チェンジメーカー (渡邊奈々)

4822244644 「チェンジメーカー」は、写真家の渡邊奈々さんが著名な社会起業家の方々へのインタビューをまとめられた書籍です。
 TEDxTokyoでご紹介いただいたので買って読んでいたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本でインタビューされているのはアショカ財団や、ヒューマンライツ・ウオッチ、国境なき医師団など、そうそうたるソーシャル・アントレプレナー、社会起業家や団体の方々ですので、社会起業をちょっとしたボランティアの延長に考えている方には刺激になる本だと思います。
【読書メモ】
■社会起業家というのは、ただの夢想家ではなくて夢を持った行動家なんですね。彼らに欠かせない大切な資質は持続力です。(アショカ財団、ビル・ドレイトン)
■手数料を払わず善意に頼った場合は、仕組みとして模倣しにくくスケールの大きな改革にならない
■地球人口の7分の1にあたる約9億4000万人が、スラムか難民仮設キャンプに暮らしている。世界中の建築家は、この状況を無視して金持ち国の設計だけを考えていていいんだろうか。(キャメロン・シンクレア)
■真のジャーナリストは、大衆が知りたいと思っていることを探るだけでなく、みなが忘れているところにも、常に目を向けていなくてはならない。(国境のなき記者団 ロベール・メナール)


■事件の直後は大騒ぎをしておいてすぐに他に目を向けるそれまでの「マスメディア」ではダメだ。
■マックスハベラーは非営利団体だから、営利企業のマーケティング担当者より25%から30%くらい給料は低いんです。でも、中南米やアフリカに暮らす約2500万人の生活向上に役立つ仕事を毎日しているという実感は、給料が25%増えてもきっと得られないでしょうね(ブレヒア・ヴェルマン)
■子どもに問題があるというのは、周りの大人や社会に問題がある証拠でしょう。大人達が自分の生き方を見つめ直すことが解決の第一歩なのかもしれませんね(スマイルファクトリー 白井智子)
■日本におけるコンパッションの不在
 僕は気味のほかにも日本人を何人か知っているけれども、ひとつだけ僕ら、欧米人、特に米国人と決定的に違うところがあるって気づいたんだ。
 自分より恵まれない人たちに対するコンパッションがないってことだよ。
 
■僕らは子どもの頃から恵まれない人のために何か手助けしたり、お小遣いの一部を好きな非営利組織に寄付したりと言うことを当たり前のように親や学校からしつけられてきたから、大人になって収入の一部をどこか関心のある団体に寄付するのは当たり前なんだ。

4822244644 チェンジメーカー~社会起業家が世の中を変える
日経BP社 2005-08-04

by G-Tools