New Industry Leaders Summit が生み出す新しい出会い

IT業界の経営者やVCが集結:「New Industry Leaders Summit 2004」が開幕 – CNET Japanを読んで。

 11月22日に、宮崎シーガイアで「New Industry Leaders Summit 2004」が開催されましたね。


 開催前にも色んな方からうわさが漏れ聞こえてきましたが、実に豪華なまさに「Summit」という名にふさわしいイベントだったようです。
 詳細については後日CNETでレポートされるということなので、楽しみに待っているのですが、ネットを検索したら結構当日の様子だとか経緯がわかりますので紹介したいとます。

VCはベンチャー経営にどう役立つか (CNET Japan)

宮崎のNew Industry Leaders Summit(西川さんの情熱起業列島)

New Industry Leader’s Summit (Log The Endless World)

New Industry Leaders Summit 2004 その1(minako’s blog)

 一般の人にはあまり知られていないイベントかもしれませんが、私の周囲では結構、このSummitについては呼ばれた呼ばれなかったで、一喜一憂している人がいたりとか、注目度の高さを伺わせます。
 何か新しい流れが始まりそうな予感と言えばいいでしょうか。
 
 
 昨日書いた76,77世代の中心人物である山岸さんがこのイベントの中心にいたり、やはり議論のモデレートの中心は西川さんだったりと、気になる点はつきないのですが。

 個人的にもっとも興味深いのは、このSummitの主催がCNETであることです。
 CNET社長の御手洗さんのブログでは下記のように書かれています。

最近公開市場ではネット企業のIPOが目白押しですが、ここ2~3年、個人的には新規ビジネスへの投資が先細っていた感を持っていました。今回はネット関連事業で大きな成功をおさめた経営者の方々や、ネット関連事業に興味をお持ちの投資家の方々が一堂に会して、最近のネット事業動向について意見を交わし、よりネット事業の興隆を促進しようということで開催したものです。

 御手洗さんとは良く今後のメディアはどうなるのか、みたいな話をすることがありますが、今回のSummitはその一つの方向性として実に楽しみです。

 なんだか参加メンバーとか内容を聞いていると、New Industry Leaders Summit は、今後のネット企業の中心というか重心になりそうな予感もしないでもありません。

 今後のビジネスって、こういう組織を超えた人々の出会いやつながりがますます重要になるんだろうなぁと言う思いを強くした出来事でした。
 参加された方々の今後の化学反応に注目したいですね。

76,77生まれはインターネット時代のエリート世代?

CNET Japan Blog – 梅田望夫・英語で読むITトレンド:インターネット時代のエンジニアの価値を読んで

 7月に、梅田さんの世代論がらみで76年前後生まれに世代の壁を感じると書いたことがありますが。


 その一員の伊藤直也さんが同じ趣旨のことを書いていたので、ますますその思いを強くしました。

改めて振り返ってみると、高林さんや宮川さんや私は年齢がほとんど離れていません。(中略)そして、彼らとよく話題にのぼるのが、ちょうど大学に入学したときにインターネットの波が押し寄せてきたのだということ。

 実は7月以降、私はすっかり76,77世代の研究家になってしまい、ストーカーのように追いまわしていたりしますが、一つ分かってきたことがあります。
 それは、この世代は、別に突然最近目を覚ましたわけではなく、ちゃんと生み出されたんだろうなぁ、ということです。

 この世代の中心と言われている人たちの中には、あのビットバレーの真っ只中を経験している人が多くいます。
 大学時代からネットやアルバイトを通じて、ネットエイジの西川さんやネオテニーのJoiさんなど、時代を切り開こうとしていた経営者を間近に見ていた世代です。
 
 彼らは大学の頃にITバブルを経験し、それを乗り越えた人々を身近に師匠なり反面教師なりとして見ていて。
 更に、それに刺激された同世代の人間が、次々に頭角をあらわすのに更に回りの人間が刺激され、激しい化学反応が繰り広げられていたんじゃないか。

 いわばインターネットの超エリート教育が、自然と発生する場だったんじゃないかなぁと思うわけです。
(って昨日書いていたら、今日伊藤直也さんが「人との出会い、不連続な成長が作るキャリアパス」で、同じ趣旨の話(もっと内容が濃いこと)を書いていました。いや、ほんとかないません。)
 
 
 エリートという言葉は好きではないので、あまり使いたくないのですが、例えばGREEの社長になった田中さんのインタビュー記事で、「GREEをどうするかの意思決定は、僕がする。そういう意味では、株式会社化しようがしまいが、まったく変わらない」という発言からは、親会社や他の投資家に主導権は握らせないという強い決意が伝わってきます。

 そういうところから、ネットバブルにのってアイデアに数億円が投資された時代とは違う経営者の気質を感じてしまうわけです。
 考えすぎですかね。

 ちなみに以前、グロービスの講演で、グロービスの堀さん、ハイパーネットの板倉さん、光通信の重田さんが、実は同世代の起業家仲間で、お互いの成功を励みにがんばっていたという話を聞いたことがあります。

 そういう意味では世代論自体はあまり意味が無いかもしれませんが、同世代の人間に、自分が身近だと感じられる仲間に、チャレンジしている尖った人間がどれだけ多くいるかというのが、非常に重要なことなんじゃないかなぁと思いますね。
 
 
 自分も自分の世代が谷間の世代なんて呼ばれないようにがんばらなければ・・・と思う今日この頃です。

好きこそブログの上手なれ

有名ブログ運営者が秘訣を語る「アフィリエイト・カンファレンス」を読んで。

 土曜日にアフィリエイト・カンファレンスに参加してきました。

 はてなの伊藤直也さんの講演に始まり、インターネットマガジンの西田編集長モデレートのパネルディスカッションも、メンバーが個性的な面々で非常に面白かったです。
 なんと言っても200人もの会場で熱気にあふれていて、実に個性的な面々が集まっていましたし、お会いしたかった色んな方にお会いできました。

 まぁ、当日の概要については記事を見ていただくとして、個人的に非常に印象に残ったのは、パネラーの皆さんの話す表情が活き活きと楽しそうなこと。

 
 「ブログ」と「アフィリエイト」というのがテーマだったので、もう少し金儲けのノウハウの話になるのかなぁと思ったら、やっぱり金儲けありきではなく、好きだから続くんだなぁというのが感想でした。

 なにしろ、ネタフルのコグレさんは朝6時に起きて更新に毎日3時間もかけてるそうですし、ことのはの松永さんは、なんとことのは以外にも7つもサイトを運営されているようです。はてなのnaoyaさんもブログを通じて本も書くことになり、転職することになり、今回の講演もすることになったと、金銭以外のメリットを強調されてました。
 まぁ冷静に考えれば当然ですよね、好きでなければあれだけの内容の濃いブログは書けないでしょうから。
 
 
 ちなみに、もう一つ強く印象に残っているのが「見たいもん」のいしたにさんが懇親会で言っていた言葉。

 「ブログとかで最近目立っている人っていきなり出てきたわけじゃなくて、歴史を振り返ると、実は過去にも同じようなことやってたりするんですよね」

 そう言われればそうなんですよね。

 ブログブームもあって、急にいろんな人が出てきたように言われますが、実はそういう人たちって昔からメルマガを書いてたり、ウェブサイトを作ってたり、フォーラムで活躍してたりしてるんですよねぇ。

 そういう意味では、アフィリエイトの普及によって、ようやく好きなことを極めると、ついでに少しお金がもらえるような時代がやってきた、と言った方が良いのかもしれませんね。

端末の統合化は進んでいる?進んでない?

誰のためのユーザー中心デザイン?を読んで。

 CNETの森さんの記事を読んで、そうだよなぁ・・・とうなってしまいました。


 記事では、ガジェットやリモコンを例にとって「それぞれに重複する機能はあるものの統合的な製品が登場しないこともあり、ファッションとして持つこと自体の意味合いとは別に、ユーザーの生活を圧迫するようになってきてはいないだろうか。」と疑問を呈しています。

 そういえば、かなり前から個人的には統合端末を待ちつづけています。
 デジタルカメラにしても、MP3プレーヤーにしても、電子辞書にしても、ボイスレコーダーにしても、PDAにしても、ゲーム端末にしても、あれだけ端末が小型化してきているのですから、全てが一つに入った端末が出てきてもよさそうなものです。

 何でなかなか統合されないのでしょうか?
 

 メーカーの方に聞くと、やはり利益の確保が難しいからという答えが返ってくる場合が多いです。
 要はそんな統合端末を欲しがるマニアックな人間は少なく、さらにそのマニアックな人間は統合端末にも先端レベルの機能を欲するので、結局単機能の先端機器を購入してしまうんだとか。

 そういう意味では、携帯電話はやはり出荷台数の桁が違うので、森さんが言う五徳的展開に出やすいそうです。

 逆に携帯電話を中心に考えると、案外端末の統合化は着実に進んでいると言えるのかもしれません。

 例えば低位のデジタルカメラは完全に携帯電話に食われつつあると聞いています。携帯のカメラの画素数が着実に上がっているのを考えると、現在の高機能デジタルカメラの市場も徐々に携帯電話に侵食されるでしょう。

 古い話で言えば、電卓もそうかもしれません。
 昔は飲み会の後に割り勘をしようとすると、電卓を持っている人がヒーローになることが良くありましたが、最近は携帯電話でできてしまいます。飲み会の終わりに電卓を取り出す人は見なくなりました。

 カレンダーや電話帳などのPDA的なものも、携帯電話で済ませる人が増えていると言われています。今度のSH901iには電子辞書機能もついてくるようです。
 

 じゃあ、携帯電話が全てのガジェット市場を飲み込んでしまうか?
 というと、当然そんなことは無く。

 「ビジネス情報備忘録」でも「用事を片付けるためには機能が最適化されたガジェットを使ったほうが、万能ナイフ型のガジェットよりも機能が特化している分、便利・手軽・痒いところに手が届くなどの理由により使い続けると思う。」と書かれていますが、多分そういうことになるのでしょう。

 デジタルカメラで言えば、高機能なカメラを求める人は確実に残るでしょうし、電卓にしても業務用電卓は携帯電話のインターフェースでは無理です。
 多分、いまだに紙のメモ帳を使いつづける人が多いのと同じような話で。

 明確な目的のための特化端末は確実に残り、「あれば良い」とか「あったら良いな」程度のローレベルな端末は、徐々に携帯電話のような必須端末のオプションになっていくのかなぁ・・・と。
 そんな風に感じました。

 そう考えると、多分難しいのは「では各企業はどのように対応していけば良いのか?」という点ですね。
 We all follow United !では、組織の視点から局所最適や組織間のすり合わせについて分析されており興味深いです。

 特化した機能のみにフォーカスしなければ、その業界では生き残れないかもしれないし、かといって統合端末の展開を見据えないと業界自体が縮小するかもしれない・・・実に難しい問題のように思えます。

 まぁ、どちらにしろ、全ての特化端末が欲しくなってしまう「ガジェット好き」の自分の問題が解決されることは当分なさそうですね・・・

テキストコミュニケーションの重要性増加中

死んでしまったら私のことなんか誰も話さない: ブログの魅力と可能性を読んで。

 JTPAの「ブログの魅力と可能性」セミナーの内容について丁寧にまとめられていたので紹介します。


 先日サトウさんが取り上げていた「ところで、Blogは何がそんなにすごいのか?」の内容にもつながるところが多いですね。

 なんと「Six Apart社は創業以来黒字だそうです。」という点にも驚いたのですが、個人的に興味深かったのは下記の部分。

パネリスト3人のお話を聞き、また、私自身も含めて、ブロガーとして続いている人の特徴は、「表現したいことは色々あるが、話し言葉より書き言葉での自己表現の方が得意」「シャイ」なのではないか、ということです。

「口べた」「話した言葉が上滑りしている気がして、本当に人に届いているのだろうか、自分をもっと分かってもらいたいといつも思っていた」という言葉に現れているように、話す/聞くコミュニケーションにおけるフラストレーションや苦手意識が強いので、その分、書き言葉で他人に伝えようとしているのかもしれません。

 実は、私は逆に口先のコミュニケーションでこれまで生き抜いてきたタイプなのですが、最近テキストコミュニケーションの重要性を痛感する日々が続いています。

 
 HotWiredの佐々木さんの「活字を読む文化が復権しつつある」という記事でも、「インターネットは文字文化」ということが取り上げられています。

 佐々木さんもメディアの歴史を書かれていますが、もともと人間のコミュニケーションも近距離は音声会話なものの、紙の登場以後、遠方とは手紙でやり取りするという文化が何世紀も続いています。

 その後、電話の登場で遠距離も音声会話が可能になりましたが、実はまだ1世紀程度の歴史でしかなく。
 インターネットの登場で、再び人間のコミュニケーションはテキスト(活字)によるものが主流を占めるようになってきている気がするのです。

 
 最近個人的にコラムやAll Aboutのガイドを始めたり、毎日のようにブログで記事を書いているのは、実はそういう恐怖感から練習を強化しているのが実情だったりします。

 マルチメディアという言葉でネット社会の未来を語っていたときは、音声や動画の未来を中心に語られていましたが、ふたを開けてみるとテキストが中心になっているのですから不思議なものです。

 最近、NTTグループはテレビ電話普及に向けて、再度スマップまで借り出してテレビコマーシャル攻勢に出ているようです。(5年前にはフェニックスというテレビ電話のコマーシャルをたくさん打っていましたが売れなかった)

 はたしてこのままテキスト文化が主流になるのか、音声や動画が復権する時が来るのか注目したいと思います。

アフィリエイトと広告の微妙な関係

第四回アフィリエイト・カンファレンス参加表明、求む!を読んで。

 土曜日のアフィリエイト・カンファレンスに行ってこようと思ってます。


 実は個人的にはアフィリエイトを今はやってないのですが(それで参加して良いのかどうかは微妙)今後のアフィリエイトの流れには注目しています。

 実際、アフィリエイト参加者は確実に増加していて、カンファレンスの参加者も初回の数十人から今回はなんと200人だとか。
 和田さんが出された「アフィリエイト徹底活用術」もなんと第四刷に突入。大ヒット中です。
 
 
 先日織田さんにお会いしたときにも、アフィリエイトの流れについての話になりました。
 広告業界の視点からすると、アフィリエイト自体はブランド自体をつくりあげるものではなく、下手をしたらネガティブな影響もあるという認識だそうです。(仕組み自体は、ある程度必須になる流れにあるようですが)

 まぁ実際、人によっては、見ているサイトがアフィリエイトの仕組みで商品を紹介していると知ると「金目当てか」という拒否反応を示す人もいます。(うちの嫁さんなんかはそういう感じでした)

 
 ただ、個人的には、アフィリエイトはもっと主流になって良いと思っています。
 そもそも何かの商品を紹介してそれが売れたのであれば、その人が紹介手数料をもらうのってごく自然な仕組みのように思えるからです。

 大手媒体は、商品を紹介することに対して「広告料」をもらっています。
 これって結局なんだかんだ紹介手数料扱いのはずです。
 まぁもちろん広告にはブランドイメージ向上とか認知度アップとか、効果はいろいろあるんでしょうが、最終的には商品が売れてなんぼ、なはずで。

 そういう意味では、個人で商品を口コミで紹介してくれる人にもある程度の収入があって当然だと思ってしまうわけです。

 ちなみに南さんのB-log Cabin TPでは、なんとiPodやMacのような高価な商品もアフィリエイト経由で売れてるという話も聞いたことがありますし、和田さんもDELLのPCのアフィリエイトが中心だと言ってました。

 個人でも媒体効果を発揮できるサイトの運営者は、大手媒体と同じように扱われても良いように思ってしまいます。

 果たしてこの流れがどれだけ大きくなる可能性があるのか、物販以外のところにも出てくるんでしょうか?