注目すべきはロングテールでもヘッドでもなく、真ん中のマジックミドルらしい

 湯川鶴章のIT潮流 powered by ココログ: ブログ出版社-インフォバーン小林弘人氏を聴いて。
 今更ながらに、時事通信の湯川さんとインフォバーンの小林さんのポッドキャスティングを聴いて「マジックミドル」という新しいキーワードを耳にしました。
 いわゆるロングテール理論の登場で、インターネットが多くのロングテール現象を引き起こしていることはかなり一般的に共有されるようになってきたと思います。
 ただ、ロングテール理論を早とちりすると、ロングテールの方が価値があるとか、ロングテールでヘッド側の価値が減るというような話になることがありますが、個人的にはそういう話にはちょっと違和感を感じていました。
 いくらロングテールが伸びたところで、ヘッドにあたる部分がいきなり落ちてきたりロングテールと入れ替わったりするはずも無く。
 当然Googleのようにロングテール全体をAdsenseのような新しい広告プラットフォームでごっそりとカバーできる企業はロングテール部分で儲かる訳ですが、ロングテールに存在する個々の製品やサービスは結局ニッチなものにすぎません。 
 そういう意味ではロングテールとショートヘッドを対比して議論するのにはあまり意味が無いはずです。

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マスメディアでは記事は最終製品だけど、ソーシャルメディアではベータ版

 Blogging Editor for Best Daily Newspaper on Web speaks to the Guardian’s successを聴いて。
 PodTechでイギリスの新聞Guardian紙の編集者のインタビューが公開されていました。
 Guardianというのは1821年イギリスのマンチェスターで創刊された歴史のある新聞です。そういう意味では、てっきり新聞が大変だと言う話になるのかと思ったんですが、正反対。
 なんでも彼いわくGuardian紙は「世界で最も先進的な新聞」と自負しているそうで、実際ネットやブログに対する取り組みも非常に歴史が長く、発言内容も自信にあふれていました。
 そんな中、個人的に非常に印象に残ったのが、彼の「これまで『記事』は最終製品だったけれども、今はプロセスの1ステップに過ぎない」という趣旨の発言。

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オーマイニュースに見るマスメディアとソーシャルメディアの大きな溝

 CNET Japan Blog – 佐々木俊尚 ジャーナリストの視点:平野日出木さん、本当にそれでいいんですか?(上)を読んで。
 オーマイニュースのオピニオン会員制度廃止の経緯が、ちょっとした議論を呼んでいるようです。
 CNETブログの佐々木さんの記事をはじめ、現在オーマイニュースのトップを見ると「絶筆宣言 オーマイニュースへの私流の抗議」という記事がトップになっているなど、いろんな波紋を呼んでいるのが見て取れます。
 
 佐々木さんも「8月にオープンして以降、オーマイニュースは9月から10月にかけてページビューがかなり下がってしまった。このあたりはAlexaのグラフを見ていただければわかる。」と書いていますが、鳥越編集長のゴミタメ発言による炎上から始まり、サービス開始当初はサーバーが落ちるほどにアクセスが集中するという大注目のスタートを切ったオーマイニュースですが、その後はすっかりネットやブログ界隈では影が薄くなっていたのが現状です。

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もはやマス広告は負け組のための手段になりつつあるのかもしれない

RTC Vol.17『口コミマーケティング』後録 | 近江商人 JINBLOGを読んで。
 先日、RTCの口コミカンファレンスに参加しました。
 何といっても今回のメインは赤城乳業さんの「ガリガリ君」の口コミマーケティング事例。
 携帯を使った部活動からマンガ本のタイアップまで、そのバリエーションの豊富さは圧巻です。
 まぁ、その詳細は上原さんがまとめている記事がありますので、そちらを参考にしていただくとして。
 個人的に非常に印象に残ったのが、これらの企画を実施するにおいていわゆる有料の「広告宣伝」にはお金をほとんどかけていないと言い切っておられたこと。
 とにかく「話題」を提供してクチコミを巻き起こす。 
 そこにいかにお金をかけないか知恵を絞っているそうです。

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「ありあまり経済」での価値観の逆転に自分はついていけるだろうか

My Life Between Silicon Valley and Japan – The Economics of Abundanceを読んで。
 もう先々週のことになりますが、梅田さんのブログで紹介されていた「The Economics of Abundance」という言葉が気になっています。
 このキーワードを提唱している人は、ロングテールを提唱したクリス・アンダーセン。
 まぁ、最初に記事を見たときは、ついつい2匹目のどじょう狙いかとスルーしかけたのですが、プレゼンテーションを見てそんな自分を反省です。
 正直、現在のインターネットを巡る変化を表現するのには非常にわかりやすい対比なのではないかと思います。
 「The Economics of Abundance」というのは、「The Economy of Scarcity」だったこれまでの時代に対する対比として提示されている言葉で、それぞれ直訳すると「潤沢経済」と「希少経済」というところでしょうか。
 潤沢経済というのも硬いので、個人的には「ありあまり経済」と言った方がピンとくるような気がします。

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ソフトバンクモバイルの「予想外割」は攻めか守りか

 ソフトバンクの新料金プランは、“予想外”に複雑 (1/2)を読んで。
 ソフトバンクモバイルの予想外割の難しさが、ネット上でも大きな議論を呼んでいるようです。
 予想外割の落とし穴的な詳細の解説や議論がネット上で繰り広げられているのに対し、発表翌日にはソフトバンクモバイルの受付に行列ができていたりと、今のところソフトバンクモバイルに対する反応がポジティブなのかネガティブなのかはどうも良く分からない状況ですが。
 総じてネット層は比較的冷ややかに分析、テレビ層は好意的に受け止めている印象です。
 何と言ってもソフトバンクといえば、通信業界ではまさに革命児。
 低価格のADSLで無茶なダンピングと呼ばれた通信事業への電撃参入を皮切りに、モデムの無料配布で利用者数を拡大したり、IP電話においてもBBフォンで利用者間無料というインパクトのあるサービスでIP電話市場拡大に貢献。その後、日本テレコムを買収後におとくラインを発表。それまで聖域と見られていたNTTの電話の基本料金にまで切り込んだ歴史があります。
 そういう意味では、今回のソフトバンクモバイルの予想外割に同種の革命を期待する利用者も多いことでしょう。

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