生き残るメディア死ぬメディア (まつもとあつし)

4048702297 「生き残るメディア死ぬメディア」は、タイトル通り著者のまつもとあつし氏がメディアの未来について考察している書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、ニコニコ動画やYouTube、GYAOなど様々な事業者の方々のインタビューも掲載されており、いろんな視点からのメディアの未来を考えるヒントがありますので、これからのメディアの未来が気になって仕方が無い方には、参考になる点がある本だと思います。 
【読書メモ】
■いくら丹精込めて作り上げたコンテンツも、いったんネットというチャネルに乗れば、限りなく価格がゼロに近づいていき、「良い物を作って、適正な価格で売る」という従来の方法では利益を上げることは難しくなっている。
■本当の意味での出版不況は”これから”やってくる、というのが正しい認識だと考えています。
■世界の書籍のうち、20%がパブリックドメイン、70%が絶版と言われています。つまり残りの10%しか出版社は流通させていない。


■電子書籍の三原則
・所有感があり同期されること
・検索・引用可能であること
・ソーシャルな読み方ができること
■AiR
 「イラストレーターなどを除き、原則として著者への原稿料は発生させていない」(堀田氏)海外では一般的な売上印税を、取り入れた形だ。
■ユーチューブをはじめとする動画サイトの多くは、動画をひとつ見たら基本的に満足する設計だと思いますが、ニコニコ動画には、タグやランキングなどによる回遊の仕組みがあります。(ドワンゴ小林氏)
■UQ-WIMAXのCMの「特訓するねこ」動画は、600万回以上視聴された一般投稿の人気動画がCMに採用された事例(YouTube)
■現在、我々はCTRからの脱却をもくろんでいます。動画を視聴するにあたっては、視聴者はあくまでもその動画を見ているのであって、その画面から別の画面に遷移したいとは思わないはずです。(GYAO川邊氏)
■ユーストリームは「メディア」じゃないと思っています。まったくの個人や一般人が生放送をして、全然知らない他人が発見して見に来るという仕組みがないですよね(夏野氏)
■もともとドコモはドメスティックな会社なので、iモードがうまくいかなかったから、プラットフォームで主導権を握れないんじゃないか、という議論になってしまうのは本筋ではないと思います。もともとiモードは世界を狙ってないんです。
■コンテンツビジネスを読み解く3つの理論
・コンテンツが手元に届くまでのプロセスを整理する「バリューチェーン」
・視聴するタイミングと価格を組み合わせる「ウインドウウィングモデル」
・映像だけが商品ではない「グッドウィルモデル」
■検索とソーシャルメディアを対立関係に見るのは無理がある
・ジェネラルな情報を探すのに適した検索と、射程距離は短いが鮮度と嗜好との合致率が高いソーシャル情報とは本来組み合わせて使うべきものだ。

4048702297 生き残るメディア 死ぬメディア 出版・映像ビジネスのゆくえ (アスキー新書)
まつもとあつし
アスキー・メディアワークス 2010-12-09

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