ゲームを「勉強のため」と胸を張ってやれるようになる?

ITmedia Games:ボクらは「桃鉄」で日本地理を、「信長の野望」や「三国志」で歴史を学んだ (1/2)を読んで。

 「エンターテインメント以外の目的で作られたゲーム」を「シリアスゲーム」と呼ぶそうです。

 なんでも東京大学の研究テーマにもなっているようで、記事に出ている馬場さんは「プラスの側面や利用の仕方、娯楽以外の効果があるということを、はっきりと科学的に証明することが必要」と発言されてます。

 実は個人的には、ずっとゲームの教育分野への活用(たしかエンターテイメントとエデュケーションでエデュテイメントという造語があったと思います。)の可能性はずっとテーマとして持ってましたが、こういう研究を権威のある方がやっているのは変に興味深いものがあります。

 馬場さんがインタビュー中に主張しているゲームの効果は4つ。

■「モチベーションを作る」効果

■「知識が増える」効果

■「歴史に対する認識を深める」効果

■「人間の行動様式に対する」効果

 まぁ、自分が「超」がつくほどのゲーマーだったので、どうしてもこうやって書くと自分がゲームをやっていたことの擁護論みたいになってしまうんですが、「楽しみながら学ぶ」という基本的な要素の効果は明白ですよね。

 例えば、三国志にはまったことのある人なら、どこの国に誰がいただのやれ関羽の武力は98だの、普通の人にはどうでもいいデータが頭に残っているはずです。
 世界史の登場人物や都市の名前がカタカナで覚えられないという人は多くても、案外その人はドラクエのキャラの名前や街の名前(まぁ想定しやすいのもあるんですが)を細かく覚えていたりします。
 
 実際、海外産のゲームには教育的な要素の強いゲームも結構あり、MBAの基礎が分かるというLAUNCHとか、金持ち父さんの基礎が分かるキャッシュフローゲームとかが、結構売れてると聞いてます。
 
 でも、そう考えると確かに日本では教育要素を売りにしたゲームって少ないし、あまり売れたという話は聞きませんよね。
 実際、「教育ゲームは面白くない」というイメージがあるのも事実で、あんまり売れて儲かったという話も聞かないので、ゲームメーカーも事業として取り組んでもうまみが少ないというが大きいのかもしれません。

 ただ、ゲーム≒子供に悪影響みたいな図式になっちゃうと、ゲーム産業自体に良い影響は無いと思うので、この分野はもう少し力が入れられても良いように思います。

 まぁ、そうはいっても教育効果の高いゲームもはまりすぎると悪影響があるとは思いますし、子供が「これは勉強のためだ!」とか親に主張しても説得力ないでしょうけどね・・・
(実際、英語の勉強のためと自分に言い訳して、海外のオンラインゲームをはじめたら、はまって廃人になりかけた経験があったり。)

テクノラティジャパンのトップ100で、自分の偏りを知る

テクノラティジャパン、ブログ検索サービスのベータ版をオープン – CNET Japanを読んで。

 テクノラティジャパンがいよいよオープンされましたね。
 
 まぁ3月にはアルファ版が公開されていて、今回ベータ版とのことなので、規定路線ということなのでしょうけど、今ブログを書いている人の間で話題になっているニュースや本が分かるトップニュースやトップブックスなど、面白い機能が公開されてます。

 誤解を恐れずに例えると、トップニュースはGoogleニュースとかはてなブックマークの注目ブックマークをブログ記事で作った感じで、トップブックスはAmazonのランキングと書評をブログ記事で作った感じでしょうか。
 本当にテクノラティが面白いのは、このリストだけでなく、ランク外のニュースや本に関しても、リンクしているブログ記事を簡単に検索できるところですね。

 ちなみに、個人的に一番興味深かったのは、最も多くのブログからリンクされている影響力の強いブログの上位100件を表示している「トップ100」という機能。

 ブログのランキングとしては、最近、個人的にはfeed meterが定番になっている感じがありますが、このfeed meterは(たぶん)RSSフィードの数を中心にした読者数ベースのランキング。

 それに対してテクノラティのトップ100は、シンプルにブログからリンクされている数をベースにしたランキングですから、ブログ界での話題度ベースのランキングといえばいいでしょうか。
 
 二つのランキングをぼんやり比較していて思ったんですが。
 やっぱり、結構違うもんですね。

 feed meterのように、RSSフィードをベースとすると、RSSリーダーの利用者の属性に引っ張られるので、自然とテクノロジーに先進的な人たちのランキングという側面が強くなると思います。
(当然、私のような人間にとっては非常に意味のあるランキングになるわけですが。)

 それに対してテクノラティジャパンのトップ100は、おそらくはもう少し普通の人によるランキング。
 もちろんブログを書いている人から、リンクをされているランキングなので、一般人からするとテクノロジーなのはあるでしょうし、リンクを誘発するのが上手いという点で、かなり意味も異なるとは思いますが、やっぱり相当面子の入れ替わりは激しいですね。
 
 正直、知らないブログが多くて、自分が知っているブログが、かなり偏っていたことを改めて認識した次第です。
(もちろん、偏っていることがが良いとか悪いとかでは無いんですが)

 そういえば、ちょうど先日ブログランキングドットネットというユニークユーザーベースのランキングサイトも教えてもらいましたが、これは完全に閲覧数ベースのランキングですから、さらに普通の人がよく読んでいるランキングということになるでしょうか?
(まぁ、これもスクリプトをブログに貼り付けなければいけないので、まだまだ面倒なんですが) 

 なんにしても、こうやっていろんなランキングサイトができてくると、いろんな角度でブログの位置づけや自分の立ち位置が確認できて面白いですね。

ブログ関連ビジネスの何がブームで終わりそうなのか

先週開催されたBlog Hackers Conference 2005に参加してきました。

正直なところ、Hackとは縁遠いところにいる自分なのですが、おそろしく刺激になるイベントでした。
なんといっても、プレゼンターの皆さんがすごい。
モダシンさんも書かれてますが、皆さんプレゼンの技術すごすぎます。

ちなみに、当日の詳細は、たつをのChange Logで丁寧にまとめられているのでそちらをご覧いただくとして。
個人的に印象に残ったのは、はてなの伊藤直也さんのプレゼンのタイトルが「ブログの終焉の終焉」だったこと。

直也さんがプレゼンされていたように、ブログがいまやプラットフォームとなりつつあり、ブログの終焉という議論にはあまり意味が無いことは、会場の熱気からも伝わってくるというものですが。
伊藤さんがここで終焉の終焉をアピールするほど、ブログの終焉ネタは盛り上がっていたんだなぁと改めて思ってしまいました。

R30さんの「ブログブームの終わり」のときにも思いましたが、この手のタイトルは、やはりある種の「強さ」とか「刺激」を持っているんでしょうね。
さぞかし書いたガ島通信さんも驚いていることでしょう。

個人的には哲学論は苦手なので、ビジネスの面から何がブログ「ブーム」だったのかちょっと考えてみました。

【ISPやポータル事業者の場合】
■とりあえずブログサービスを始めればサービスの利用者が増える?
 競争の差別化要因にすべく、多くのISPとかポータルがこぞってブログサービスを始めましたが、なんとなくあって当たり前のサービスになってしまったような感じがします。
 あまり意味の無い容量勝負とかになってますが、はたして中堅以下のブログサービス事業者は今後どうするんでしょう・・・?

【芸能プロダクションの場合】
■とりあえず芸能人がブログを始めると話題を呼ぶ?
 まぁ、スマップとかがブログを始めれば、またまったく別の話になるんですが、普通の芸能人がブログを始めればそれだけで話題を呼ぶというのはもうそろそろ終わりですよね。
 もちろん、ファンとのコミュニケーションのために、多くの芸能人がブログを上手く活用する時代にはなってくると思いますが、ブログサービス事業者がお金を払って書いてもらうというのは減っていきそうな気もします。

【出版会社の場合】
■とりあえずブログを本にすれば売れる?
 もちろん、これからもブログの書き手が出版のチャンスを得るというサイクルは増えてくると思いますが。
 とりあえずブログをそのまま本にして出せば話題を呼んで売れるという時期は終わりつつある気がします。

【ブログで金儲けの場合】
■とりあえずブログを始めてアフィリエイトをやれば儲かる?
 ブログならSEOも強いし、アフィリエイトや広告を上手く組み合わせれば結構儲かる、というのもこれだけブログが増えた今となっては難しい気がします。
 もちろん、プランをたてて本格的にやれば今でも儲かる道はあると思いますが、かなりプロの世界になっている印象があります。

【ブログでメディア進出の場合】
■とりあえずブログを書いていたら、自然と有名になり既存メディアに進出できる?
 2年ぐらい前であれば、毎日ブログを書いていれば、おそらくブログコミュニティでそれなりに認識されたんだと思いますが。
(この辺の経緯についてはcatfrogさんのところが面白い考察を展開されています)
 これだけブログの書き手が増えてくると、先行している人に追いつくのは相当難しいように思いますし、そうなると自然とメディアの人の目につくのも難しくなるような気がします。 
 もちろん、出版と同じで、ブログの書き手が既存メディアで書くチャンスが増えるという流れは変わらないと思いますが、今後は相当敷居が高くなりそうな感じもあります。

 なんだか思いつくままに適当に並べてしまいましたが、こうやって書いてみると、ブログで儲かる会社っていうと、あそことあそことあそこぐらいなのか・・・とか思えてきてしまいますが。
 どうなんでしょう?

ぼったくろうとしないのがSkypeの強みなのだろうか

堀江社長がSkypeをアピール「みんな携帯電話会社にぼったくられている」を読んで。

 先週のビジネスショウのセミナーで、堀江さんがSkypeを活用した携帯電話事業についてコメントしていたようですね。

 最もインパクトがあるのは、やはり記事のタイトルにもなっているこの部分

「携帯電話利用者はみんなぼったくられている。経営不振といわれるボーダフォンでさえ実はものすごいもうかっている。だからソフトバンクの孫社長は総務省とけんかをしてまで参入したがっている」

携帯の利用者がぼったくられていると感じているかどうかは別として、そもそもSkypeは基本的には無料で利用できますから、利用者からすると「ぼったくろう」としていないのは確か。比較論としてはこう言えるかもしれませんね。
 
 実際、Skypeのパートナーの人に言わせると、「Skypeはもっと儲けようと思えば儲けられるのに、どうも金儲けするつもりが無いみたいで困る」と言われるぐらい。
 普通にビジネスをやっている人たちからすると、ヨーロッパのオタク集団がいまだにノリでやっているような印象を受けるようです。

 ここで、個人的にひっかかるのが、果たして「ぼったくろうとしない」ビジネスは強いのか弱いのか。

 例えば、トーンの比較として面白いのが、日経コミュニケーションズの「Skypeには無料ソフトの限界も感じる」と言う記事。

ただし不満もある。Skypeからは何も収入を得られない点だ。当社がSkypeの宣伝に費用をかけているにもかかわらず,Skypeの開発会社であるスカイプ・テクノロジーズからは直接の利益は獲得できない。これはSkypeが無料のビジネスモデルであることに起因しているためで,結局我々は周辺機器やプリペイドカードの販売で稼ぐしかない。

 実際、Skypeが利用者から得る収入自体が、しょせんSkypeOut等の相互接続料収入のあがりと、Voicemailのような有料サービスだけ。周りの事業者がいくらSkypeから分け前が欲しいと思ったところで、無い袖は振れないという言い方もできるでしょう。

 それに対して、ぼったくっているかどうかは別にして、携帯電話事業者のように儲かっている事業者は、その収益を設備投資だとか販売のインセンティブにすることで、パートナーとWin-Winの関係を築くことが比較的容易。
 確かに「無料ソフトの限界も感じる」と言われても分からないでもありません。

 もちろんSkypeの強みは、無料で魅力的なサービスを提供したところにあるわけで、それこそが、Skypeが急速に広がった理由なわけです。ただ先日発表した、「スカイプ、アフィリエイトプログラムを開始」の記事にもあるように最近はカスタマーサービスに対する投資などが課題になっているようで、アフィリエイトを使って収入拡大など、売上拡大に対する姿勢に変化が見られる気もします。

 これまでは、「あれだけのサービスを無料で提供して、どうやって儲けてるの?」と聞かれることの多かったSkypeですが、これからは徐々に普通の会社になるのでしょうか。

スラッシュドットに見る日本人の匿名コメント気質

 昨日、GLOCOMで開催されたスラッシュドットのセミナーに参加してきました。

 Slashdot本家を解説したRob Maldaさんとスラッシュドットジャパンの編集長であるOliver Bolzerさんのダブル講演。
 こんな機会はめったにないと期待して参加したのですが、期待を上回る刺激を受けることができました。

 なんといっても印象に残ったのは二人が実に楽しんでスラッシュドットを運営していると言うことだったのですが。
 もっとも驚いたのは米国のSlashdot本家と日本サイトの匿名コメント率のあまりの違いの大きさ。

 匿名でコメントする人の割合は、本家が20~30%なのに対して、日本の匿名率はなんと60~80%。
 日本のほうが多いとかそういうレベルの話ではなくって、多数派と少数派の割合がまったく逆なんですね。

 maoneko blogさんでも書かれていますが、その違いについてOliverさんは結構はっきりと残念なことだといってたのが印象的でした。
 
 Robさんはその状況に対して、「まだ開設して4年で、みんなアカウント登録するのを面倒がっているのではないか」とコメントしていましたが、Oliverさんはかなり日本の文化や普及時期の違いなんかを細かく指摘していて、個人的にはOliverさんに賛成。

 なんでも、そもそも匿名コメントはセンシティブな情報の提供者を守る為のものだったそうで、欧米では比較的それ以外の目的で匿名を使うと比較的恥ずかしい行為と認識されるそうですが。
 日本では逆に記名の人のほうが匿名の人に「売名行為」とか非難されやすいんだとか。
 そういわれると思い当たる節がいろいろあります。

 さらにOliverさん曰く「別にスラッシュドットにユーザー登録をしても「個」の識別ができるようになるだけで、実質的には匿名なのに。」

 そう、そういわれればそうなんですよね。
 まったく自分に関係ないニックネームでも取ってコメントすれば匿名なのに、それでも自分を特定されるリスクを嫌うのが日本的というところなのでしょうか。
 最近の個人情報保護法の流れを見ても、「個」が特定されるリスクに対する感覚が、やはり欧米と日本ではかなり違うような気がします。

 ちなみに、先日「ブログは実名で書くべきか、匿名で書くべきか」という記事を書きましたが、小林Scrap Bookさんから「ブログはコテハンで書くべきか、捨てハンで書くべきか」というトラックバックをもらって、自分の匿名の使い方が間違っていたことに気づきました。

あちこちを見るに、実名=本名/匿名=別名という定義とは限らないらしい。ペンネームでもハンドルネームでも、自分はこの名前で活動していくゼ、という看板として決まった名前を掲げていれば、「実名」の範疇と捉えていいようだ。

 
 そういえば匿名コメントの「匿名」と、いわゆる本名を出していないブログは違いますね。そっちはペンネームブログとかニックネームブログとでも呼ぶべきでしょうか。
 
 結局、ブログのように自分の場所を決めて書き続けるものの場合は、スラッシュドットと同様アカウントによってある程度は「個」が特定されますから、掲示板やコメント欄の匿名コメントとは本質的に違うんでしょうね。
 

 そういう意味では、ブログを書く人というのは本名・仮名・ニックネーム問わず、ある程度は個を特定されるリスクを取っているわけで、それに対してスラッシュドットや2ちゃんねるのような掲示板で完全匿名でコメントしているのとは立ち位置がかなり違うようです。
 ちょうど、大西さんのブログで「匿名のマナー」というタイトルで匿名コメントを批判する趣旨の記事が書かれていて、コメント欄にもさまざまな意見が書かれていたのですが、このブログを書いている人とコメントがメインの人の立ち位置の違いが、この辺りの議論を複雑にしているような気がしてきました。

 別にどちらが正しいかというのケースバイケースの話だと思いますし、自分としても上手く結論が出せていないのですが。
 スラッシュドットの日米で、匿名コメント率がまったく逆の位置関係にあるという事実自体は、ブログを書く上でも理解しておいたほうが良いような気がします。

フルブラウザ搭載携帯は、サービス無料化への入り口?

フルブラウザ搭載FOMAが登場–NTTドコモ、901iSシリーズを発表 – CNET Japanを読んで。

 いよいよ、FOMAにもフルブラウザが標準搭載される時代がやってきましたね。
 電話にメール、デジカメにゲーム、音楽配信からテレビ電話までと、その適用範囲を急速に広げ続ける携帯電話ですが、もうここに至っては携帯「電話」と呼ぶよりは携帯「PC」と呼んだ方が正しいのかもしれません。

 ただ個人的には、フルブラウザ搭載が携帯電話業界にとって良いことなのかどうかは良く分かりません。

 日本の移動通信事業者は、世界的に見ても非常に強い権力を持っていると言われています。
 その権力の源泉の一つとなっているのが、プラットフォームとしての閉鎖性。
 
 例えば、ドコモのiモード利用を例にすると。

 携帯電話   メーカー(とはいえドコモ専用)
 通信インフラ もちろんドコモ
 ISP    これもドコモ
 ブラウザ   これまたドコモ
 ポータル   またまたドコモ
 サービス   やっと各事業者(とはいえドコモ専用)   
 
 という具合で、見事なまでに閉鎖的。
 顧客が携帯でサービスを利用しようと思ったら、ほとんど通信事業者であるドコモが握っているものを利用しないといけないというのが現状です。

 これが固定通信の場合には、例えばNTTを利用したとしても。

 端末(PC) 何でもOK
 通信インフラ NTT
 ISP    別に何でもOK
 ブラウザ   何でもOK
 ポータル   何でもOK
 サービス   何でもOK

 と、通信事業者は何の権力も持たないのが普通。
 改めて書いてみると、この差の大きさには驚きますね。

 
 ただ、これがフルブラウザが普通になってくると、携帯電話の閉鎖モデルにはブラウザから下に穴が開くはずです。

 これまで多くの利用者はサービス検索にドコモのポータルに頼るしかなかったのが、普通のPCで利用しているポータルを利用することができるようになります。
 さらに、月額数百円の利用料を課している携帯電話向けサービスサイトは、無料の通常のインターネットサイトとの競合を迫られることになるでしょう。

 例えばニュースサイトや地図検索、電車の時刻検索など、情報を有料で提供している場合は、よっぽど携帯電話向けの使い勝手で勝負しないと厳しくなるでしょうし、将来的には待ち受け画像、着メロ、ゲームなどの携帯専用コンテンツも、通常のインターネット上の無料の世界に引きずられる可能性は高いと想像されます。
 
 利用者がお金を払うのが当然だったモバイルサービスの世界も、これまでの利用者がお金を払わないのが当然のインターネットの世界と同化するのでしょうか?

 もちろん事業者は、そうならない道を模索するでしょう。
 実際、auにしてもドコモにしても、正規のフルブラウザでの利用においてはパケット定額制の適用をしていません。
 なんとか固定インターネットとの同化を避けようと言う意思は感じられます。

 ただ、リリースから4ヶ月で有料顧客1万人を集めたと言われるjigブラウザや、エキサイトとの提携を発表したScopeなど、ダウンロード型フルブラウザの場合には、実質パケット定額の範囲内で利用できてしまうのが現状。
 もちろん、まだフルブラウザとはいえ、PCなみの使い勝手には程遠いですし、わざわざブラウザをダウンロードして利用する人の割合と言うのはまだまだ低いでしょうが、もし利用者が携帯に標準搭載のフルブラウザで、フルブラウザのメリットを知ってしまうと・・・

 なんだか、有料サービス提供事業者にとって終わりの始まりのような気がしてしまうのは私だけでしょうか。