「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」は、タイトル通りスティーブ・ジョブズのプレゼン術について考察されている書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
すでにこの本はツイッター上を含め各所でも話題になっているようで、Amazonのランキングで総合2位まで上り詰めたそうですが。
スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションが非常に特徴的であることは、これまでも様々なシーンで指摘されていましたが、ここまで体系的に彼のプレゼン術を解剖した本はなかったように思います。
特に、この本では以前紹介した「プレゼンテーション ZEN」への言及も出てくるのですが、個人的には逆にプレゼンテーション zenを読んだ人は、プレゼンのテクニックだけでなく、伝えたい本質が重要ということを再確認する意味で、こっちも読んでおいた方が良い気がしています。
自分のプレゼン術を根本から考え直したいという方には参考になる点が多々ある本です。
ツイッターでも書きましたが、この本は、スティーブ・ジョブズやアップルがあまり好きじゃないから彼のプレゼンをほとんど見ていないという方こそ、読んでおいたほうが良い本かもしれません。
【読書メモ】
■プレゼンテーションの基礎を固める方法
・計画はアナログでまとめる
・一番大事な問いに答える
・救世主的な目的意識を持つ
・ツイッターのようなヘッドラインを作る
・ロードマップを描く
・敵役を導入する
・正義の味方を登場させる
■プレゼンテーションで体験を提供する
・禅の心で伝える
・数字をドレスアップする
・「びっくりするほどキレがいい」言葉を使う
・ステージを共有する
・小道具を上手に使う
・「うっそー!」な疑問を演出する
■プレゼンテーションを仕上げ、練習する
・存在感の出し方を身につける
・簡単そうに見せる
・目的にあった服装をする
・台本を捨てる
・楽しむ
■アリストテレスの人を説得する方法
・聞き手の注意を引くストーリーやメッセージを提出する
・解決あるいは回答が必要な問題あるいは疑問を提出する
・提出した問題に対する回答を提出する
・提出した解答で得られるメリットを、具体的に記述する
・行動を呼びかける
■ジョブズは「どのように」の前に「なぜ」を説明するのだ
■アップルのヘッドラインが記憶によく残るのは、3つの条件を満足しているからだ。
・簡潔
・具体的
・利用者に取ってのメリットがわかる
■問題提起は長い必要などない。やろうと思えば30秒でも可能
・何をするのか?
・どの問題を解決しようとしているのか?
・ほかとはどう違うのか?
・なぜ気にかける必要があるのか?
■10分たつと聴衆は話をきかなくなる
■ジョブズのプレゼンテーションは、とてもシンプルで視覚的、そして、個条書きがない
■ジョブズは、よく社員やパートナーを壇上にあげ、スポットライトを浴びさせる
■マルコ・モンテマーニョの演出の原則
・何かすることを聞き手に与える
・ステージに上がってもらう
・自分のスキルを活用する
http://montemagno.typepad.com/
■ジョブズはプレゼンテーションをインフォテインメントだと考えている。
新しい情報を提供するとともにその過程を楽しむのだ。
スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則 カーマイン・ガロ 外村仁 解説 日経BP社 2010-07-15 by G-Tools |