ブロガーサミットを終えて。ご協力頂いた方々への感謝とお詫びと本音トーク。

 もはや一週間前の出来事になろうとしていますが。
 8月24日に開催されたブロガーサミットにご参加頂いた皆さん、本当にありがとうございました。
 
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 イベント終わって燃え尽きて、今週は参加された皆さんの感想記事を拝見させて頂きながらあっという間に一週間以上が過ぎてしまいつつ、なんとなく頭の整理ができておらず、という感じなのですが。
 遅ればせながらブロガーサミットの言い出しっぺ兼主催者としてブログを書いておきたいと思います。
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 今回のブロガーサミットで私が目指していたことは、下記の3点でした。
■1.せっかくの10周年なのでとにかく大勢の人に参加してもらう
■2.情報発信することは一部の人にしかできない特殊なことではないことを皆で再確認すること。
■3.個人が情報発信できるスゴイ時代にいることを再確認すること


■1.せっかくの10周年なのでとにかく大勢の人に参加してもらう
 今回のイベントの感想を一通り読ませて頂きましたが、やはり人によって反応が多様だったのが非常に印象的でした。
 心から楽しんでくれた人もいましたし、驚きの出会いがあった人もいれば、思ったより普通だったという人もいれば、物足りなかったという人もいました。
 全体的には事前の想像よりは皆さんの満足度が高くてほっとしていますが、序盤の冷房の温度が低すぎたという話を筆頭に当然様々な批判も頂いており、反省するところも多々あります。
 主催者がこんなことを言うのは良くないかもしれませんが、今回のブロガーサミットでは、1000名規模を目指すと決めた時点で、参加者全員に100%満足していただくイベントを目指すのはあきらめることになりました。
 それもそのはずで、今回のイベントって「ブロガー」サミットという広い意味でのブロガーという定義しかないんですよね。
 元々は、10周年をメインに長く続けている人たちの同窓会的なブログ10周年振り返りイベントにする、とか、プロブロガーを中心にしたブログのメディア化をメインにしたプロブロガーサミットにするとか、やまもとさんみたいな社会は論客ブロガーを中心にしたブロガーバトル的なサミットにするとか、いろいろ選択肢はあったんですが。
 スポンサーの方々のお陰で、1000名規模の会場で開催できる段階になって、明確にこのイベントの位置づけは、様々なカテゴリーのブロガーの人にとにかく集まってもらう、というものに決まりました。
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 そのため、セッションのテーマもあえてバラバラにしましたし。
 パネリストもできるだけ幅広いカテゴリのブロガーの方に参加してもらうように努力したつもりです。
 そのあたりの背景は「なんで私はむやみやたらと無茶なイベントの企画ばかりしてしまうのか」にも書きましたが。
 カテゴリをまたいで様々な人に参加してもらえれば、このイベントでなければ出会えないような異なるカテゴリの人たちが出会うきっかけになるんじゃないか。
 というのが今回のイベントの一番の目標でした。
 ただ、この方式はリスクがあって、人数を目標にすると焦点がぼけるので、当然参加される側の事前の期待値と実際のズレが発生するリスクが大きくなり、満足度が下がる可能性が高いんですよね。
 
 だからこそ、今回のイベントでは参加費無料にこだわっていたというのはあります。
 プロブロガー中心のテーマに絞れば1万円のセミナーにもできるでしょうし、ブロガーバトル的にも興業イベントとして3000円ぐらいは払ってもらえるものにはなると思います。でも、今回はテーマをあえて分散させるために無料イベントにこだわった次第です。
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 その結果、中学生とか子供連れの方とか、様々な方に参加頂けたようなので、個人的にはこだわった甲斐があったかなと振り返っています。
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 ただ逆に、一部のセッションだけ取り出すと、自分には関係ない、とか、話がマニアックすぎて分からないと思われた方も多かったのでは無いかと思います。
 個人的にはそれも含めてのセッションのキュレーションをしたつもりですが、もっと事前に明確に説明しておけば良かったなというのは反省点として残っています。
 ただ、正直、一時は1000名の申込を集めるのは不可能と思われた時もあったぐらいですので、本当に多くの皆さんにご協力いただき1000名の申込をいただくことができ、個人的には達成感を得ています。
 もちろん、人数が多ければいいというものではありませんが、これだけ多様な人が集まらなければ、発生しなかった出会いというのがあるとも思ってます。
 このイベントで生まれた出会いやきっかけから、いろんな新しい何かが始まることを祈っております。
■2.情報発信することは一部の人にしかできない特殊なことではないことを皆で再確認すること。
 「ブロガーサミットで私が表現したいのは、「ブロガー」は特殊な存在ではなく、車を運転する「ドライバー」と同じで、選択してるかしてないかの違いでしかないということ。」という記事にも書きましたが、今回のブロガーサミットのセッションを組むにあたり、私が一番こだわったのはここです。
 今回のイベントが、ブログサミットでもなく、ブログメディアサミットでもなく、ブロガーサミットというタイトルにしているのは、個人が情報発信するという行為自体をテーマにしたかったからで。
 情報発信していない人が思っているより、実は情報発信するという行為ははるかに簡単で、敷居の低い行為であり、ブロガーというのは特殊な肩書ではないことを再確認したかったからです。
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 今回のブロガーサミットに参加していない人のイベントに対する印象は、炎上メーカーとしても有名なnarumiさんが、「【議事録】高齢化が進む #ブロガーサミット に行ったら楽しかった」とNAVERまとめに高齢化というフレーズを上手く使った時点で、なんとなく年配の世代のブロガーによるイベントという立て付けが決まってしまった感じもありますが。
 
 実際には、ブロガー的な情報発信をしている人の裾野は当日の議論にもあったようにどんどん拡がっています。
 ただ、もはやオンラインで情報発信をすること自体は若い世代からすると全く特殊なことではなく、その人達は自分のことは当然「自分はブロガーだ」とは呼ばないんですよね。
 
 ある意味、ブロガーという肩書は、情報発信をできない時代をしっている人間が、自分は情報している側の人間だという表明をするための肩書だと思っています。
 情報発信をしている人なら誰でも名乗れる肩書ですし、なにか資格があるわけでもありません。
 ただ、一部のブロガーという肩書の人が有名になった影響もあり、ブロガーって言うのは有名なブログを書いている人のことなんだ、とか、ブログを書くってのはブロガーと呼ばれるような特殊技能を持っている人のやることなんだ、という思い込みも発生してるんですよね。
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 実際、ビデオブロガーの方々と私自身が話をする際に同じ構造の思い込みの元に話しているわけですが、実はツールの進化により情報発信のハードルってめちゃめちゃ下がっていて。
 この人が情報発信してくれたら面白いのに、とか、この人は情報発信したらきっと良いことあるのに、とか思うシーンはまだまだたくさんあるわけです。
 当然、ブログを書くとかっていうのは好きでやるべき行為であって、人に強制されてはじめるものではありませんが、やっぱり最初から自分には関係ないと思っている人や、一度やってみたけど挫折してしまった人には、もう一度チャレンジをして欲しいなぁと思っている自分がいて。
 四家さんが「闘病・看病体験に関するブログ記事を書くことは、そのまま必ず誰かの役に立つ」という話をブログに書かれてましたが、こういうまだ世の中に足りない情報とか、誰も読まないかもしれないけど読んだ人は影響を受けるかもしれない体験とかってたくさんあると思いますし。
 みんながそうやって足りない情報を生め合っていく余地って言うのはまだまだあるんじゃないかなぁと思ったりするわけです。
 
 ただ、逆に言うと、そういうくだりは、既に情報発信している人や、情報発信が当然の若い世代からすると、当たり前の話を長々としていると思われた方もいるんだろうなぁと思ったりもします。
 今回のブロガーサミットをやっていて思いましたが、やっぱり私自身がこういうイベントをやっている理由というのは、NTT時代の自分の同期のような、大企業にいてせっかく情報発信できる時代なのにさせてもらえない人とか、絶対向いてると思うんだけど、自分は向いてないからと思い込んでて食わず嫌いで試してくれていない人とかに、興味をもってもらいたくてやってるんでしょうね。
 それはそれで、そう明言してやるべきだったのかもしれないな、と思ったりする自分もいます。
 ただ、今回のブロガーサミットがきっかけでブログを始めましたとか、再開しました、という声もいくつかいただいているので、そういう声を聞くと、少し救われます。
■3.個人が情報発信できるスゴイ時代にいることを再確認すること
 まぁ、こうやって書くと堅いですけど。
 特に最後の二つのセッションで表現したかったのが、このことです。
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 メレ子さんのわさおの逸話とか、野間さんのタミヤの逸話とか、いしたにさんのカバンの話とか、粟飯原さんが話していたレシピブログの話とか。
 個人が情報発信できない時代だったら、絶対におこりえない出会いとかつながりとかだったりするんですよね。
 旅行好きの人が旅の途中で見つけた野良犬にあだ名をつけたら映画になってしまったりとか
 エンジニアが本業のはずの個人がタミヤのミニ四駆の公式イベントコラボしたりとか
 カバン製造とか全く知識のない人がヒットカバンの開発に携わったりとか
 主婦の人が、料理が好きでレシピを書き続けていたら、200万部を超える大ヒットレシピ本を出せてしまったりとかするわけです。
 
 結果だけ見ると、事情を知らない人からすると、いや、その人は映画関係者にコネがあったんでしょ、とか、タミヤの人が知り合いだったんでしょ、とか、デザインの学校に通ってたんでしょ、とか、料理の本職の人だったんでしょ、とか勝手に想像しちゃうわけですが。
 実は、本当に普通の人が好きなことをログしているだけで、そのログがオープンに発信されている結果、あり得ない出会いが起こってしまったりということがあり得る時代なんですよね。
 私自身も、ブログを書いていなければ、こんなイベント主催する側にまわれていませんし、ベンチャー会社の社長をさせていただくこともなかったと思います。
 でも、やっぱりこれだけ情報発信をするのが当たり前になってくると、そういうありがたみとかって薄れてきてる気がするんですよね。
 別に誰でもできるし、無理してやる必要もないし、人に無理矢理すすめるようなことでもないんですけど。
 せっかくこれだけ簡単にできるようになってるし、それによって情報発信していない自分ではありえない出会いがあるわけですから、やっぱり食わず嫌いで終わらずに、一度は試してみて欲しいなぁとやっぱり思ってしまうわけです。
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 で、ブロガーサミットの最後にも言いましたが、今回のブロガーサミットは個人的にもこの10年間の集大成として、こういう形式でやるイベントとしては最後のつもりでやっていました。
 まぁ、イベントやるたんびに言ってるよね、という話もありますし。
 1000人規模でのイベント開催を、ボランティアの人たちの善意だけでやるのはボランティアの人たちに本当に申し訳ないとイベント中に感じたのもありますが。
 少なくとも、「ブロガー」サミットという名称で、ブロガー全部を対象にぶちあげるイベントは10周年の今年でなければやれなかったことだし、また来年あらためてやる必要もないなと改めて思っています。
 私自身、ブログに恩返しする、とアジャイルメディアの初期の頃にそこら中で宣言して回ってしまっていたのもあり、それが十字架になっているのは事実なんですが。
 
 今回のブロガーサミットで、恩返しも何も、ブログやソーシャルメディアを通じた情報発信は、5年前に想像した以上に幅広く拡がっているのを確認できましたし。
 これからは、もっともっとそれぞれのコミュニティが盛り上がることで、ブログとかソーシャルメディアを通じた情報発信は自然と拡がっていくんだと再確認できたと思っています。
 そういう意味では、今回のブロガーサミットでは完全燃焼とはいわないまでも、自分のやるべきことはやりつくした感はすごいあります。
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 私自身も40になり、いつまでもブログ楽しいよね、と言ってるだけではなく。
 新しいチャレンジをするフェーズに入っていかなければいけないなと思っているところだったりします。
 そういう意味で、今回のブロガーサミットを主催する機会を頂き、自分なりのブロガーの議論をあれだけの大勢の方々と一緒に一日させていただけたのは、自分の整理や区切りという意味でも本当に象徴的な一日だったと思っています。
 今後、今回のブロガーサミットが何かしらのきっかけとなり、参加された皆さん、参加しなかったけど誰かの記事を読んだ皆さんが、それぞれ改めてイベントなり、オンラインの議論なり、新しい場をつくっていって頂ければ、ブロガーサミット主催者として、これほど幸せなことはありません。
 御礼のブログを書くのに10日も間が空いてしまう、ブロガーと名刺に刷ってあるにはあまりに怠惰なブロガーですが。
 そんな私に10周年記念イベントの主催をさせて頂き、本当にありがとうございました。
 改めて、この場を借りてブロガーサミットにご協力頂いた皆さんに御礼をさせてください。
 参加頂いた皆さん、ご協力頂いた皆さん、ありがとうございました。
 また私の妄想のような企画につきあって、多くの方にご迷惑をおかけしたこともあわせてお詫び致します。
 ボランティアの方々やスポンサーの方々、パネリストの方々をはじめ、様々な形でお手間をおかけした皆さん、本当にすみませんでした。
 全ての皆さんに心の底から改めて御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
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 引き続き、たまに急にブログ上で議論がしたくなる不定期更新ブロガーとして、ブログで情報発信できる今を日々楽しんでいきたいと思いますので、今後ともよろしくお願い致します。