「ブランディング22の法則」は、先日ご紹介したマーケティング22の法則のアル・ライズとローラ・ライズが、ブランディングの基本的な法則についてまとめた書籍です。
昨年購入して読んでいたのですが、読書メモを書いてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
ブランディングというと人によってイメージするものが違うというのが、なかなか難しい点だと思いますが、ブランディングの基礎をもう一度ちゃんと整理したいという人にはお薦めの本だと思います。
【読書メモ】
■拡張の法則:ブランドの力はその広がりに反比例する
顧客はブランドの範囲が狭く、ただ一語で識別できるブランドを望む。
■収縮の法則:フォーカスする時、ブランドは強力になる
■パブリシティの法則:ブランドが誕生するのは広告ではなく、パブリシティによってである
■広告の法則:いったん誕生したブランドは、その健康を維持するために広告を必要とする
1・新しいカテゴリーの導入
2・新しいカテゴリーを開発した企業の急成長
3・語るべきニュースがなくなった時こそ広告の出番
■言葉の法則:ブランドは消費者の頭の中に自分の言葉を所有する努力をすべきである
「市場のサイズはどのくらいだろうか」という発送が誤りの始まりである。「ブランドの焦点を絞り消費者の頭の中にひとつの言葉を所有することによってどれだけの市場を創造することができるだろうか」と問いかけるのが正解になる
■信用力の法則:あらゆるブランドの成功の鍵を握る要素は本物訴求である
■品質の法則:品質は重要だけれど、ブランドは品質だけで築かれるものではない。
■カテゴリーの法則:リーディング・ブランドはブランドではなく、カテゴリーを売り込むべきだ。
■名前の法則:結局のところブランドとは名前のことである
短期的には生き残るためにはユニークなアイデアないしはコンセプトを必要とする
長期的には残るのはあなたのブランド名と競合ブランド名の違いである。
(東アジアはブランディングの問題を抱えている)
■ライン延長の法則:ブランドを破壊する最も簡単な方法は、あらゆる商品にそのブランド名をつけることである。
もし市場があなたの足もとから流出しそうな場合には、いまの場所に留まって第二のブランドを打ち上げることだ。
■協調の法則:カテゴリーを築くには既存ブランドが他の競合ブランドの参入を歓迎する必要がある
・類似のビジネスが集まっていると、多くの顧客を吸引する。
・顧客は簡単に比較購買を行える。
・お互いに監視し合うことが可能となる
■ジェネリックの法則:失敗に至る一番の近道はブランドに総称的な名前をつけることである。
■企業の法則:ブランドはブランドであり、企業は企業である
多くのブランドにとっての1つの答えは、企業名を小さな活字でブランド名の上に配するやり方だ。
■サブブランドの法則:ブランディングによって構築されたものが、サブブランドの導入によって破壊される場合がある
■兄弟の法則:第二のブランドを発信させるには時と場所を選ばなくてはならない。
・共通の商品分野に焦点をあわせる
・一個の特性を選んでセグメントする
・ブランド間に厳格な区分けをする
・別々の似通っていないブランド名をこしらえる
・新しい兄弟ブランドは新しいカテゴリーを作る場合にのみ市場に出す
・兄弟ブランドの統制管理には企業のトップが当たる
■形状の法則:ブランドのロゴタイプは目にフィットするようにデザインすべきである。
顧客の目は横についているので、ロゴタイプの理想的な形は横長である。ざっと幅2.25に対して高さ1である。
■色調の法則:ブランドは競合とは反対の色を使うべきである
■国境の法則:グローバルなブランド構築に障壁はない
■一貫性の法則:ブランドは一夜では築かれない
■変更の法則:ブランドは、ごく希に、そして細心の注意を払えば変更できることがある
・ブランドが弱体であるか、消費者の頭の中に存在しない場合
・ブランドの価格帯を下げて、利益を確保する場合
・ブランドがうまみの乏しい市場にあって、いずれは変化が起こりそうな場合
■寿命の法則:どんなブランドにも永遠の命はない。多くの場合、安楽死がベストな答えである。
■特異性の法則:ブランドの最も重要な側面は1つのものを追い求めるひたむきさである。
■ブランドを傷つけている「常識」
・よい商品が競争に勝つ
・売上は一定のパイにシェアを掛けて決まる
・ブランド拡張がブランドの成長を生む
・ライバルのヒット商品を真似しないと遅れを取る
・短期の売上増大が長期的成長を損なうことはない
ブランディング22の法則 Al Ries Laura Ries 片平 秀貴 東急エージェンシー出版部 1999-10 by G-Tools |