勝手にブログ of the Yeah!と有名ブロガー

29man the radical dubber: 勝手にブログ of the year 2004 レポートを読んで。

  そういえば今年はいつやるんだろうと思っていたんですが、いつの間にやら、有名ブロガーの皆さんによってBlog of the Yeah!2004が決定していたようです。


 大賞は「切込隊長BLOG(ブログ)~俺様キングダム×週刊!木村剛」。
 セットの受賞だそうです。

 表彰されたブログの一覧は、宮脇日記の「勝手にブログ of the Yeah! 2004 (まとめ)」に綺麗に整理されています。
 また、当日の様子は、ブログ忘年会ならではで、参加者のメンバーの皆さんがお互いにトラックバックをされているので、いろんな視点から見れて面白いです。

 最初は、29manさんと小暮さんのネタフルに、忘年会中のモブログの記事だけ投稿されたところで発見したので、なんだよ参加したかったなぁ・・・と思っていたのですが、議事録の参加メンバーを見て納得。

 小暮さんの「参加者のPV足しあわせたら1000万PVになるでしょう 」という発言が象徴しているように、そうそうたるメンバーが揃っています。すごいですよね。
 

 ふと、ここで先日Ad Innovator経由で読んだ「アルファブロガーの台頭」の記事を思い出しました。

 アルファブロガーとは「毎日20,000もの影響力のある読者に読まれている」ブロガーで「彼らの書くことは、テクノロジートレンドに影響を与え、結果的にNYタイムスやBusinessWeek誌などに重要な話題として取り上げられるという流れが出来つつあるという」そうです。

 アメリカのBlogと日本のブログは、異なる進化を遂げているようなので、日本では違う流れになるのかもしれませんが、この飲み会のメンバーも日本のアルファブロガーと言えるのかなぁ・・・と思いました。
(もちろんテクノロジートレンドという視点であれば、梅田さんやnaoyaさんが筆頭になるのでしょうが)

 冷静に考えたら、ブログのようなものができる前は、こういう飲み会ってあったこともしらず、当然「参加したかった・・・」なんて思うことも無かったんですが。
 最近はこうやって有名な人のイベントを、そのまんま覗くことができますから、余計になんだか参加したい気分になってしまうんでしょうね。

 逆にこの距離感の近さが、有名ブロガーが有名ブロガーたる由縁なのかもしれないなぁ・・・そんなことを思いました。
 パーソナルブランディングの一つとして捉えると面白いかもしれません、

 来年も開催されるそうなんで(?)、次回は是非参加したいところですが・・・多分希望者殺到で難しいでしょうね(笑)

プロのジャーナリズム論とアマの高速道路

CNET Japan Blog – 梅田望夫・英語で読むITトレンド:インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞を読んで。

 この記事には、いろいろと考えさせられるところがありました。


 
 2ヶ月前にも「アマチュア革命がもたらす世界」という記事で同様に考えさせられましたが、その現象を的確に表現しているのが、この高速道路と大渋滞という言葉なのだと思います。

 それを証明するように、現在のところ、この梅田さんの記事へのトラックバックは21件にも上っており、多くの人がいろんな角度からこの言葉を受け止めているのが伝わってきます。

 その中で個人的に注目したのが、R30::マーケティング社会時評でつづられている「プロのジャーナリズムとは何かについて考えてみる」というシリーズ記事です。

 プロのジャーナリズムとは何かについて考えてみる・その1

 プロのジャーナリズムとは何かについて考えてみる・その2

 プロのジャーナリズムとは何かについて考えてみる・その3
 
 プロのジャーナリズムとは何かについて考えてみる・最終回

 内容は非常に詳細かつ長いので、お手すきな際に是非ゆっくり読んでみてください。
 (リンク先なんかも全て読むと数時間かかること請け合いですが、非常に内容は濃いです)
 

 仕事柄もあり、私も最近ネット上に自分をさらしてコラムや記事を書くことが増えてきました。
 明らかに私はプロのジャーナリストではなく、その能力も圧倒的に不足していますが、ネット上にある一時情報という高速道路を活用することによって、私のような素人にも、人の目に触れる文章を書く機会やチャンスが増えたということでしょう。

 今まで一緒くたに大手メディアに勤めるプロの仕事だと思っていたことが、実はネットの高速道路を使えば一般の人ができる部分が案外たくさんある、ということが明らかになりつつあるわけです。

 
 その過程で、ネットを中心にテキストコンテンツには多くのアマチュアが進出するようになり、大渋滞が起こり始めています。

 ではプロのジャーナリストはどうあるべきなのか?
 そもそも、ジャーナリズムとは何なのか?

 という根本的な疑問が表に現れてきているのが、最近のネットジャーナリズムを巡る議論を盛り上げているのでは?と感じました。

 ちなみに、このFPNも、そんなジャーナリストとしてはアマチュアの人のための、高速道路の一つになれれば意味があるのかなぁと考えたりする今日この頃です。

ココログ×はてな協業に見るブログ戦国時代

ブログる場合ですよ!! 「こたつサミット」~ニフティ古河社長愬u306Fてな近藤社長~を読んで。

 いや~驚きました。


 つい先日、一周年記念で並みいるライバルからお祝いコメントをもらっていたココログでしたが。
 てっきり中立で行くのかと思ったら、本日はてなとの共同キャンペーンを発表しました。

 もちろん、この組み合わせに疑問がある訳ではなく、いよいよ始まったかという印象です。
 現在の「ブログブーム」がプチバブルなのか、始まりに過ぎないのかは別としても、現在のブログ事業者全てが生き残れるはずの無いことは明らかです。

 
 最近のブログ事業者の乱立を見ていると、個人的にはISP事業の黎明期とだぶってしまいます。
 ISPの黎明期もベンチャー企業、大手企業が次々と参入を表明して、事業者が乱立しましたが、多くの小規模事業者は体力勝負に勝てずに消えていきました。

 もちろんブログは差別化のポイントがたくさんあるという指摘もあるでしょうが、逆にISP事業と異なりブログでは、少なくとも当面は収入がほとんど入ってこないという事実もあります。

 
 先日GREEの田中さんに話を聞く機会がありましたが、自ら手がけていた楽天日記の経験などを踏まえて、「あんな事業は小規模のベンチャーにはできない」とはっきり言い切ってました。
 ブログもISPも利用者が増えると設備投資がかさみますが、ブログはISP事業よりも悪いことに利用者増と収入増がリンクしていません。

 ライブドアがブログの増強に10億単位の投資をしたという噂があったり、利用者が急増していたJUGEMが設備トラブルで頭打ちになったことなんかを考えると、なるほどと思えます。

 そう考えると、資金力のあるニフティと、QAサイトにアンテナやキーワードなど独自の技術やサービスを多数持つ(けれどそれほど資金力の無いはずの)はてなの連携というのは、納得の良い組み合わせだと思います。

 まぁ、もちろんこの組み合わせが生まれた理由は、おそらく業界の人なら誰しも伊藤さんの名前を思い浮かべるでしょうし。
 単純に二社のノリで決まっただけの一時的なキャンペーンかもしれませんが。

 ただ、対談でもあるように「ココログユーザーとはてなユーザーは交流がかなり活発で、“隣の団地”みたい」だそうで、パソコン通信の元祖であるニフティのユーザーと、ウェブ日記の元祖であるはてなダイアリーのユーザーというのは相性もいいのかもしれません。

 個人的な印象としては、主婦・子供に強い楽天日記、若い男性はライブドア、若い女性はヤプログ、コアユーザーはココログとはてなという感じでしょうか?
 それ以外の事業者も、自社サービスとのバンドルだとか独自性を追求することでビジネスを模索する戦国時代に入ってきたと感じます。

 
 ちなみにトラックバックで笑ったのがSo-net Blogの平社員日記
 おもいっきり「そのキャンペーン、So-netも乗っけて下さい」と発言してます。

 と思ったら、NDO Weblogでは伊藤さんが「検討します…できたらいいなあ。(笑)」と返していて。
 さらにそのコメントにはBlog人のkwmrさんが・・・

 こういうあたりが戦国時代とはいえ、ブログ時代らしいですね。

 他のブログ事業者も、手を上げたら間に合うのかな?(笑)

わたしと会社の片思い物語

CNET Japan Blog – 江島健太郎 / Kenn’s Clairvoyance:あなたと会社の恋物語を読んで。

 江島さんの投稿が深いです。


会社員が自分の勤める会社に、あるいは会社が社員に対して抱く感情の複雑さは、ある人が自分の恋人に抱くそれと同じくらい、機微に満ちたもの

 つくづくそうだなぁ・・・と思いました。

 この投稿のコメントやトラックバックを見る限り、この投稿は人によっていろんな印象を受けるようです。

 人によって恋愛観、仕事観が違うのだから当たり前でもありますね。
 当然、これまでに辿ってきた人生も違えば、経験も全く異なるでしょうし。

 実は、私も自分と最初の会社の関係を、恋愛のように例えて友達に話すことが良くあります。
 要は「片思いだった」という感じで。

 私が最初に入った会社は、東海だけでも300人もの採用をするようなマンモス企業でしたが。
 その当時の私は、多分同期の誰よりも会社のことを愛(?)していたように思います。

 同期の飲み会をしょっちゅう企画するのはもちろん、若手の勉強会を組織したり、社内の情報共有を促進するためのイントラネットを勝手に企画したり。
 

 ただ、その会社に対する想いはかなり一方的だったのは確かで。

 6年経ってようやく、会社が自分にそういう活動を欲していないのに気づき、自分と会社との相性の悪さに気づき、転職の大きなきっかけになった。
 そんなことを思い出しました。

 もちろん、そこでもう一踏ん張り、相手に振り向いてもらうようにがんばる手もあれば、耐える恋を続ける手もあったのでしょうが。
 会社相手は、相手が複数人格なだけに難しいですね(笑)

 皆さんと会社の恋愛はどんな調子でしょうか?

韓国Cyworldに学ぶSNSの未来

 先日、無敵会議番外編であるSNS会議に参加してきました。

 今年、一番の人気イベントであった無敵会議が、急遽番外編としてSNSを取り上げるので非常に楽しみにしていたのですが、期待以上のヒントを得ることができました。


 当日の議事録は、TocotonistLacrimenarajun’s note等で丁寧に取られていますので、そちらを参考にしていただくとして。

 私がおおいにインパクトを受けたのはやはり韓国Cyworldのモデルでした。
 その凄さは、田口さんに事前に聞いていたのですが、想像以上。

 とにかくCyworldが韓国に与えているインパクトは、現在の日本におけるGREE、mixiのそれと比較しても圧倒的です。
 会員数1000万人(韓国の人口の**%)、月商80~100億円(マジで?)、グループでのアクセスランキング国内1位(日本でいえばYahoo!でしょうか)、トップページで写真が紹介されると1日20万アクセス(写真の内容による)。
 プレゼンされたカン・ジェフホさんのSNSに関しては「韓国の方が早い」というコメントが、ちょっぴり悔しくも、つくづく納得できました。

 どんなサービスかと簡単に言うと、日本のブログとアバターとSNSが一緒になったようなコンシューマ向けコミュニティサービスという感じでしょうか。

 画面はポップなイメージで、「可愛らしい」感じ。
 韓国では1日18時間CyworldにログインするCyhoric(Cyworld中毒)なる人たちも存在するそうで、平均利用時間はなんと2時間/日だそうです。
 自分のもう一つの人生を楽しむバーチャルワールドというところでしょうか。

 特に凄いのは、収入を「どんぐり」という仮想通貨の売上で得ているところ、しかもその「どんぐり」は画面のスキンやアイテムなどを「他の人にプレゼントするため」に購入するそうです。
 どれだけ人にどんぐりがプレゼントできるかが、その人の価値を表すほどになっているそうで、人間の心理をついた素晴らしいモデルだと思いました。

 最大の強みはやはり、全てのサービスをCyworld内に完結した状態で、ここまで来れたことでしょうか。
 そのためCyworldではSNS的な「つなぐ」要素よりも、「自分を見せる」ための要素に注力できている感じがします。

 日本で同じ事が「今から」やれるかというと、すでにブログとSNSとMSNメッセンジャーなど、多様な事業者の無料サービスで実現できる部分が多いですから、ここまでの規模の有料サービスモデルを組み上げるのはちょっと難しい気もします。

 ただ、日本では最近何でもかんでも無料サービスになる印象が強いですが
、もう少し「仮想物」にお金を払うという可能性が追求されても良いのではないかと思いました。
 (利用者層から考えると、日本で一番可能性があるのはmixiや楽天日記あたりでしょうか。FunkyBusinessLifeにあるように課金システムの視点から、はてなも近いかも。)

 
 もう一つ面白かったのは、韓国でのサービス展開がブログ的なものからメルマガ的なものへ日本と逆の進化をしていること。
 結局このようなサービス展開は、その国のそのタイミングの背景や競合サービスの状況、国民性などに影響されるので、国によって大きく異なってくるということだと思います。

 そういう意味では、ここでは書ききれませんが前半のソーシャルネットワーキング.jpの原田さんのプレゼンで紹介されたSNSサービスも、SNSの「未来」を考える上でのヒントが満載でした。
(このサイトでは毎日のようにSNSの最新情報が掲載されているので、この分野に興味のある人は必須のサイトですね。)

 やはりますますSNS的なものの将来が気になった一日でした。

レノボって何?PCからIBMブランドが消える?

IBMのPC事業売却が正式決定–売却額は17.5億ドル – CNET Japanを読んで。

 IBMのPC事業が、中国のPCメーカーLenovo Groupに売却。


 IBMがサービスに注力するようになってから、いつかこの日が来るだろうとささやかれつづけてきましたが。
 まさか中国メーカーに売却とは思いませんでしたね。

 Lenovoという名前自体、恥ずかしながら始めて今回知ったのですが。
 はたしてブランド移行は上手くいくのでしょうか?

 少なくともIBM(Lenovo)は、日本顧客の多くを失うように思います。

 IBMのThinkPadは質実剛健、象が踏んでも壊れないので有名で、私の知り合いも多くの人が愛用しています。
 ある人は、一度ThinkPadをマンションの階段で落としてしまい、上から下まで縦に転がったのに、なんとスイッチが入ったという奇跡を目の当たりにしてからずっとThinkPadだそうで。

 この人たちがLenovo、つまり中国メーカーになったThinkPadを使いつづけるのかは、はなはだ疑問です。
 Ceekz Logsの「IBMが中国へ行く」の「新ブランドへの移行とともに、落下試験をしたら大破するマシンになっていけば面白いのにな」というコメントには笑ってしまいましたが、実際そういうイメージはありますよね。
 

 米国のメディアも軒並みこの売却には批判的で、得するのはライバルのHPとDellだけじゃないかと手厳しい感じです。
(デルは「IBM-レノボのPC事業合併はうまくいかない」と他人事のようですが)

 ちなみにウォールストリートジャーナルの記事では、過去のアジア企業による米国のPCメーカーの買収の失敗例を並べていました。(そういえばNECがPackard Bellを買ったなんてこともありましたね)

 パソコンの生みの親であったはずのIBMが、中国メーカーに買収されるというのは実に中国の勢いを象徴する出来事に思えますが、はたしてここが頂点となるのか、これが始まりなのか・・・興味深いです。

 そういえば、タイミングよく(これを知っていたかのように?)11月末にガートナーが「世界のPCメーカー上位10社のうち、多ければ3社が2007年までに市場から淘汰される可能性がある。」というレポートを出していましたが、果たして次はどこか?というのも気になるところですね。