「SUBJECT TO CHANGE」は、サンフランシスコのプロダクトデザイン会社として有名なadaptive pathが手がけた書籍です。
献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
新製品の立ち上げやマーケティングに携わっている方には、参考になる点が多い本だと思います。
【読書メモ】
■行為として考えるデザイン
・共感
・問題解決
・アイデア創出とプロトタイピング
・選択肢を見つける
■「重要な顧客グループにとって大切な一連のニーズに応えるユニークな価値を届けるにはどうしたらよいか」(マイケル・ポーター)
■「かって店頭で商品を手に取りながらあなたの目を見ていた顧客が、消費者へと姿を変えてしまった」(これまでのビジネスのやり方は終わりだ)
■われわれが、「ユーザ」や「顧客」を理解するためには、彼らが自分たちと変わらない人間であり、同じように日常的に暗黙の境界や区分をまたいでいることを覚えておく必要がある。
人間の生まれ持ったやっかいさを受け入れることは、感情、文化、文脈の3つの要素に取り組むと言うことだ。
■理論はできるだけ単純でなければならない、ただし単純すぎてもいけない
■イーストマンの教訓
「人は何を成し遂げたいのか」
「この行為が彼らの生活にどうあてはまるのか」
「どうすればこの期待に沿うことができるのか」
■システム内の適切な位置に機能を配置したことが、iPod成功の秘密
・メディアの入手(iTunes Store)
・メディアの管理(iTunes)
・メディアの視聴(iPod)
■システムこそが製品だ
デザイン問題に取り組むとき、自分が製品やサービスやシステムを作っていると思ってはいけない。
まず、デザインしたい体験から始め、それができてから初めて、その体験を実現するための要素を決めていく。
■「完璧なプロセスは精度、一貫性、反復を必要とするが、革新に必要なのは変化、失敗そしてセレンディピティーだ」
■Bain&Companyによる自社の顧客についてのサーベイ
・95%が自社を「顧客中心」であると回答した
・そう答えた顧客の中で同じように感じたのは、わずか8%だった
■「実に長い間、アイディア形成とはできるだけ多くのアイディアを出し合うことでした。しかし、重要なのは真に優れた戦略、ビジネスとの調和、判断材料、そして顧客を深く理解することです。そしてアイディアについて話す用意ができたら、その場に見識を持つ人たちを招くこと、それがすべてです」(サム・ルーセント HP社)
■アイディアを1つだけ見つけて突き進むよりも、もっと多くの新しいアイディアの中から選ぶ方が賢明だ
・あらかじめ複数の答えを想定しておく
・焦点を移動して目隠しを外す
・優れた答えを生み出す束縛を見極める
■長い「Wow」への4つのステップ
・送り届ける舞台を知る
・広い範囲の満たされていない顧客ニーズに取り組む
・繰り返し可能な手順を作りそれを発展させる
・「Wow」体験の計画と演出
■アジャイル宣言
・人と人との対話を プロセスとツール より優先する
・動作するソフトウェアを 包括的なドキュメント より優先する
・顧客との協調を 契約交渉 より優先する
・変化への対応を 計画の遂行 より優先する
■アジャイルアプローチ
・反復重視のプロセス
・顧客を開発プロセスに引き込む
・少人数の作業グループを作る。
・物事を正すことを評価する
■実験、実験、また実験
・小さく一歩ずつ
・目に見える形でイノベーションを促す
・具体的に正のフィードバックとサポートを与える
・不要な文書を減らす部分を決める
・タイプの異なるチーム同士が直接やりとりするように働きかける
・自分の製品開発をもっと反復的にするためにできることがないかを振返ってみる
Subject To Change -予測不可能な世界で最高の製品とサービスを作る 高橋 信夫 オライリージャパン 2008-10-27 by G-Tools |
経営の理論:マイケル・ポーターの「競争戦略」
1980年代のアメリカでは、日本をはじめとするアジア諸国から安価な商品が大量に流れ込み、多くの企業が苦戦を強いられた時代でした。グローバルに成長していくと…