[ポータル]ライブドアが新球団の本拠地を仙台でNPBに申請 を読んで
正直、本気で参入するつもりだとは思っていなかったので驚いた。
一般誌なんかでは、ライブドアの野球事業参入は売名行為だというのが定説だったが、宮城県と仙台市まで担ぎ出したからには本気なのだろう。
もしくは本気にならざるをえない環境になってしまったのか。
おまけに楽天の三木谷さんまで参入を表明してきたのだから、これは傍観者としては非常に面白いことになってきたと思う。
ワールドビジネスサテライトで、UFJ銀行を巡る東京三菱と三井住友の戦いに似てると放送されていたが、裏で全てが決まってしまった銀行買収劇に比べると、ほとんどのプレイヤーがメディアに出てくるという意味で、正直こっちの方が面白い。
個人的には、昼飯のときに「ついでに楽天とソフトバンクも球団を四国とか長野に作れば良いのに」とか言って笑っていたが、もうこうなると何が何だか良くわからない。
注目したいのは選択肢の変化だ。
人間、一つの選択肢だと簡単に否定しやすいが、二つ選択肢があるとどちらかを選ばなければいけない錯覚に陥る。
オーナー集団も、ライブドア一社なら黙殺できたかもしれないが、楽天が出てきたことにより選択肢が二つになってしまった。
自然と「どちらを選ぶのか?」という議論が派生するはずだ。
三木谷さんもライブドアにブロックをかけたつもりが、とんだアシストになってしまうのではないだろうか?
とはいえ、オーナー集団も一筋縄では倒れないだろうが。
ちなみに興味があるのは、果たして今回の騒動で、ライブドアの本業にどれだけの広告効果があったのだろうかという点だ。
PRコンサルタントの高端さんも、以前ブログで「ともかく衆目を集めるには、トピックに関わる人(組織、企業)が大勢出てきて、それぞれがニュースになり、利害関係が輻そうし、まるでドタバタ活劇のような様相を呈するのが一番だ。」と書いていたが、まさにそのとおり。
ライブドアがこれを見込んで近鉄買収に名乗りをあげていたとしたら、相当の策士だということになるが・・・
[通信業界]KDDI、IP固定電話サービスを提供 を読んで
KDDI、IP固定電話サービスを2005年2月より提供 – CNET Japanを読んで。
事前にリークもあったので、新鮮味はないが正式に発表されたようだ。
ソフトバンクの電撃的な固定電話参入発表が8月末だったのに、KDDIも今回2週間で正式発表というのはまぁ優等生というべきだろうか。
それとも事前に準備がなされていたのだろうか。
ただ、本質的にはKDDIはすでにFTTHでNTTとの契約が不要な通信サービスを提供しているので、実はこのサービス自体はやるかやらないかの世界だったはずだ。
まぁ普通に考えればソフトバンクがカードを切ったので、あわててKDDIも切ったという風に見える。(実際のところは分からないが)
さて、これで通信業界に何か起きるのだろうか?
確かに、利用者からすれば若干の通信料金のコスト削減はできるだろう。
また、支払いに処理しなければいけない請求書の数も減らせるだろう。
でも何だか気分が盛り上がらないのは何でだろう?
そう、少なくともコンシューマーの世界で言えば固定電話なんてもうどうでもいいような気がしてしまうのだ。
もうかれこれ家の電話は、電話をかける目的には3ヶ月は使っていない気がするし。
着信もセールスの電話以外ほとんどない。
そんな時代になったというのに、今回の値下げでどれだけの顧客が回線移行を検討するのだろう?
はたして固定通信業界はまた数年前のマイライン獲得競争と同じ無駄な値下げによる顧客獲得競争を繰り返すのだろうか?
たしかあの時に儲かったのはマイライン特需に沸いた広告代理店だけだったように記憶しているのだが・・・
P2P ソリューション:P2P でも著作権を守る NetLeader(2)
MSNがソーシャルネットワーキング「GREE」に学んだこと を読んで
MSNがソーシャルネットワーキング「GREE」に学んだこと – CNET Japanを読んで。
GREE Night 2.0に参加してみて、やはり目立ったのはMicrosoftの力の入ったバックアップぶりだった。(古川さんもゲストで来ていたし)
正直なところを言うと、GREEの中立性が薄れるのと、うちはYahoo!メッセンジャー利用者なため、個人的にはあまり喜ばしい出来事ではない。
ただ、メッセンジャーとSNSの相性の良さについては個人的にも注目していたため、この展開は理解できるしおそらく便利になるのだろう。
(いよいよ、私にもMSNメッセンジャーに乗り換える時が来たらしい)
このCNETの記事で丸岩さんが発言しているポイントには賛同できる点が多い。
「コミュニケーション」というのはオフライン・オンライン含め様々な手段があり、メールやメッセンジャーはそのうちの一つの手段でしかない。
そして、友達とのつながりであるSNSサービスは、その時点ですでにコミュニケーションを取りたい相手のリストになっている。
逆に、現在のGREEには友達のログイン状態が分かる機能があるが、これはまさにメッセンジャーの得意な機能だ。
この二つが連携すれば、GREEは知り合いとの関係をつくり、維持する部分に集中することができ、MSNメッセンジャーはその知り合いとのコミュニケーションする機能自体に集中することができるわけだ。
この二つが一緒になるのはある意味必然だったのだろう。
さらにどちらのサービスも、利用者数が多い方がサービスとしての魅力が増すという性質を持っている。
登録者数で遂にmixiに捉えられたとも言われるGREEだが、国内1位のMSNメッセンジャーと提携して磐石の土台固めという所だろうか。
ん、ちょっと待てよ。
そうするとmixiはYahoo!メッセンジャーと提携するということになるのだろうか?
いや、Yahoo!は独自にSNSをやるのではないかという憶測も呼んでいるし・・・
SNS自体も複数のサービスが目的別に生き残るのではないかという説もある。
どちらにしても、まだ、しばらくしないと先行きはなかなか見えてこなさそうだ。
[通信業界]米ホームエンタテインメント市場のトレンドセッター を読んで
CNET Japan Blog – 梅田望夫・英語で読むITトレンド:米ホームエンタテインメント市場のトレンドセッターを読んで
なるほどそう来たかと言う感じのニュースだった。
正直なところ私は今回提携することになったNetflixとTivoという企業のことを良く知らないが、更に良く知らない人のために解説するとNetflixは日本の「ぽすれん」のような郵送DVDレンタルサービス。Tivoはすご録やDIGAのようなHDDレコーダーと言えば良いのだろうか。
Netflixが郵送DVDレンタルサービスなので、最初は「何で?」と思ったのだがNetflixのコアはDVDを郵送で送る流通ビジネスの部分ではなく、コンテンツをレンタルと言う形で一時的に利用者に渡す権利ビジネスの部分にあるようだ。
そのため、郵送ではなくオンライン経由でNetflixのDVDコンテンツをTivoの端末にダウンロードさせることができれば、はい「映画ダウンロード」サービスの始まりとなる。
以前に「ハリウッドを救う三つの指針を読んで」のときにも書いたように、ちょっと国粋主義者なところがある私には衝撃のニュースだ。
音楽だけでなく、映画ダウンロードもアメリカの企業にやられてしまうのだろうか?
ただ、梅田さんの記事に寄せられたちょっと辛らつなコメントを見ていて、少し冷静になった。
良く考えれば、日本では既にソフトバンクBBのBBケーブルTVなど複数のダウンロード型サービスがスタートしているし、もしこの提携が日本のベンチャー企業間だったとしても、日本ではあまり取り上げられなかったかもしれない。
梅田さんが記事の最後で触れているように、やはりこの分野は米国は遅れをとって、だからこそこういったニュースが期待を集めるということなのだろう。
もちろん、そうは言っても日本が世界をリードしているかと言うとそうではない。この分野は、米国だけでなく韓国や中国からも目が話せない。
しばらくは、こういった提携話から未来を想像するしか無さそうだ。