「次世代マーケティングプラットフォーム」は、湯川鶴章のIT潮流の湯川鶴章さんが書かれた書籍です。
献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
広告やメディアの未来がテクノロジーによってどう変わってくるのか気になるという方には、ヒントになる点が多い本だと思います。
【読書メモ】
■技術革新は周辺のグレーな領域で起こる。
コアな領域とグレーな領域を合わせると、技術革新の結果、市場は大きく拡大する。ただコアな領域の製品、サービスは、グレーな領域の製品、サービスと比べて少なくとも相対的に地位を低下させるだろう。
■テレビCMが崩壊されると予想される時期に関しての3つの意見
・デジタルネイティブが広告主企業の中で決裁権を持つようになる時期
・効果測定が可能なネット広告に広告主が慣れてくるとき
・2011年の情報通信法の施行でテレビ業界の構造が激変するとき
■「広告を多くの人に見てもらうこと」よりも、「広告を情報として必要とする人々に確実に届けること」のほうが、より重要なのではないだろうか
・広告とは「明示された送り手が、情報活動として、呼びかけたい対象に、有料で行うコミュニケーション」(日本広告業協会試案、1993年)
・Googleにおける広告ビジネスとは「『広告=情報』と再度捉え直し、『整理』を行うこと」(高広伯彦、次世代広告テクノロジー)
■360度マーケティング
テレビなどの従来型メディアだけではなく、自社サイトやブログなどのパソコン向けウェブサイト、携帯電話、デジタルサイネージなど、あらゆる機器、メディアを通じて、消費者に接するべきだという考え方
■マーケティング部署の役割の多くがコンピュータに取って代わられる傾向にある。
重要なのは「プレゼンスを常に保つ」ということ。
この方法で構築したブランドは「放送で構築したブランドに取って代わる」
(レジス・マッケンナ 「Total Access」)
■マーケティングプラットフォーム
複数社のシステムやデータを連係させることによって、三河屋さん的顧客対応システムを構築できるような共通基盤
■Bazaarvoice
ユーザーに代わってユーザーコミュニティを運営しクチコミマーケティング支援を行う専門業者
■すべてのメディアはターゲットメディアに向かう。そして、ユーザーが参加できるコミュニティづくりがメディアの重要な役割になる。
■メディア企業がやらないのなら、広告主企業が自分たちでコミュニティを作るだけのことである。
次世代マーケティングプラットフォーム 広告とマスメディアの地位を奪うもの 湯川 鶴章 ソフトバンククリエイティブ 2008-09-27 by G-Tools |