苦悩しながら、始まった「ポッドキャスティング苦手人間のポッドキャスターへの道」企画ですが、早くもニフティの星一徹(?)から第三回のお題がやってまいりました。
今回のお題は「サウンドロゴをつくろう」
そう、ついにMacbookを開くときがやってきたのです。
ポッドキャスティング以前の最初の関門です。
なにしろ、Macには右クリックがありません。
「スタート」メニューもありません。
Microsoftに洗脳された私には禁断の世界です。
ブログスフィア (ロバート・スコーブル)
ブログスフィアは、あのマイクロソフトのブロガーとして有名なロバート・スコーブルが執筆した本です。
ONEDARI BOYSの関連で献本していただきましたので、早速読んでみました。
最初は「ブログスフィア アメリカ企業を変えた100人のブロガーたち」というタイトルからだと、アメリカブログ界の歴史本のように思ってしまったのですが、違います。
ブログというツールが、企業と消費者の会話をどのように変えてきたのか、そしてこれからどのように変わっていくのかというのを、企業ブロガーの第一人者の視点から鋭く分析したビジネスブログ担当者向けの指南書ですね。
原書のタイトルが「Naked Conversations(裸の会話)」で、副題が「How Blogs Are Changing the Way Business Talk Withs Customers(顧客とのビジネストークをブログがどのように変えていくのか)」なので、そちらからイメージしてもらったほうが分かりやすいかもしれません。
これまでの企業から消費者に向けての「広告」という一方的なコミュニケーションではなく、ブログを通じた双方向の「会話」というのがいかに重要で、いかに強力かということを、実体験や事例を踏まえて多角的に分析・解説されている非常に良い本です。
さすがロバート・スコーブル。
「会話の時代」という表現も印象的でした。
はてなの近藤さんは、日本ネット業界のイチローやヒデになれるか
ITmedia News:はてな、アメリカへ (1/3)を読んで。
もう古い話題になりますが、はてなの近藤さんがアメリカに行ってしまうそうですね。
この話題で盛り上がったころにタイトルだけ見て、最近はてなはサービス以外の話題が多いなーぐらいに思っていたのですが、今更ながらにITmediaの岡田さんの記事をちゃんと読んで、ちょっと反省です。
「日本のソフトウェアやネットサービスの技術の高さを世界に認めてもらいたい。」
「日本発で世界に通用するソフトウェアやサービスを生み出したい。」
このフレーズ自体は、多くの日本のソフトウェアベンチャー、ネットベンチャーがビジョンや夢として掲げています。
ただ、実際にビジネスにおいては「まず日本市場」となるのが普通。
正直、自分の会社もそうなんですが、日本でいきなり英語版を作るのは大変ですし、様子がわかる日本市場に比較すると、海外市場は不透明でリスクばかりが目につくので、冷静にビジネスとして金勘定すると日本市場に注力してしまうのが普通でしょう。
その結果、気がつくと、日本の顧客の要望に対応するのに精一杯で、海外展開や多言語展開はどんどん後回しにされていくというのは良くある話です。
語学力の問題ももちろんありますが、「日本市場が十分大きい」というのも大きいでしょう。最初の思いはどうあれ、日本市場でトップを目指してやっていると、なかなか海外展開まで手が回らなくなるような気がします。
じゃあ、日本市場で成功すれば、その後海外でも成功できるかというと、これも今の結果だけみると微妙。
特にインターネット業界で見ると、日本のインターネット業界の中心であるヤフーはそもそも米国のブランドですから海外への逆進出は難しいですし、楽天やライブドア、価格コムなどの日本のインターネット企業が知られているのは基本的に国内のみ。
まぁ、日本語のサービスだから当たり前といえば当たり前なんですが、日本のネットサービスが海外でブレイクしたという話はほとんど聞きません。
日本の成功パターンが海外では通用しないというのもあるでしょうし、日本で成功すれば、逆にその成功を維持するためにますます日本市場が重要になって海外が魅力的ではなくなるということもあるような気がします。
そういう意味でも近藤さんの「これから10年、50年、100年――日本の企業がネット産業の中でどういう位置づけになるかを決めるのは、ぼくたちがどこまでの視野を持てるかにかかっている」という発言は実に重みがあります。
もちろん、もう少し日本で事業を確立してから行くべきという声もあるでしょうが、日本で注目されはじめている今だからこそアメリカに行き、世界を見据えた視野を持つというのは、非常に深い発言だと思います。
ほとんどの日本人が国内市場を中心にものを考えている中で、一人視点を変えて世界に打って出る。。
無理矢理スポーツに例えて言うなら、サッカーの中田英寿や野球の野茂やイチローというところでしょうか。
考えてみれば、日本人が海外で通用しないと言われていた当時のプロサッカーやプロ野球と、同じことが今の日本のインターネット企業でも当てはまる気がします。
日本のインターネット企業は世界で通用するのかしないのか。
結局、この質問には、今までほとんどの企業が挑戦していないわけで。
挑戦する前に、選択肢自体を放棄してしまっていたという意味では、当時のプロサッカー選手やプロ野球選手と同じ状況なのかもしれません。
まぁ、もちろんヒデやイチローの前には、カズや江夏という残念な例もありますから、はてながどちらになるかは、まだまだ分かりませんが。
後に続く人が増えるかどうかという意味でも、はてなの、近藤さんの、今後の活躍には、いろんなものが乗っかっている気がします。
日本のネット業界の片隅にいる人間としても、心から応援したいです。
(いや、本当は応援じゃなくって、後に続くぐらいの気概じゃないといけないのかな・・・)
インターネットの法と慣習 (白田 秀彰)
インターネットの法と慣習は、Hotwiredで連載されていた白田さんのコラムを書籍化した本です。
デジタルジャーナリズム研究会で献本いただいたので早速読んでみました。
実は私は法学部出身だったりするのですが、法律については正直全く理解していません。そもそも日本で法律というと、なんだか堅苦しい押し付けられたルールという印象があって、日常生活に役立たなさそうですし。とか言い訳してみたり。
そんな私でも、この本を読むと法律がそもそもどういうものだったのか、という根本的な部分から振り返って理解することができました。
そもそも法律とは誰のためにあるのか、国によってなぜこれほど受け止められ方や使い方が違うのか、インターネットの登場によって法はどういう変化を要求されているのか、白田さん独特の軽妙な語り口でわかりやすく解説してくれます。
特にタイムリーなのが著作権に対するくだり。
今まさにYouTubeに関連してネット上でも議論が盛り上がっているところですが、現状の著作権法とネットワークにおける法律について、封建社会と比較するあたりは非常に考えさせられるところです。
YouTubeの骨をiTunesが拾う形になってしまうのか
TechCrunch Japanese アーカイブ » iTunesビデオレンタル発表の予感を読んで。
TechCrunchによると、iTunesが映画レンタルサービスを来月にでも発表するのではないかという噂があるようです。
日本ではそれほど話題にならないiTunesの動画配信サービスですが、米国ではドラマを中心に結構利益率のよいサービスとして認知度が高まっているようですから、ここに来てのビデオレンタルサービス開始はその流れに一段と勢いをつけそうです。
個人的には、時を同じくして、YouTubeがついに訴訟されたというニュースが流れているのも気になるところ。
CNETのスタッフブログの「動画共有サイトはP2Pの轍を踏むのか」という記事でも書かれているように、不正な音楽ファイル交換で世界的に有名になったナップスターが訴訟で失速し、その後iTunesが大成功を収めたというのが、どうしても今回のYouTube訴訟とだぶって見えてきてしまいます。
もちろん、iTunesのようにコンテンツを所有して視聴するというステップを踏む動画配信と、YouTubeのようにリンクから飛んでくればすぐに動画を閲覧できるブログ的な動画共有サイトは、視聴行動が本質的に違いますから役割分担は当然あると思います。
ただ、やはり大きいのはiTunesには、すでに確立したDRMや購買プロセスを持っていて、収入を生み出すことができる仕組みがあるという点。
このあたりの詳細は、早速CNETの渡辺さんが今後のオンラインビデオの流れについての分析をしてますが、やはり「ポータブルデバイスであるiPodと、徐々にテレビ領域にも手をかけようとしているアップル」の存在感というのは大きいですね。
このまま結果をシンプルに想像すると、YouTubeにはアニメの第一回だけとか、比較的質の悪いサンプル動画が掲載されていて、そのコンテンツをちゃんと全部見たければiTunesのような合法サイトに行って買うという流れになってきそうな印象。
この流れだと、お金はほとんどiTunes側に落ちる形になりそうな印象です。
まぁ、類似サービスも雨後のたけのこのように出てきてますし、CNETで紹介されていたVeohなんかは、サイトとP2Pソフトを組み合わせることで自社でウェブサイトでのプロモーションと高画質動画の販売のプロセスを完結させようとしていたりとしていて、今後もいろんなサービスが出てくるでしょうから、必ずしもiTunesが動画配信の分野でも圧勝するという保証はないんですが。
最初はグレーゾーンを突っ切って利用者を一気に集めておいて、あとから合法ラインやビジネスモデルを組んでいくというやり方は、その企業自身が成功するのは意外に難しいのかなー、と思わずにはいられません。
(そうは言ってもグレーゾーンで突破してくれる企業が出てこないと、合法的なサービスもなかなか出てこないという現実もあるんですが)
はたして、YouTubeはNapsterの轍を踏まずに生き残ることができるのか、生き残ったとしても業界の中心に居座ることができるのか。
ここ半年~1年が勝負でしょうか、非常に興味深いところです。
それにしても、こういった動画配信ビジネスの最先端の話を、どうしても海の向こうの他人事の話として聞くしかないというのが悲しいところです。
(先日、白田先生の出版記念パーティーで、音楽配信メモの津田さんに日本では無理なんですかねーと言ったら「無理でしょう」とばっさり言われてしまったのが印象的でしたが・・・)
ポッドキャスティングの企画を決めてみる
初めてのポッドキャスティングに初めてのMacbookと、不安一杯で幕を開けた「ポッドキャスターへの道」ですが、Niftyの星一徹(?)から、早くも2週目のお題がやってまいりました。
その名も「企画がすべての基本である」。
はい、企画を決めるんです。
優柔不断な自分にとっては、これだけ決断を迫られる瞬間はありませんね。
なにしろ自分のブログのタイトルも何度か変えていたりしますし。
決めろと言われると頭が真っ白になって、なかなか決心がつきません・・・
というのも今更なので、初心貫徹で最初に考えていた無難な企画をまずはやってみることにします。