モバイルシフト (津山恵子、森直樹)

4048863304 「モバイルシフト」は、タイトル通りモバイルへのシフトが進む現在の状況について考察している書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、ニューヨーク在住のジャーナリストである津山恵子さんと、電通・コミュニケーション・デザイン・センターの森直樹さんの共著という形になっており、米国における先進的なソーシャルメディア活用事情と、日本のモバイル環境の進展具合を重ねて読むことができるようになっていますので、米国と日本の違いを踏まえて、モバイルの未来を考えたい方には参考になる点がある本だと思います。 
【読書メモ】
■(米国の)政治家やスポーツ選手、セレブは、もれなくファンページというのを持っている。ページは、友達ではなく「ファン」を集める目的で開かれるので、ファンであれば知古でなくてもみなが登録できる。
 
■この傾向を加速させたのは、間違いなく、08年大統領選挙に勝利し、初の黒人大統領となったバラク・オバマ氏のソーシャルメディアの活用例だろう。


■米国の放送業界でのソーシャルメディア活用
・フェイスブックに番組毎のページ、あるいはツイッターにアカウントを作り、ファンやフォロワーを集める
・番組放送中だけでなく、放送していない日も通じて、定期的に情報を発信する。
・短いビデオや番組の登場人物のコメントビデオを放送日の前に流して、放送日には必ず視聴するように仕向ける。
・メディアやブログに取り上げられたことを知らせ、番組の評価が好ましいことも印象づける。ゲームや関連グッズが出れば紹介する。
■ワシントンポスト・ソーシャルリーダー
・フェイスブックの世界で、最も読まれている記事にいつも接することができる
・友人が読んだ記事がすぐ分かるため、関心や趣味が同じ友人がソーシャル新聞を読むほど、自分で読みたい記事を探す必要がなくなる
■ソーシャルコマースが伸びる理由(マッシャブル)
・ハイパーターゲットがソーシャル化する
・同じような興味をもった友達が役に立つ
・テイストメイカーを追え
■タイプ別スマホ利用者層と特徴
・スマートフォンネイティブ層
 初めて保有した携帯電話がスマートフォンの人を指す
・スマートフォン先取り層
 iPhone初期から2009年末くらいまでに、スマートフォンを手にした人達
・ガラケー使いこなし層
 ガラケー時代の主な携帯ターゲット層であり、かつてガラケーを使いこなしていた人達
・PC代替層
 ガラケー使いこなし層ほど、携帯を使いこなしていなかった層

4048863304 モバイルシフト 「スマホ×ソーシャル」ビジネス新戦略
津山恵子 森直樹
アスキー・メディアワークス 2012-03-29

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