未来を発明するためにいまできること (ティナ・シーリグ)

4484121107 「未来を発明するためにいまできること」は、「20歳のときに知っておきたかったこと」を書かれたことでも有名なティナ・シーリグ氏が書かれた書籍です。
 献本を頂いていたので、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
 この本では、前作の「20歳のときに知っておきたかったこと」に引き続き、イノベーションをいかにして生み出すべきかということを実践的な考え方を中心に考察されていますので、新規事業に携わっている方には参考になる点がある本だと思います。
 「リーン・スタートアップ」をあわせて読むのもお勧めです。  
【読書メモ】
■アイデアは少しも安くありません--タダなのです。
 そして、とびきり価値があるものなのです。
■イノベーション・エンジンの内部
・知識:想像力の燃料です。
・想像力:知識をアイデアに変える触媒です
・姿勢:イノベーション・エンジンを動かす起爆剤です。
■イノベーション・エンジンの外部
・資源:あなたが所属するコミュニティに存在するすべての資産です。
・環境:家庭や学校、職場など、あなたが過ごす場所を指します
・文化:あなたが所属するコミュニティの集団的思考、価値観、行動様式を指します


■サード・サード(後半三分の一)(ティム・ハーソン)
 何か問題にぶつかった時、最初に思いつくのはありきたりな答えで、二番目がより面白く、三番目がよりクリエイティブな答えになる。
■イノベーションのための七つの空間
・プライベート空間:自分ひとりになれる空間
・グループ空間:少人数のチームが共同作業することができる場
・宣伝空間:今起きていることを見せるための空間
・パフォーマンス空間:自分の考えを話したり、行動で示したりする場
・参加空間:そこで起きていることに個人が関与する場
・データのための空間:あとで必要になる情報をしまっておく場
・鑑賞空間:身の回りに起こっていることを受け身で眺める場
■どんな環境でも制約はつきものです。時間、カネ、場所、人のどれもが揃っていることはないし、競争による制約もあるでしょう。こうした制約があればこそ、想像力は研ぎ澄まされ、イノベーションが生まれます。
■六色の考える帽子(エドワード・デボノ)
・白い帽子は、事実を重視し、論理的な人
・緑の帽子は、新しいアイデアを思いつくのが好きな人
・赤い帽子は、直感で物事を決める人
・青い帽子は、管理が得意で、プロセスを重視する人
・黒い帽子は、穴を見つけ、ダメ出しをする「悪魔の代理人」
・黄色い帽子は、和を重んじる人
■ジュリアン・ゴロツキーのチェックリスト
・チームでの物事の進め方を考え、評価する時間を取っていますか?
・チームがプレッシャーにさらされている時、結束していますか?
・仕事を均等に分担していますか?
・問題が起きた時、誰かを責めるのではなく、責任を取っていますか?
・個人や職業の違いを尊重していますか?

4484121107 未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II
ティナ・シーリグ 高遠裕子
阪急コミュニケーションズ 2012-05-31

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