「戦略的コンテンツマーケティング」は、タイトル通りコンテンツマーケティングについて考察されている書籍です。
献本を頂いていたのですが、遅ればせながら書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
ソーシャルメディアの普及により、ソーシャルメディアアカウントが一時的に注目される流れとなりましたが、実際にソーシャルメディアユーザーに企業やブランドについて話題にしてもらうためには、実はオウンドメディアが重要だというのは、最近改めて議論されるようになってきていると思います。
私自身は、アンバサダー・マーケティングのようなアーンドメディア側、ソーシャルメディア側の立場ですが、結局コンテンツそしてブランド自身の軸が無いと、アーンドメディアだけではどうにもならない世界があると痛感する日々です。
この本では、そんなコンテンツを軸にしたマーケティングについての考察がされていますので、改めてコンテンツの価値を考えてみたい方には参考になる点がある本だと思います。
「インバウンドマーケティング」や「マーケティング3.0」と合わせて読むのもお勧めです。
【読書メモ】
■イノベーションに先立って、投資収益率(ROI)を実証するのは不可能だ(当然ながら、まだ実証されていないのだから)。同じようにマーケティングにおいて、より革新的、破壊的な成功を築き上げるには、さらなる失敗をよしとする余裕が必要だ。
■コンテンツマーケティング戦略において明確化してもいいROIの例
・売上推移のトラッキング
・コンバージョンのトラッキング
・エンゲージメントの測定
・前/後の認知度
■コンテンツマーケティングファネル
・訪問者→見込み客→販売機会→販売→顧客
・顧客→満足→リテンション→アップセル→口コミ拡散
■ブランドの旅の10のステップ
・従来の市場:従来の市場を知り、それを明確化しなければならない
・試練:あなたが自社ブランド向けに設定した、困難で大胆な目標を実現できたら、世界はどうなるか
・試練の拒絶:なぜこれがおこなわれてこなかったのか。
・賢者の任命:社内外の誰かが、この冒険に力を貸してくれるか
・未知の領域へ:船を焼き払い、自ら退路を断つくだり。
・試練の道をしるす:いかにして仲間を集めるか決める
・最後の試練:最終的に何を達成するのか
・振り返り:変わり様を、いかに示すか?
・最後の刷新:この先どのようにつづけていくか
・祝う
■正直なところ、コンテンツマーケティングおよびソーシャルメディアプランのほとんどは「流通(Facebook等のチャネル)」から始まる。だからほとんどが失敗する。
・デジタルコンテンツはいまや対話である-双方向的
・消費者がコンテンツとの相互作用に用いるインターフェースの種類が激増した
■コンテンツマーケティングのチャネルプラン作成にあたって検討すべき7つの基本事項
・状況分析
・チャネルの目標
・コンテンツ/対話プラン
・測定基準
・呼びかけ相手のペルソナ
・コンテンツマネジメントプロセス
・編集カレンダー
■コンテンツマーケティングプレイブック
http://bit.ly/cmplaybook
■コンテンツマーケティングの最大の反発と懸念の対象になるのは、「どうやって実際にその内容を複数の人間に書かせるか」だ
■目標ピラミッド
・主要指標(経営陣に報告)
見込客数、見込み客一人あたりのコスト
・二次的指標(マネージャーに報告)
定期閲覧者、見込み客の質、見込み客の増分、参照元、獲得コスト等
・ユーザー指標(分析担当チーム用)
ページビュー、訪問者、キーワード、ランディングページ、コンバージョン、エンゲージメント、いいね数等
オウンドメディアで成功するための戦略的コンテンツマーケティング Joe Pulizzi Robert Rose ジョー・ピュリッジ ロバート・ローズ 小林 弘人 翔泳社 2013-05-25 by G-Tools |