注:「ブログのススメ」カテゴリについて

 もう、お気づきの方も多いと思いますが、「ブログのススメ」カテゴリは、これからブログを始める人向け及び自分のブログ論まとめエントリです。
(最近、知り合いにブログの始め方を聞かれることが多いので、「ここ読んどいて」で済ませられればと画策中(汗))
 今更な話も多いので、私のブログを読んでいただいているような濃いブロガーの方には必要ないと思われます。
 いつもの「ですます」調の文章と違う「である」調の文体で書いてありますので遠慮なくスルーしてください。

mixiニュースを見る限りバナー広告はやっぱり儲かる?

mixiに各種ニュースが読める新サービス–記事を見てそのまま日記を書く – CNET Japanを読んで。
 すっかり時期を逸してしまった話題ですが、mixiニュースが開始されてはや3週間が経過しようとしています。
 
 実は、個人的にはmixiはほとんど携帯で使っているので、今回の新機能追加については詳細をチェックしていなかったのですが、久しぶりにPCでログインしてみると、たしかに横幅拡大はちょっと微妙ですね。
 mixiのサイドバー問題については、akiyan.comの「mixiに現れたサイドバーの不快感の本質とは」などで深い考察がされているので、是非読んでもらえればと思いますが、私も普段800px程度でブラウザを表示しているのでやはり横が切れてるのは違和感があります。
 このあたりはmixiの社内でも相当議論があったことでしょう。
 ブログ的に単純に横幅を維持して2カラムから3カラムに変更することもできたでしょうけど、それだとこれまでのメイン画面が狭くなってしまいますから、悩ましいところです。
 まぁ、ビジネス的な視点で見ると、今回のサイドバー追加の最大の目的は、一番上の広告枠追加にあるんだと思いますから、広告のサイズの関係もあったのかもしれません。
 mixiのトップバナーは結構いい感じで売れてるみたいですが、バナー広告モデルでは表示回数には限りがありますから、収入を増やそうと思ったら広告枠を増やすしかないわけで、まぁ無料で利用させてもらってることを考えると仕方が無いというところでしょうか。
 今後、デザインが見直されるのかどうかはちょっと注目ですが。
 ちなみに、個人的に今回のmixiニュースの機能追加で一番気になったのが、mixiがわざわざニュースサイトからニュースを購入してサイト内に表示している点。
 本来ならニュースのクリップ機能はmixiで提供するにしても、ニュースのソース自体をわざわざmixiのサイトの中に取り込む必要はないはずですが、Yahoo!ニュースよろしくサイト内にニュースを表示させたのは興味深いところです。
 もちろんニュースの引用時に自社サービスとしてニュースを表示しておいた方が、簡単のいうのは理解できます。
 はてなブックマークのようなブックマークレット方式は、敷居が高いですからmixiのような一般コミュニティ向けには現在の形式の方が妥当でしょう。
 ただ、それにしてもニュースを各ニュースサイトからわざわざ買い付けてきたというのは凄いですよね。
 Yahoo!のようなページビューの多いサイトは、バナー広告の単価が高いのでニュースを購入してでもページビューを増やした方が結果的に利益が出るという話を聞いたことがありますが、mixiもその域に達したということでしょうか。
  
 我々のような個人サイトは、Google Adsenseのようなコンテンツマッチ広告で収入を上げるのが最も効率が良いと言われますが。
 ある程度の域を突き抜けると、バナー広告の方がまとまったお金を確実に得られるという状況はいまも変わってないようです。
 コンバージョンレイトだけを考えるとコンテンツマッチ広告の方が効果は高いと思いますが、コンテンツマッチの出稿量も結局キーワード依存で限りがありますから、潜在顧客への認知を増やそうと思ったらバナー広告が有効ということらしいです。
 先日も、バナー広告が意外に売れ出しているという話を聞きましたが、やっぱり人に何かを売りたいとか知ってもらいたいという人がいる限り、こういった広告モデルは強いということでしょうか・・・?

ゲリラ・マーケティング (ジェイ・C. レビンソン)

ゲリラ・マーケティングEX(エクセレンス)―起業家のためのゴールデンルール50 ゲリラマーケティングは、かなり昔に買った本なんですが、最近最新刊が出ていたのもあり、改めて読み返してみました。
 
 ここ数年、この本に刺激を受けていろんなことを試してはきたものの、まだまだ本質を理解できていないなーと反省するところですが。
 会社にマーケティング用の費用がありあまっていない方にはお勧めの本です。
 特に、繰り返し自分に言い聞かせたいのはこの言葉。
「見込み客が買っているものは、製品特性ではなく、ベネフィットである。」
 
 同じ製品や産業に携わっているとついつい忘れてしまうことかもしれません。

続きを読む ゲリラ・マーケティング (ジェイ・C. レビンソン)

荒川静香のイナバウアーへのこだわりの価値

asahi.com:荒川、極めた美 「見せたいから」イナバウアー – スポーツを読んで。
 凄かったですね、荒川静香選手。
 正直、あまりの演技の迫力に感動して、ちょっとウルウルきてしまいました。
 さらに驚いた金が決まった当の本人の満面の笑顔。
 てっきり、涙ぐむのかと思いきや、金メダル確定の瞬間も表彰台でも当然といわんばかりの満面の笑み。
 いや、本当にすごいです。
 伊藤みどりが銀メダルをとったころは、「日本人は体格で劣るから芸術点では勝てない、だからジャンプで点を取るしかない」みたいな話が常識でしたが、荒川選手の演技は芸術的にも完璧な演技。
 おまけにオリンピックに至る前の逸話としても、オリンピック2ヶ月前にコーチも変え、曲も急遽「トゥーランドット」に変更。しかもその曲が、トリノ五輪の開会式でルチアーノ・パバロッティによって歌われ、「運命を感じた。」と発言するなど、今振り返ってみると実に話題満点の金メダルロードですね。
 
 個人的に特に感動したのは、荒川選手のトレードマークであるイナバウアーをめぐる葛藤。
 
 なんでもイナバウアーは、メダルを取るためのポイントにはほとんどメリットのない技で、荒川自身が過去に「(ポイントを考えるなら)イナバウアーは無駄」と発言して一度封印した経緯があるそうです。
 が、それをあえて今回のトリノ五輪では復活。
 競技の評価基準だとか、ポイントとかにこだわりすぎてしまっていたら、おそらくこの技を使うことは無かったはずです。
 でも、そんなイナバウアーを「自分らしさを表現できる手段」としてあえて使ってきたところに、自然体にこだわった荒川選手の勝因の一つがあるように思います。
 ポイントを気にするあまり、自分の愛着があり、自分らしさの象徴である技を使わなければ、結果自分らしさを忘れてしまって、これほどの成果には結びつかなかったかもしれない、そんな感じさえしてきてしまいます。
 実際、もう私たちは荒川選手=イナバウアーとして記憶することになりそうですし、イナバウアー(ドイツの選手の名前だそうですが)は、今年の流行語大賞になりそうな勢いです(そんなわけないか)
 
 自分も、ついつい普段、周りの視線や評価基準を気にして自分らしさを忘れてしまいがちですが、他人と自分を比較して違いを意識しすぎるよりも、自分らしさをしっかり考えて、自分のできることというのをしっかり見つめる。
 そんなことが大事だということを、改めて考えさせられた感動の演技でした。

ブログを多くの人に読んでもらえる方が良いとは限らない

 昨日は、「ブログは自分のために書くべきだ」と書いたけど、それはもちろん紙のノートに日記を書くとか、ワードかなんかで自分のパソコンの中で日記を書けば同じことだって言う話ではなくて。
 当然、わざわざネット上に自分の文章を晒すという行為には、自分ひとりで日記を書いているのと大きな違いがある。
 最も強調したかったのは、大勢の人に読まれるのを前提にしたり、目標にしてブログを始めるのはどうなんだろうという話で、言い換えるなら、多くの人に読まれることが必ずしも良いことではないのでは?という点だ。
 人によって違うとは思うが、個人的にブログの最大の魅力と感じているのは、ブログのコミュニケーションのツールとしての側面だ。
 自分が感じた疑問や、出来事に対する考えなんかを人に聞いて欲しいとき、皆さんはどうするだろうか?
 隣の席の人に話しかけるかもしれないし、飲み会であった人に話すかもしれないし、友達にメールを送るかもしれない。
 ブログに書くということは、結構そういう感覚に近い行為だと個人的には思っている。
 話しかけたり、電話をしたり、自分から相手に「聞いてくれ!」と相手の邪魔をするコミュニケーションだ。メールは一応受け取り手は返事のタイミングを自分で決めることができるから、電話ほど相手の邪魔をするわけじゃないが、それでも相手の注意をこちらから引くことになる。
 ブログの面白いのは、読み手からこっちの書いた文章を読みに来てくれるという受身のコミュニケーションになっているところだと思う。
 読む側は、読みたいときにブログにくればいいわけだし、興味が無ければ読みに来なければ良い。
 新しい形の緩いコミュニケーションだ。
 もちろん、誰にも読まれないかもしれないけれど、誰かに読んでもらえればその人がコメントなり、トラックバックなりでコミュニケーションが取れるかもしれないし、飲み会なんかであったときにその文章を前提に会話を始めることができたりする。
 自分が最近ブログのおかげで、そういったコミュニケーションが凄い効率的にできているのは実感するし、これまでのメーリングリストでは以外に難しかったことだと改めて思う。
 で、昨日の「ブログは誰かのためでなく、自分のために書けばいいと思う。」の話に戻ると。
 実は、私はいつも「ですます」調でブログを書くようにしている。
 それが、昨日の記事(今日も)は実験もかねてあえて「である」調にしてみた。
 (気づいてくれた人が、どれだけいるか分かりませんが・・・カイさんは気づいてくれたみたい)
 
 ターゲットは、ブログをどう書けばいいか迷っている初心者の人、それも最近渡しに相談してきた何人かの人、そう割り切ってその人に説明するつもりであえて言い切りで断定調に書いてみた。
 当然、かなり横柄に見えたと思うし、「何だこいつはエラソーに」と感じた人も多かったと思う。
 実際、昨日の記事に対するはてなブックマークのコメントでは「ベストオブ読む気がしない」文章なる不名誉な章ももらってしまった。
 正直、さすがにこれは大ショックだったけど、ある意味当然の反応だとも思う。
 
 私の昨日の記事は、ブログを悩んでいる初心者の人をターゲットにコミュニケーションを取ろうとした記事だ。
 なのに、それをFPNのようなそれ以外の読者もいるサイトに投稿すれば、当然ターゲット以外の人の目にも入る形になるわけで、ターゲットじゃない人にとっては時間の無駄になってしまうということだと思う。
 いくらブログがゆるやかなコミュニケーションだと私が言っても、多くの人に届いてしまうと、結果的にスパムメールに近い扱いになってしまうこともあるということだと思う。
(もちろん、自分の文章の質がもっと高ければ問題はないんでしょうが、まぁそれは仕方が無いとして)
 たしか、梅田さんがブログの来訪者が一日3000人ぐらいを越えると、ブログのターゲットとしては想定外の人が増えてきて場が荒れやすくなるというような趣旨の記事を昔書いていたと思うが、やっぱり大勢の人に読まれているということはそれなりに期待されるレベルも高くなってしまうし、いろんな人のいろんな反応を受けるようになるということだと思う。
 そういう意味では、大勢の人に読まれるのを目指して肩肘張ってブログを書くよりも、最初はあくまである程度顔の見える人を相手に話しかけている感覚で、気軽にブログを始めるほうがいいんじゃないかなーと思ったりするわけです。

パーソナルブランディング (ピーター・モントヤ)

パーソナルブランディング 最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出す 昨年、ブログをパーソナルブランディングのツールと使っているという発言をよく耳にしたので、ちょっと気になって買ってみました。
 
 書籍自体は完全に独立して事業を行っている個人事業主向けの本ですが、その姿勢自体はこれからの企業人にも参考になる部分が多々あると思います。
 ちなみに気になったのは書籍の中盤に出てくる「認知度が能力より重要」という発言。
 著者自身「これはプロの人たちの怒りを買うだろうが、真実なのである」と念押しをしていますが、確かに、実は実力があるのに以外に知られていない人と、知られているために実力以上に大きく扱われている人というのはよくある話です。
 当然、実力以上の下駄をはいていると、いつか足元をすくわれることになるなるんだと思いますが、実力があっても認知されなければ意味がないわけで。
 ただ、自分をどれぐらいの実力の人間と位置づけて認知してもらうかというのは、なかなか難しい問題だと思います。

続きを読む パーソナルブランディング (ピーター・モントヤ)