「スタートアップ！ シリコンバレー流成功する自己実現の秘訣」は、LinkedIn創業者であるリード・ホフマン氏が書かれた書籍です。
献本を頂いていたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
タイトルからすると企業のための本という印象を持たれるかもしれませんが、この書籍の原題は「Startup Of You」。
副題に「シリコンバレー流成功する自己実現の秘訣」と入っていることから分かるように、いわゆる「リーン・スタートアップ」のようなスタートアップの会社を始めるための方法論では無く、自分の人生をいかにスタートアップ的なスタイルにしていくかというキャリアプランやヒューマンネットワーク論がテーマです。
LinkedInの活用術なんかも書かれていますので、シリコンバレー流のキャリアプランの考え方に触れてみたい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■起業家精神を持ち、スタートアップの発想を取り入れて自分の人生を切り開くことが、「自分のスタートアップ」なのである
■優れたキャリアプランは、資産、大志、市場環境の相互作用から生まれる
■10年後の「なりたい自分」を思い描いて、そのためのプランを立てたとしても、環境が変わらないならうまくいくかもしれない。だが、あなたが身を置くのは静かな湖ではない。荒れる大海原である
■「わたしがプランを持たないのは、プランがあるといまの選択肢だけに縛られてしまうからです」（シェリル・サンドバーグ）
■ABZプランニング
プランAは現状を指す。
プランBは目標や目的、あるいはそこにたどり着くルートが変わった場合に採用するもの
プランZは救命ボート
■あからさまな損得勘定が影を潜め、見返りがあるまでの期間が長くなるにつれて、互いの関係は貸し借りに根ざしたものから本当の仲間へと変化していく。
■「起業家やプロフェッショナルはひとつだけプランを立て、脇目もふらずひたすら努力してそのプランを実現する」というよくある先入観とは裏腹に、現実には成功する起業家やプロフェッショナルはたいてい、順応や試行錯誤を繰り返す。
■ペイパルマフィアから多くのチャンスが生まれている理由
・一人一人が高い資質を備えている
・全員がいくつかの共通点で結ばれている
・全員が地理的に近いところに集まっている
・強い分かち合いや助け合いの精神がある
■リスクについて、逆張りで正しい判断をするのは、明らかにハイリスク、ハイリターンな機会に飛びつくのとは違う。むしろ、みんなが考えるよりはリスクが低く、しかも大きな見返りが期待できる機会を追求することを意味する。
■山あり谷ありの仕事人生を歩んでいれば、突発的な危機をも乗り越えられる。「衝撃をしなやかに吸収する力」が身につくのである。
■人間は知恵の源泉としてかけがえのないものである。
・知り合いがあなたに個人的に漏らす意見や感想は新聞のような公の媒体には決して載らず、会社のニュースレターにさえ登場しないだろう。
・相手や状況に応じたアドバイスができるのは人だけである。
・知人や友人は、あなたがいろいろなところから集めた情報をふるいにかけてくれる
■最近では検索リテラシーさえも十分ではない。情報網リテラシーはさらに大きな強みをもたらす。
■質問上手になるためのヒント
・一方的に質問するのではんく意見を交わそう
・広い質問と狭い質問を使い分ける
・質問の立て方や意図の伝え方を工夫する
・聞きっぱなしではなく掘り下げよう
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スタートアップ! ― シリコンバレー流成功する自己実現の秘訣 リード・ホフマン ベン・カスノーカ 伊藤穣一 序文 日経BP社 2012-05-24 by G-Tools |
