ホームレスからのリベンジ (兼元謙任)

4094060057 「ホームレスからのリベンジ」は、OKWave社長の兼元さんが自身の半生について書かれた本です。
 先日OKWaveのユーザー会に参加したときに本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 OK Waveの兼元さんというと、「みんなの「知識」をビジネスにする」という本で日本を代表するクラウドソーシングの会社として取り上げられていたのが個人的にも非常に印象的なのですが。
 そんなOK Waveという会社は、今見ると順風満帆の歴史を辿っているように見えますが、この本を読むと実は本当の意味でのどん底からのスタートだったというのが良くわかります。
 自分は本当に全力で頑張っているのか、いろんな意味で考えさせられる本だと思います。
 
【読書メモ】
■私は在日韓国人三世として生まれた。そのことを、会社のみんなに話せないことがずっとフラストレーションになっていた。
■Q&Aサイトは検索の苦手な三つの部分を補完することができる
・あいまいなものの検索
・ウェブに載っていない情報でも、探し当てることができる
・人の温かみ。自分にぴったりの答えをもらっているという安心感
■質問をして、教えてもらうことで、新しい知識なり知恵なりに到達するQ&Aのシステムは、まさに弁証法をそのまま表現したもの


■お互いがお互いを認め合って、何か助けてくれたことに対して、必ず「ありがとう」と感謝を目に見える形で表現してあげること(中略)人が生きていくためにとても大切なことのはずだ
■日本という国は、海外の制度や文化を取り入れることに関しては頓着が感じられない。そのうえ、自国の制度や文化をいとも簡単に、放棄してしまう
■営業とは「人のことをおもんばかること」
■お昼頃から駅のトイレでノートパソコンを開いて仕事をする。トイレには掃除用のコンセントが必ずあるので、パソコンの電源はそこから取った。そこが私の仕事場だった。
■興味選択社会
 興味があれば、武力やお金や情報といったものが無くても、生きていける
■レゴ社の事例から見える二つのおもしろいこと
・ひとつは自社の製品・サービスが、まったく自社と関係ないところで売上が数倍になる可能性が出てきたということ
・もうひとつは、企業の枠や国の枠では人びとの動きを制御できなくなっているということ
■日本の産業が興ってきた歴史を見れば、物まねだけでは終わらず、自らの知恵をプラスしたからこそ今日の成功がある。
 今後は、日本が自ら世界初のものを、世界に向けて発信する時期に来ているのだ。

4094060057 ホームレスからのリベンジ―あるIT社長の独白 (小学館文庫)
小学館 2007-03

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