「メッシュ」は、副題に「すべてのビジネスは〈シェア〉になる」と入っているように、いわゆる「シェア」的な現象について考察している書籍です。
献本を頂いたので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
小林さんが監訳に携わった「シェア」が話題になったこともあり、今年のテーマの一つは「シェア」というキーワードだと思いますが、この書籍ではそういった「シェア」という現象をメッシュという網目状のつながりという視点から考察されています。
シェアというキーワードが一人歩きすると、単純に一人一人のシェアをイメージしてしまうかもしれませんが、トップダウンの文化に慣れている方だと意外にシェア現象の本質が理解できない気がしています。
実際にはインターネットという網目状のネットワークの発展により現在のボトムアップでのシェアの現象が発生し、社会に大きなインパクトを与えているのでメッシュという視点は非常に本質的だと思います。
これからインターネットやソーシャルメディアが引き続き起こしていくである変化について真剣に考えたい方には参考になる点が多々あると思います。
【読書メモ】
■メッシュ・ビジネスの特徴
・核となる提供物が、一つのコミュニティや市場、価値連鎖の中で「シェアされる」
・利用状況を追いかけ、顧客データや製品情報を集計する
・シェアできる有形のモノに重点が置かれている
・クチコミで伝えられ、SNSによってより広範囲に伝達される
■フル・メッシュ
シェアするものに資本を投資し、情報ネットワークを利用した小規模な貸出を仲介することで利益を得る
■オウン・トゥ・メッシュ
モノを所有している人がシェアする相手を簡単に見つけ、シェアによって利益を得るようなプラットフォームをつくる
続きを読む メッシュ (リサ・ガンスキー) には、現在話題になっている「シェア」と呼ばれている現象の本質を考えるヒントがあると思います。