「「思考軸」をつくれ」は、ライフネット生命の社長として有名な出口治明さんの書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
出口さんとはブロガーミーティングでご一緒させていただいたり、インタビューをしていただいたりと、何度かお話させていただいたことがあるのですが、非常に熱い思いをお持ちの経営者です。
この本ではそんな出口さんならではの思考法が紹介されていますので、若い人だけでなく大企業の中間管理職の立場にいるような方にも参考になる視点があると思います。
個人的には特に中国の躍進やアジアの時代に関するくだりが、先日の上海ツアーでうけた印象の影響もあり、非常に腹に落ちました。
【読書メモ】
■直感というのは、その計算のプロセスを自分でも意識できないほどのスピードで「脳をフル回転させて得たアウトプット」であり、言語化はできなくても、単に直情的に行動するのとはまったく違う性格のものなのです。
■絶対自由
死ぬまで何事にも縛られず何事にも囚われない生き方
■閉じられた共同体
共同体の内部で快適に暮らそうと思ったら、あらかじめそこにある価値観や常識を受け入れ、同化・適応するのがもっとも容易で確実な方法です。
たとえ多少の理不尽さを感じていようとも、周囲の人がそうしているのと同じように、自分も何食わぬ顔でそれに倣うのが賢明だ身の処し方だ、誰しもがそう思っています。
■五つの思考軸
・人間は動物である
・人間はそれほど賢くない
・人生は「イエス・ノーゲーム」
・すべてのものは「トレードオフ」
・「おおぜいの人」を「長い間」だますことはできない
■答えは「タテ」と「ヨコ」にある
・歴史から見ること=タテ思考
・ほかの国や地域から見ること=ヨコ思考
■日本が中国に抜かれるなんて屈辱的だ、などといきり立つ必要もありません。
各国のGDPの割合を2000年という超長期スパンで見てみると、トップはほとんど中国とインドなのです。
■欧米が栄えるのは近代になってからで、それまではずっと「アジアの時代」だったのです。
■リーダーの三つの要素
・やりたいことをもっていること
・旅の仲間を集められること
・旅の目的地までチームをまとめ、引っ張っていくこと
■道場破りの理論
・街の一等地にいきなり看板を掲げる。
・地元の腕自慢達が集まってくる。
・負けたら素直に頭を下げて教えを乞う。
■日本の驚異的な復興の主因は外から吹いた三つの「神風」
・アジアの共産主義化を防ぐべく、アメリカの対日方針は弱体化から復興支援へ
・若いリーダー、急増する人口、振って湧いた朝鮮戦争特需
・断固とした財政規律の遵守と固定相場制の強制
■一票の格差と機会コストの格差
きちんと選挙に足を運ぶ地方のお年寄りの支持を集めた「地方のおじいさん」たちばかりが国会議員になります。彼らが自分たちに都合のいいように法律をつくり、国を運営している、というのがこれまでの日本の姿でした。
「思考軸」をつくれ-あの人が「瞬時の判断」を誤らない理由 出口治明 英治出版 2010-06-25 by G-Tools |
「思考軸」をつくれ~出口治明さん ライフネット生命保険社長♪ 7月30日金曜日~セミナー行ってきます♪
『ライフネット生命 出口治明社長 出版記念講演会』 2010年7月28日まで参加
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