「どう伝わったら買いたくなるか」は、インテグレートのCEOをされている藤田康人さんが書かれた書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では「99.9%成功するしかけ」や「漂流する広告・メディア」などの書籍を書かれてきた藤田さんならではの視点で、これからのマーケティングのあり方を考察されています。
これまでの常識と違う視点で、マーケティングを考えてみたい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■今、”伝える”と”伝わる”は同じではない
■広告クリエイティブと情報クリエイティブ
・広告クリエイティブ キャッチコピーやビジュアルのクオリティで勝負
・情報クリエイティブ 広告枠にとらわれない、メソッドニュートラルな考え方に立ったメッセージ創造の手法
■4つのインサイト
客観的で影響力のある情報は、4つの視点で構成される
・ソーシャルインサイト
・消費者インサイト
・メディアインサイト
・流通インサイト
■4つのインサイトのステップ
・第1のインサイト 消費者の本音を知る
「企業が伝えたいこと」が中心だったメッセージの設計を、「消費者は何を聞きたいのか」というまったく異なるコンセプトに変換していくことが大切
・第2のインサイト メディアが取り上げる「情報」とは
企業の自社製品に関する情報を、メディアから消費者に発信してもらうには、彼らがどんな情報を求めているかを把握することが必要
・第3のインサイト 社会の潮流を探る
世の中の動向、各界の専門家や有識者たちの意向と見解なども同時に重要
・第4のインサイト 流通側が感じ始めていること
どんなにユニークで新規性のある製品を開発しても、それを消費者に届ける売り場がなければ、モノは売れません。
■広告の媒体費は、掲載期間が終わると消えてしまう「フロー」としての投資ですが、自社メディアのコンテンツへの投資は、ずっとアーカイブとして蓄積される「ストック」です。
■マート族は、「Mart」という信頼性の高いメディアに登場する等身大のインフルエンサーたちです。そして雑誌の編集部という情報収集のプロとともに、クオリティの高い話題性のある製品を選び、その製品についての情報発信を行っているのです。
■テーマポータル
・個々のメディアが制作する「テーマ」関連記事コンテンツ
・見込み客のゆるい囲い込み、連携
・薬事法など規制にかかわる情報の発信が可能
・自社サイト内で非接触顧客層の調査リサーチが可能
・幅広いターゲットを集客可能
どう伝わったら、買いたくなるか 藤田康人 ダイヤモンド社 2011-05-20 by G-Tools |