「ザッポス伝説」は、ザッポスのCEOであるトニー・シェイが書いた書籍です。
監訳を担当された本荘さんから献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
ザッポスの独特な経営哲学には、以前「ザッポスの奇跡」を読んでから非常に興味を持っていたのですが、この本を読むと実はそんなザッポスの経営哲学も一朝一夕に生まれたものではないことが良く分かります。
個人的に非常に印象に残ったのは、実はザッポスの経営姿勢というのは古きよき日本の経営姿勢に似ているのではないかということ。
書籍の最後でも本荘さんがザッポスの社員に同じようなことを言われたというくだりがありますが、実は日本企業は高度成長期やバブル崩壊を通じて、もともと持っていた日本らしい経営というのを忘れてしまっているような気がします。
普段考えている会社内の「常識」が、本当に正しいのだろうかと疑問をもつことが増えている方には、非常に参考になる点が多々ある本だと思います。
【読書メモ】
■私たちが採用した人たちは頭が良く、モチベーションの高い人たちだったのはよいことでしたが、採用した多くの人が、お金をたくさん稼ぐことか自分のキャリアと経歴書をよくすることが動機だったのはまずいことでした。
■これまでの人生で最高に幸せを感じた時のリストを作ってみてわかったのは、幸せを感じたどの時も、お金を伴ってはいなかったということでした。
■そして考えたのが、私たちはみな、自分の属する社会と文化によって、どれほどあっけなく、自分で考えることをやめ、結局のところ幸せとは人生を楽しむことであるのにも関わらず、既定のこととしてお金がたくさんあることイコールより多くの成功と幸せだと思い込むように洗脳されているのか、ということでした。