「モバイルマーケティング最強の戦略」は、D2Cの社長をされていた藤田明さんが篠崎さんと共著で出された書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、様々な大企業のモバイルマーケティング事例が紹介されていますので、いまいちモバイルマーケティングにどのようなものがあるのかピンと来ない方には参考になる点があると思います。
【読書メモ】
■「堅めに見ると、パソコンからインターネットを常時活用している人はおそらく3000万人から4000万人ではないでしょうか。その点、モバイルの保有者は1億人を超え、パケット定額制の契約者数も5000万件ですから、インターネット接続デバイスとしては、明らかにモバイルがパソコンを追い越しています」
■逆ファネル理論
・まず、サイバーコミュニティに情報を投げ込む。
・その波紋に聞き耳を立て、そこで交わされる会話からさまざまな反応を感じ取り、クチコミによるバイラル効果で情報が広がっていく様を把握する。
・そして、コミュニティで交わされる会話などから効果的なCMを発想し、マスメディアで露出を高める。
■王道は、P&Gが行っているように、ブランドに対するロイヤルティを高めるような各種の施策で波状攻撃をかけて、ターゲット顧客をファンにし、リピーターに仕立てることではなかろうか
■「幸い、私たちにとってモバイルの市場はまだ小さいので、準備をする時間はまだあると言えます」(ホンダ渡辺氏)
■そもそも敷居が低くなってしまっているのだから、注意しないとむしろコンタクトの際限がなくなって、本来は企業に取って嬉しいことであるはずの、ユーザーからの問い合わせや意見、あるいはクレームまでが、毎日、毎時間押し寄せて、担当者を疲弊させてしまう可能性もある。
■「そうした意見は、クレームではありません。だから、カスタマーセンターに入ってくるような話ではないですよね。」(ローソン高橋氏)
■「マクドナルドの戦略は、一貫しています。客数増の戦略で、それは新規顧客の拡大と来店頻度向上を意味します。あくまで客数向上が第一なのです。モバイル会員も同じです。何かで一度評価を落とせば、お客様においでいただけなくなります。」(マクドナルド萩原氏)
■「朝刊メールに関して調べてみると、男女を含めて、50歳代の方の二割が毎日クリックしてくれています。ほとんどモバイルからだと思います。モバイルは若い人という感じはもう無いですね」(コカコーラ足立氏)
■「たとえば店舗に在庫のないものに関しては、店頭のCDコーナーにQRコードを掲出し、モバイルサイトへアクセスしていただき、オンラインで注文をいただければ、ご足労をかけている分、たとえば送料無料でお届けするといった施策も検討しています」(タワーレコード嶺脇氏)
■「モバイルキャンペーンでは、あくまでもお手軽さが大切で、仕組みが難しすぎたり、説明が多いコンテンツはうけないと感じています。」(ロッテ萩原氏)
■モバイルマーケティングの戦略フレーム構築
・戦略的モバイルサイトの構築
・顧客開拓戦略構築
・顧客育成発展戦略構築
モバイル・マーケティング 最強の戦略 企業事例に学ぶモバイル徹底活用 藤田 明久 篠崎 功 翔泳社 2010-06-08 by G-Tools |