WISHの次はWOMJで、マーケティングの事例共有に取り組みたいと思っています

 さて、まだ先週末に終わったWISH2009の振返りも出来ていない状況ではありますが、今週は、個人的に重要なもう一つの取り組みがありますので、遅ればせながらご紹介を。
 以前にこのブログでもご紹介したWOMマーケティング協議会略してWOMJが、先月ようやく正式に立ち上がったわけですが、そのWOMJで私は事例共有セミナーの担当をすることになりました。
 その第一回のセミナーを水曜日に開催させて頂きますので、その背景をちょっとご紹介します。
womjseminar1st.png
 WISH2009は、以前に「日本のウェブの残念度を下げるために、私たちができそうな7つのこと+α 」という記事であげた5番目の「もっと褒める」という項目に自分がチャレンジすることを宣言したものでした。
 WOMJの事例共有セミナーは、私の中では同じエントリーであげた「日本のウェブの良い面の魅力を理解してくれる仲間を増やす」という項目を実践するための取り組みになります。


 以前に、「クチコミマーケティングの発展にWOMマーケティング協議会ができること」でも書きましたが、私自身はWOMマーケティング協議会が、一部の方が考えているようなマーケティング業界における警察的役割を担うべきだとはあまり考えていません。
 
 もちろん、以前「ペイパーポストかどうかが問題ではなく、読者にどう受け止められるかが問題だと思う」という記事で書いたように、ヤラセと利用者に認識されてしまうステルスマーケティングはやるべきではないと考えていますが。
 現在の日本における広告手法の現状を考えると、実際にヤラセとヤラセでないマーケティングの境界線を明確に引くことはかなり難しいと考えているからです。
 
 ただ、GoogleのPayPerPost騒動であったり、マクドナルドの行列騒動だったりの、周辺の話を聞いていて思うのは、マーケティングの現場の担当者同士で成功事例が共有されていないことが、こういったトラブルを生んでしまっているのではないかと言うことです。
 企業のマーケティング担当者には、当然日々自社の製品の売り上げや認知を向上するための期待やプレッシャーが集まります。
 ただ、日本におけるインターネットを活用したマーケティングの事例というのは、意外に単純な手法であったり、直接的な取り組みであったりと、表面上の結果しか共有されないことが多いように感じます。
 
 特に取り上げられるのが派手な事例であるケースが多いため、どうしてもその手法だけを限られた予算でマネしようとして、トラブルを招きやすいステルス的な手法を選んでしまっているケースが多いような気がするのです。
 
 そう言う意味で、WOMJの事例共有セミナーでは、クチコミが拡がるようなマーケティング事例の背景にある企業の体制であったり、組織の構成であったり、製品やサービスとの相性であったり、そういう基本的な所にも焦点をあてて、マーケティングに携わる様々な業界の方々と一緒に、情報共有や意見交換が出来ればと考えています。
 派手な成功事例の裏側にある、担当者の方々の地道な努力であったり、企画を実現するまでの組織調整であったり、チャレンジであったり、そういうものをもっともっとオープンに共有することが出来れば、マーケティング担当者の方々もステルスマーケティングまがいの手法に手を出さずとも、利用者と一緒に盛り上がるマーケティングが出来る道を見つけてもらえるのではないかと思ったりするのです。
 ということで、第一回は、日本のインターネット上のクチコミのインフラとして非常に重要な要素の一つとして考えられるmixiさんと、ブログにコメントをつけるというある意味で最も地道な手法を顧客とのコミュニケーションの手段として選択された貝印さんに講演とQ&Aの時間を頂ける予定です。(KAI TOUCH Project!をご存じない方はこちらの記事をどうぞ
 
 WOMJの会員でない方も参加することはもちろん可能ですので、ご興味のある方は是非ご参加下さい。
 皆さんと議論できるのを楽しみにしております。
■締切り間際の告知ですいませんが、お申し込みは下記のページからどうぞ
8月26日(水) WOMJ第1回事例共有セミナーのお知らせ