「提案営業の進め方」は、エム・アイ・アソシエイツの代表取締役を務める松丘氏の単著です。献本を頂いたので読んでみました。
いわゆるソリューション営業とかコンサルティング営業とか、これまでのプッシュ型とは異なる営業アプローチが必要だというのは、そこここで良く聞く話ですが、企業によってはソリューションといわれてもピンと来ない人が多い気もします。
そんな中、この本では提案営業というある意味普通の言葉で、これまでのプッシュ型営業とは全く違うプル型営業のあるべき姿を説いてくれており、どんな業種の営業マンでも役に立つ内容になっていると思います。
個人的に印象に残ったのは、「訪問する顧客数を増やせば売り上げも増えるというのは錯覚である」というくだり。
営業活動がうまくいかないと、ついとにかく数を回ることにエネルギーを費やしてしまいがちですが、考えさせられる一言です。
カテゴリー: 読書メモ
実践Web2.0BOOK (津久井 玲宏, 古川 健介, 野間 恒毅 他)
実践Web2.0Bookは、6人の共著体制で共同で執筆した最新ウェブサービスの解説本です。光栄にも献本をいただきました。
帯だけ見るといかにもライフハック本っぽいですが、それだけでなくWeb2.0的なサービスや概念を理解する上で参考になるサービスがまとめて取り上げられています。
サービスを選択する上でも個人が利用しているサービスを取り上げると、サービスに偏りがでがちですが、今回の本では掲載する上で共著者陣が議論して、厳選したサービスだけを掲載したそうで、幅広く濃いサービスがピックアップされています。
一人一人が専門分野を持っている共著メンバーですから、これだけの範囲をカバーできるんでしょうね。
個人的にも自分がカバーしているサービスは、ワークスタイル・メモで取り上げているような仕事の能率向上とか情報共有系のものに偏りがちなので、知らないサービスが結構あって新しい発見がありました。
企業のためのRSSマーケティング (ロック・フラストニク)
企業のためのRSSマーケティングは、RSSの企業活用についてのポイントを解説している書籍です。
出版社の方から献本をいただきました。
個人的にもRSSというと、その用語のかもしだす雰囲気からか、どうも技術的要素としてのみとらえられがちで、ビジネスにおける価値が意外に認知されていない分野のように感じています。
そういう意味でこの本は、そのRSSを完全にビジネスの視点からとらえ、活用法や将来の可能性について分析した本といえるでしょう。
(個人的には日本ではRSSマーケティングという言葉を使うよりも、それこそフィードマーケティングとか、新たな言葉を作ったほうが良いような気もします)
もちろん、RSSから直接収入をあげるというと、やれRSS広告だなんだという話になってしまいがちですが、RSSマーケティングにおけるポイントは、結構メールマガジンとかメールニュースのような一件先祖がえりしたような話から、マーケティングの根本的なコンセプトの話に立ち返っていくような印象もあります。(まぁ、マーケティングという視点で切ると何でもそうなりがちなのかもしれませんが。)
SNSの研究 (佐々木 俊尚, 原田 和英, 保田 隆明 他)
SNSの研究は10人以上の共著者がSNSの光と影について考察している書籍です。
献本をいただいていたので、遅ればせながら拝読しました。
最初、SNSの研究の副題に「あなたはまだ「マイミク」のことが好き?」とあるので、一見mixiの解説本かと思いましたが、大きな勘違い。
日本のSNSの歴史的な背景から、今注目のモバげータウンなどのケータイSNS、さらにはTwitterやTumblrなど超最近の事例から、最近のmixiをめぐる可能性や課題の話まで、個性豊かな執筆人がそれぞれの専門分野をカバーする形で、幅広く取り上げられています。
個人的に特に印象に残ったのは、後半の最近のSNSにおける影の部分の話。
あまり自分がmixiをそれほど激しく使っていないこともあり、最近の事例をあまり知らなかったのですが、あらためて急成長したコミュニティが悪意のターゲットになったときの課題について、いろいろ考えさせられました。
ネット広告がテレビCMを超える日 (山崎 秀夫, 兼元 謙任)
100%無理な話も通す技術 (鶴野 充茂)
100%無理な話も通す技術は、鶴野さんの新刊です。
光栄にも献本いただいていたので遅ればせながら読んでみました。
私が鶴野さんにお会いしたのは、実はブログを始める前のこと。
その当時から鶴野さんは自らが主催するネットワーキングのパーティーを毎月変わらず開催されていて、そのオープンな姿勢には私も影響を受けました。
もちろん、今回の本は、ネットワーキングの本ではなく説得についての本なわけですが、鶴野さんならではの共感だったり、ポジティブシンキングだったりという要素がちりばめられていて、なるほどと腑に落ちる点がいくつもありました。
特に印象に残ったのは「一番の壁は自分自身の中にある。自分で自分の行動を縛っていることが多い」というくだり。
自分でも気をつけているつもりではいますが、ついつい忘れてしまうポイントですね。