自分探しが止まらない」(増刷おめでとうございます)を書かれた速水さんの新刊です。
献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
インパクトのある表紙のせいで、自分には関係ない本と思ってしまう人も多いかもしれませんが、いわゆるケータイ小説世代やその周辺の世代のカルチャーを理解するのに最適な本だと思います。
ケータイ世代が理解できない、と心配な、私のような人にオススメです。
【読書メモ】
■ケータイ小説の多くは、浜崎あゆみの詞を共通の背景とすることで生まれており、浜崎の有名楽曲の「泣けるポイント」などを共有することで成立している
■広末涼子が女子高生とポケベルを結びつける象徴的な存在であったように、浜崎あゆみはPHSから携帯電話へという女子高生の持つ移動体端末の変化を象徴する存在なのだ。
■ケータイ小説と浜崎あゆみの歌詞の三つの共通点
・回想的モノローグ
・固有名詞の欠如
・情景描写の欠如
■「ケータイ小説のリアルとは何か?」
ケータイ小説とは、「投稿文化」「UGC]というキーワードを背景にしたコミュニケーションから生まれた作品群である。故に、「ケータイ小説におけるリアル」を、「実際にあった話」かどうかというレベルで判断をするなら、実際にあった話ではないと断言できる。
■ケータイ小説とマンガ「頭文字D」の共通点
・地方に根ざしたライフスタイル
・「上京」という概念の欠如
・サラリーマンが出てこない
■「地方つながり文化圏」の中にいる者は、東京での就職とサラリーマンになることを忌避する。
■地方つながり志向が復活している理由
・最近の若者に見られる「生得的な属性への思い入れの強さ」
・携帯メールが「地方つながりを維持」していく装置として機能
■携帯電話へのデコレーションは、「触覚の先端部に対する強い思い入れの表れ
■コミュニケーション・コスメティックス
変態少女文字を使ったやり取り
「濃密なコミュニケーション」を忌避して、「つながること」を重視する
「「UNIQLOCK」がロングヒットを続ける理由とは」を日経NMに投稿しました。
日経ネットマーケティングで連載を行っているコラム「カンバセーショナルマーケティングの近未来」に新しいコラムを書きました。
今回は、UNIQLOCKの事例をもとにマーケティングのアプローチについて紹介してみています。
不明点や不足点等ありましたら記事の方でもこちらのブログでも遠慮無くご指摘下さい。
■「UNIQLOCK」がロングヒットを続ける理由とは:日経ビジネスオンライン
「前回のコラムでは、機能的な特徴だけでは短期間でのクチコミ伝播が見込みづらい製品におけるネットマーケティングの事例として、ユニリーバの「Dove(ダヴ)」の事例を紹介しました。
ただ、ユニリーバの事例は海外の事例であり、参考にしにくいと思う方もいらっしゃるかもしれません。そこで、今回は国内の事例として、ユニクロの「UNIQLOCK」の事例をご紹介したいと思います。 」
※このコラムでは、先日公開したカンバセーショナルマーケティングの講演資料でまとめた話の掘り下げだとか、実際にソーシャルメディアを活用したマーケティングを実践する際のステップなどを書いていければと思っています。
アメリカン・コミュニティ(渡辺 靖)
「アメリカン・コミュニティ」は、多様なアメリカのコミュニティについて1つ1つ分析をしている本です。以前、梅田望夫さんのブログで紹介されていて気になったので買ってみました。
読書メモもしたので、書評抜き読書メモを公開しておきます。
「アメリカでは」とついついアメリカを1つのコミュニティのように語ってしまいがちな、私のような人にお薦めの本です
【読書メモ】
■ソーシャルキャピタル
信頼、規範、ネットワークといった、社会制度を根源的な部分で支えている特性
「住民たちの力」
ソーシャルな原理の裏打ちなくしては、マーケットやヒエラルキーの原理はただ際限なくインヴォリューションし続けるだけかもしれない
■ソーシャルな原理を働かせるためには、何かしらの目標や敵を共有すること
協調のキャピタルを蓄積するためには繰り返し使うことがポイント
■「東ヨーロッパでは壁が次々と倒れていく時代にあって、ロサンゼルスのあちらこちらで壁が作られているのだ」(要塞都市LA マイク・デイヴィス)
■アメリカの多様性
「アメリカは○○である」という定義づけを常に拒むカウンター・ディスコース(対抗言説)が存在する点にこそ特徴がある
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アメリカン・コミュニティ―国家と個人が交差する場所 渡辺 靖 新潮社 2007-11 by G-Tools |
影響力 (玉木 剛、本田 哲也)
「影響力 小さな情報から「ブーム」を生み出す7つのマーケティング発想」はPR会社コミュニケーションデザイン社長の玉木さんと、ブルーカレント社長の本田さんの共著です。
光栄にも玉木さんに直接本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
PR視点のマーケティングのポイントを勉強したい人に向いている本だと思います。
【読書メモ】
■メッセージの三通りのレベル
・幼児期:自分の欲望や欲求をそのまま表現する
・青年期:自分の状況を説明する能力を身につけていく
・大人期:動かす相手にとっての利益や利点をメッセージに盛り込む
■キーメッセージの三要素
・先を見せる
・ソリューションを示す
・差別化する
→プルーフポイント、メッセージをサポートする証拠品を総動員する。
■キーメッセージの策定プロセス
・目的の明確化
・対象の明確化
・対象の分析
・ポジショニング
・キーメッセージの作成
■舞台設定を変えるコミュニケーション手法
・どういう舞台設定が可能か
・その舞台で主役をはれるか
・その新しい舞台を名付けよ
■イシューブランディング
製品が解決する問題自体を啓発して消費者の意識を変えたほうが効率が良く、効果的な場合がある。
■見えないものを見せる戦略
・サービスを「パッケージ化」せよ
・サービス内容を「伝える場」をつくれ
・サービスの「受け手」に語らせよ
・サービスに従事する「人」を売り込め
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影響力小さな情報から「ブーム」を生み出す7つのマーケティング発想 玉木 剛 ダイヤモンド社 2004-06-11 by G-Tools |
書評抜きで、読書メモを公開させてください。
最近、すっかり本業で首が回らなくなってしまい、読書メモが書けない日々が続いております。
で、昨日ある献本を頂いた著者の人と話していて気がついたのですが、献本いただいたにもかかわらず、読書メモを全く書いていないと、そのこと自体は許してもらえたとしても、そもそも本を読んですらいないと思われてしまっている、ということが判明しました。
いや、本は読んでるんです、本当に。
読書は好きですし、通勤時間の往復で読むので読むのは読めるんです。
でも、私は本を読むとき。
1・本を読みながら、たつをさんに教えてもらったミニ付箋紙をはりまくり、
2・その後、付箋紙をつけたところを抜き出してテキストファイルにメモを書き、、
3・その読書メモに簡単な感想をつけてブログにメモを公開する
という非常に非効率な読書メモの書き方をしているため、完全に2とか3のところで作業が山積みになってしまってるんです。
というか、個人的に書評を書くのが本当に苦手なので、特に3のところの作業が思いっきり滞るんです。
ブログ合宿にでもいって、まとめて書かない限り、どうしても後回しになってしまうんです。
なので、書評が書けてないだけで。
買った本も頂いた本も基本的に全て楽しく読ませていただいているんです、本当に。
「テレビや雑誌を組み合わせて成功したクチコミキャンペーン」を日経NMに投稿しました。
日経ネットマーケティングで連載を行っているコラム「カンバセーショナルマーケティングの近未来」に新しいコラムを書きました。
今回は、ユニリーバのDove Pro Ageの事例にマーケティングのアプローチについて紹介してみています。
不明点や不足点等ありましたら記事の方でもこちらのブログでも遠慮無くご指摘下さい。
■テレビや雑誌を組み合わせて成功したユニリーバのクチコミキャンペーン:日経ビジネスオンライン
「前回までのコラムでは、「iPhone」や「Wii」など非常に話題を呼んだ製品、そして「pixiv」や「iKnow!」など短期間に多くの利用者を集めたWebサービスにおける取り組みを紹介しました。
ただ、これらの事例は、どれも製品やサービス自体に分かりやすい特徴があるケースですから、自分の会社では参考にならないと思っている方も多いかもしれません。そこで、今回は、機能自体にはそれほど大きな特徴がない製品のマーケティング事例を紹介したいと思います。 」
※このコラムでは、先日公開したカンバセーショナルマーケティングの講演資料でまとめた話の掘り下げだとか、実際にソーシャルメディアを活用したマーケティングを実践する際のステップなどを書いていければと思っています。