったようで、テレビには全く使ってもらえなかったり、なんて経験をしたこともありました。
しかし、そこはブロガー。転んでもタダでは起きないわけです。
さっそく、今回の反省を生かして「ONEDARI BOYS(おねだりボーイズ)」が結成されてしまいました。
最初はネタかと思ったんですが、なんとONEDARI BOYS(おねだりボーイズ)なるブログも立ち上がっていて、執筆用のアカウントの配付も終わって依頼受付用のmixiのコミュニティまで立ち上がっている手際のよさ。
このスピードの早さは恐ろしいです。
しかも、なんと既にオファー候補が来ているというじゃないですか。
これがブログ時代の口コミの早さってやつなのでしょうか。
確かに冷静に考えてみると。
企業の側からすれば、試供品を数個ブロガーに提供することで、もし口コミがバイラル的に発生するなら、実は中途半端に広告を打つよりもよっぽどコストパフォーマンスは良いかもしれません。
アフィリエイトの場合は、ブロガーが記事を書いてそれを読んだ人が購入等の行為を行うことで、ブロガーに金銭的な報酬が発生しますが。
それを逆転させて先にブロガーに商品を渡してしまって、その後の口コミや購入行為を狙うパターンですね。
いや、両方を組み合わせた方がより効果は高くなりそうですね。
とか何とか難しそうなことを書いてみましたが、要は私も「おねだりボーイズ」のメンバーになったので、宣伝です。
企業のマーケティング担当、広報担当の皆さん、ブロガーの口コミ効果のほどを実験してみませんか?
私はともかく、月間100万PV越えのネタフルのコグレさんを初め、どうぶつの森エバンジェリストから出会い系エバンジェリスト(?)まで、個性的なブロガーさんがずらっと揃っていますので、マジメにお得だと思いますよ。
ということで、問い合わせはmixiのコミュニティか、info at tokuriki.com (atを@に置き換えてください)まで。
さてさてどうなることやら・・・