メディア化する企業はなぜ強いのか(小林弘人)は、自社メディアの可能性を掘り下げたい方にオススメです。

4774149357 「メディア化する企業はなぜ強いのか」は、「新世紀メディア論」などの著書でも知られる、こばへんこと小林弘人さんの書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、これまで様々なメディアの立ち上げに携わってきた小林さんならではの視点で、企業のメディア化について考察されています。
 企業のメディア化の重要性というのは、トリプルメディアの分類が行われるようになってから改めて強調されることが多くなっているように思いますが、一方であまり体系的に自社メディアの部分を掘り下げている本はなかったように思います。
 そういう意味でこの本は、自社のメディア化の可能性について真剣に考えたい方には、参考になる点が多々ある本だと思います。
【読書メモ】
■核になる話は、実はかなり普遍的なこと
 それは80年代インターネットが無かった頃からあまり変わっていません。
 ひとつの形にこだわらず、あらゆる情報配信とその特徴にあわせてコミュニケーションの方法論を変えること
■ユーザーとの絆を深める究極のマーケティング
・企業自らがかつての出版社や放送局のようにメディア化
・自社の伝えたいことをコンテンツ化して発信
・それをソーシャルメディアの波に載せてユーザーに届ける

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新世紀ITビジネス進化論 (中村伊知哉)

4799310992 「新世紀ITビジネス進化論」は、中村伊知哉さんがラジオ番組で行っていた対談を元に書き起こされた書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、日本の各業界を代表する方々との対談とあわせて、中村さんならではの視点で各業界の未来の考察がされていますので、日本の未来を真剣に考えたい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■マスメディアは、なぜ通信と放送の融合に熱心になれなかったのだろうか。
 答えは簡単。マスメディアが上手くいっていたからだ。
■2010年の日本における電子書籍市場は670億円。アメリカの電子書籍の市場は300億円。
 電子書籍先進地より、黒船騒ぎをしている国の方が大きいのだ。
 ただ670億円の売上の内訳を見てみると、75%がケータイのマンガで、しかも多くがボーイズラブだという。

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明日のメディア(志村一隆)

4799310690 「明日のメディア」は、以前ブログでもご紹介した「ネットテレビの衝撃」を書かれた志村一隆さんが今後のメディア環境の変化について考察している書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、コミュニケーションとコンテンツという視点からメディアの未来が考察されていますので、メディア産業に関わる方はもちろん、メディア産業周辺の新規サービスを検討中の方にも参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■出版社は、雑誌を直送することで、エリア、年齢、職業、性別などの読者情報を把握していたのです。そして、その属性情報がクルマや飲料、不動産など広告を出す企業にとって貴重であり、雑誌の広告枠が高く売れたのです。
■地デジ移行後のメディアの未来3段階
・コンテンツを提供するメディア企業の合従連衡
・IT系新規プレーヤーと既存メディアの広告、有料ビジネスを巡るプラットフォームの争い
・グローバルに展開するプラットフォームとコンテンツホルダーが存在する新たなメディア空間

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ソーシャルシフト (斉藤徹)

4532317568 「ソーシャルシフト」は、タイトル通りソーシャルメディアによって引き起こされるパラダイムシフトについて書かれた書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、斉藤さんならではの視点で米国や日本の事例を元に、ソーシャルメディアによる変化を考察されている上、日本の代表的なソーシャルメディア担当者のインタビューもありますので、ソーシャルメディアがもたらす変化について未来を見据えて考えてみたい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■ソーシャルメディアは、情報洪水の中から人々が「知っておくべき情報」を浮かび上がらせるフィルターの役目をしているわけだ。
■九電やらせメール事件
 生放送の前日6月25日、ソーシャルメディアはこの問題を見つけ出し、知る人ぞ知る情報として拡散していたのだ。元となったのはブログ記事による告発だ。
■United Breaks Guitars
 ムービーはたちどころに視聴者の共感を得て1000万回以上も再生された。そして彼は有名ミュージシャンとなる。一方でユナイテッド航空の株式は、動画投稿後の3週間で10%も急落。

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つぶやき進化論(エリック・クォルマン)

4781604315 「つぶやき進化論」は、タイトルでわかるようにツイッターのような新しいソーシャルメディアによって変化する社会について考察している書籍です。
 かなり前に読んでいたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この「つぶやき進化論」の現代は「Socialnomics(ソーシャルノミクス)」。書籍の中では普通の人が主役の経済と訳されています。
 
 実際に、ツイッターやFacebookのようなソーシャルメディアの登場により、経済の考え方が変わり始めているのは事実だと思いますが、果たしてそれがどういう方向に変わっていくのかわからずに混乱している方は多いはず。
 この本はそんな方にとっての、未来を考えるのにヒントがある本だと思います。
【読書メモ】
■「重要なのは普通の人が主役の経済”みんなの経済”(ソーシャルノミクス)なんだよ」
■「ソーシャルメディアのすばらしい点のひとつは”受動性”でしょう。返事を催促する電子メールとは違って、ただ見ていればいいだけですから」(トリップアドバイザー スティーブ・カウファーCEO)
■優れた企業はウェブ上に投稿された批判的な内容に対して冷静に対応しているということだ。

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R3コミュニケーション (恩蔵直人+ADK)

4883352528 「R3コミュニケーション」は、現代におけるコミュニケーションプランニングについて書かれた書籍です。
 献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この書籍では、早稲田大学の恩藏直人教授とADKの共同プロジェクトとして書かれた書籍です。
 広告会社ならではの視点で、新しいコミュニケーションのあり方について考察されていますので、これからの新しい広告やコミュニケーションのあり方について考察したい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■IMCの三つの変化
・IMC1.0 説得する ワンボイス・ワンルック型コミュニケーション
・IMC2.0 誘導する クロスメディア型コミュニケーション
・IMC3.0 協働する トリプルメディア型コミュニケーション
■商品カテゴリーマップ
・合理的購買 (高関与・論理的)
・情緒的購買 (高関与・感情的)
・習慣的購買 (低関与・論理的)
・衝動的購買 (低関与・感情的)

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