徳力の2013年の抱負:今年はアンバサダー重視を軸に、一年突き詰めたいと思います。

 はや2013年も1ヶ月がほぼ終わろうとしていますが、遅ればせながら2006年から毎年続けているブログでの抱負公開をしておきたいと思います。
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 2012年は、年頭に「ソーシャルメディアバブルの解消」というキーワードを設定し、どのようにソーシャルメディアを活用するのが企業にとって意味があるのか、ソーシャルメディア活用は売上にどのように貢献しているのかを証明する年と宣言しました。
 一年を振り返ってみると、どの業界でも使えるような分かりやすい効果測定や、成功パターンは残念ながら見つけられなかったのですが、いろんな企業の方々と試行錯誤させて頂いた結果、ソーシャルメディアの企業にとっての可能性は、やはりツールそのものでは無く「人」にあるなぁと改めて強く感じるようになりました。
 一方で、自らが「ソーシャルメディアバブルの解消」をテーマに掲げつつも、気がつくとAMNの事業領域もソーシャルメディアブームに伴う要望の多様化と共に広がってしまい、社外の方からAMNが何をやっている会社なのか分からないと言われる場面も増えてしまいました。
 そこで2012年の後半から、あらためてスタッフと共にAMNの企業理念を議論し、記事の冒頭にキャプチャで貼り付けたように明確に「ひとりの気持ち、ひとの気持ち」という企業理念を掲げ、AMNが取り組むべき領域は「マス」的な施策では無く「ひとり」を重視したものであることを明確にすることにしました。
 あわせて、AMNとしては受け身の「ファン」ではなく、積極的に企業を支援してくれるファンを「アンバサダー」と定義し、アンバサダー重視の姿勢を明確にしました。
 また、それに伴い、AMNで取り組んでいる企業のソーシャルメディア活用の支援コンセプトを、アンバサダーサイクルという一つの図に集約しています。
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 実際には、2007年の創業当初から、目指している世界感や重視している価値観は変わっていなかったりするのですが、これらの言葉や図の定義により、より多くの方に分かってもらいやすくなるかなと感じています。
 あわせてAMNの象徴であるパートナーブロガーの方々の選考条件についても、バナーのためのPV軸では無く、興味軸に明確に変更するようにしています
 当然、多くの企業は今後もマスへの拡がりが必須ですし、一人一人との地道なコミュニケーションに手間をかけられないという実態は変わらないと思うのですが、我々としてはそこを重視することが最終的に多くの人たちに共感される結果になると信じて、引き続き地道なアプローチに注力する会社でありたいなと考えています。
 AMNのウェブサイトも5年ぶりぐらいにリニューアルしましたので、是非お手すきの際にご覧頂ければ幸いです
 
 そんな中、徳力が2013年に力を入れること及び2013年はやめることは、下記の通りです。


1.今年力を入れること
■AMNと言えば「アンバサダー」と言われるように努力する
 もともとAMNは2006年に横行していたステマ的な手法のアンチテーゼとした始まった会社でした。
 当時はソーシャルメディア的なものはブログしかなく、象徴としてのパートナーブロガーの方々とブログネットワークを軸に会社が形作られてきたわけですが、ツイッターやFacebookなど様々なソーシャルメディアが普及する中、AMNも当然ツイッターやFacebookを対象にするようになりました。
 その過程で、AMNもソーシャルメディアマーケティング会社と呼ばれることが増えているわけですが、それによりAMNが対象としている事業が対外的にかなり広く見えるようになってしまい、スタッフにソーシャルメディアを使わせないためのポリシー作りや炎上監視などの依頼も来るようになっています。
 ただ、AMNはやはり元々「人」であるブロガーを中心にしたコミュニケーションを重視してきた会社であり、ソーシャルメディアの数が増えようが、注目されるツールが変わろうが、大事なのは「人」という点に注目している会社でありたいと思っています。
 炎上監視とか、スタッフのソーシャルメディア利用制限とか、正直、個人的にはあまり興味が無いんです。
 企業とファンが接点を持つことで、新しいことが生まれる瞬間が好きなんであって、ソーシャルメディアの技術的な要素が好きなわけじゃ無いんです。
 そこで、今年はAMNと言えばソーシャルメディアマーケティングと言われるのでは無く、AMNと言えば「アンバサダー」重視の活動をしている会社だよねえ、と覚えて頂けるように、一年間とことん情報発信やアピールを突き詰めたいと思っています。
■今年こそ本を書く
 何となく毎年こっそり目標として立てつつ、バタバタして一年があっという間に終わっているのですが。
 やはり、この6年間を振り返ると、コラムの執筆や講演活動はどうしてもフローとして情報が流れて行ってしまうので、本の形式でストックのアウトプットを出す必要性を改めて感じています。
 出版社の方が興味をもってくれるかどうかは分からないのですが、最悪KindleのKDPで出してしまうと言うこともできる世の中ですし、まずは腹を据えて一冊本を書きたいと思います。
■週に一本はブログを書く
 何となく毎年書いている気がしますが。
 去年、何本か久しぶりにブログを書いて楽しいなぁと言う感覚を感じたので、今年はそれを毎週感じられるように、自分自身に週に一本はブログを書くというのを明確に義務にしたいと思います。
 去年、私が週に一本ブログを書けてない時に、一番最初にご指摘いただいた方にはランチをご馳走する、というのを自分の罰ゲームにしていたのですが、今年も継続したいと思います。
 全くブログを書いていない週を発見した方は、Facebookなりツイッターなりにご指摘下さい。一番早かった方にオフィス近辺でランチをご馳走させて頂きます。
(とはいえ、去年誰も書いてないときに気づいて無くて指摘してくれなかったので、効果は薄そうですが・・・)


2.今年はやめること、数を減らすこと
■講演活動
 一昨年の2011年は、年間100回も越えるほど講演やパネルディスカッションに登壇して、本業がおろそかになってしまい、昨年はご依頼頂いた講演の多くをCOOの上田に代わってもらったり、お断りしたりさせて頂きました。
 今年も引き続き講演やパネルディスカッションは、できる限りAMNの他のメンバーにも分担してもらい、私自身は本業に力を入れたいと思います。
 お声がけいただいた方には失礼なお返事をすることも多いかと思いますが、ご容赦下さい。
■通勤時間にスマートフォンでゲームをすること
 昨年は、スマートフォンをいじっている時間を減らすという目標をたて、ある程度は減らすことができたかなと思っているのですが、昨年はついついLINEが出したゲームだとか、スマホのゲームを自分に市場調査と言い訳をして始めてしまい、移動時間の読書の時間をかなり奪われてしまいました。
 今年は同じ轍を踏まないように、通勤時間にスマホではゲームをしないように努力したいと思います。
■土日はできるだけ仕事をせずに家族の時間にする
 長男も今年から小学校に通う年になりました。
 これからは土日も友達と遊ぶことが増えるでしょうし、遊んで欲しいと言われることも減ると思うので、今年は土日はできるだけ仕事をせずに家族の時間に充てたいと思います。
 といいつつ、はい、毎年毎年同じことを書いております。
 ただ、書いていても、どうも仕事が入れてしまうので、自戒をこめて残しておきます・・・
 ということで、既に12分の1が終わろうとしている季節外れの今年の抱負で大変恐縮ですが、今年も何卒よろしくお願い致します。