「クラウド時代とクール革命」は、角川グループホールディングス会長兼CEOの角川歴彦さんの書籍です。
出版社から献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
日本のメディア企業の中では異色と言っても良いほどネットに寛容な角川氏ならではの視点がまとめられており、日本や日本の企業がこれからどうあるべきか、というのを考えさせられる本だと思いますので、大企業の幹部や管理職の方々にぜひ読んでほしい本です。
【読書メモ】
■「大衆」の英知に誰もがアクセスでき、大衆が「すごい」「カッコいい」「クール」と賞賛するモノや出来事が社会を変革していく。それが「クール革命」だ。
■「ポピュラー・ミュージックから一般用電子機器、建築からファッション、食べ物から芸術にいたるまで、今日の日本は、経済大国だった1980年代よりも、はるかに大きい文化的勢力を持っている」(ダグラス・マッグレイ)
■日本のポップ・カルチャーを嗜好する「クール・ジャパン」というムーヴメントも、ガラパゴス日本の新しい表出といっていいだろう。
■ユーチューブの本質的問題は、放送の根幹にふれるコンサバティブな領域に他人が土足で入ってきたことだと次第に国民に理解されるようになった。まさに著作権者と放送業者にとって、ユーチューブは21世紀の黒船だったのである。
■日本社会が事実上、本人に事前に許可を取らないと何もできないという、世界でも珍しい「オプト・イン方式」になっている
アメリカから上陸したヤフーにしてもユーチューブにしても、要請があればサイト上から削除するという、つまり問題が生じてから事後に対応する「オプト・アウト」方式で運営している。
■日本の企業経営者に欠けるもの
・デジタル化時代への対応が出来ていない
・一つ一つのプロダクトアウトにこだわって全体構想が描けない
カテゴリー: 読書メモ
ウェブ大変化 (森正弥)
「ウェブ大変化」は、楽天技術研究所の森正弥さんが書かれた書籍です。
献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
森さんならではの視点で、様々な可能性を秘める技術やコンセプトが紹介されていますので、将来のウェブの未来のヒントが欲しい人には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■「未来を予測する一番の方法は自らその未来を創りだすことだ」(アラン・ケイ)
■ネット接続の進化を支える通信技術
・ワイマックス(WiMAX)
・ワイアレスHD(WirelessHD)
・コグニティブ無線
■タンジブル・ユーザーインターフェース
既存のコンピュータの概念を一新し、形のない情報に直接ふれることができるようにした。
■触れるインターフェースをサポートする通信技術
・トランスファージェット(TransferJet)
近距離での無線をより優れたものにする新しい近距離無線転送技術
・レッドタクトン
ユーザーが身につけた端末同士や街中の機器間で、人の体を伝送経路として触れるだけで近距離通信が可能な新技術
訳者解説 (山形浩生)
「訳者解説」は、様々な書籍の翻訳で有名な山形浩生さんの書籍です。
献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、山形さん独自の視点から翻訳に携わった数々の書籍の考察をされています。
この本に出てくる書籍は分厚い本や難しい本が多いため、ついつい手にとるのをひるんでしまうような本が多いですが、この山形さんの解説を読んでから買ってみるというのも良さそうです。
物事の本質を考え直せるような本を探しているという方には、参考になる点が多々ある本だと思います。
【読書メモ】
■自由とは、自由を享受する能力である (ダニエル・デネット 「自由は進化する」)
■悪は人間離れした怪物が生むものではなく、むしろ凡庸さ/陳腐さの産物なのだ。したり顔でナチスの残虐行為を糾弾する人も、その場におかれていたら平気でガス室のボタンを押していただろう(スタンレー・ミルグラム 「服従の心理」)
■教えるという行為自体、何らかの権威への服従を前提にしないと不可能だ。教育はある程度は「先生の言うことはだまってきけ」という条件付けだからだ。(スタンレー・ミルグラム 「服従の心理」)
■ウンコ議論とは、よそ者判定のツール、あるいはよそ者に余計なコスト負担を強いてコミュニティ内部の人々を相対的に有利にする一種の非関税障壁的な紅葉を果たしているとも言えまいか?(ハリー・フランクファート 「ウンコな議論」)
小さなチーム、大きな仕事 (ジェイソン・フリード他)
「小さなチーム、大きな仕事」は、37Signalsのジェイソン・フリード氏の書籍です。
献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
37SignalsはBasecampやBackpackなどの小規模企業向けツールを開発して注目されている企業です。
個人的にも非常に参考にしていた会社ですが、その会社の創業者と開発者が、独特な経営理念や手法を開示してくれていますので、いわゆる常識的な起業の方法に違和感を感じている人には参考になる点が多々ある本だと思います。
【読書メモ】
■37Signalsは、会社を大きくせずに、小さな企業やグループが楽に仕事できるようなソフトウェアを開発している。世界中で300万人以上の人たちが僕たちの製品を使っている。
■批判する人たちは、拡大路線、会議、予算管理、取締役会、広告やセールスマンといった「現実の世界」すべてを拒絶しても、企業が成功できるということを理解していない。それは彼らの問題で、僕たちのではない。
■彼らはフォーチュン500に売り込む必要があるという。知ったことか。僕たちはフォーチュン500000に売っている。
■外部の資金は最終手段
・コントロールを失う
・売却は良質のビジネスの構築を妨げる
・他人の金を使うのは癖になる
・基本的に不利になる
・顧客が後回しになる
・資金調達に注意をそらされる
ツイッター仕事術 (横田真俊)
「ツイッター仕事術」は、P2PTodayの横田真俊さんの書籍です。
献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
この本では、ツイッターを仕事に使うという視点から、かなり細かいツールまで紹介されていますので、1からツイッター活用について勉強してみたい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■ツイッターでニュースが広がるのはとても速く、マスコミが報道する前から多くの人がそのニュースを知ってしまうことがあります。(中略)
鳩山首相が最初のツイートを開始してから1時間弱で5000人が鳩山首相のアカウントをフォローし、3日で8万人がフォローしました。
■ツイッターでの片思い、片思われを判断する
http://friendorfollow.com
■ハッシュタグを探す
http://hashtagsjp.appspot.com
現在の人気のタグや、自分のハッシュタグの登録ができます
買わせる技術 (松本朋子)
「買わせる技術」は、マーケティング・ハピネスの松本朋子さんの書籍です。
献本を頂いていたのですが、読書メモを書けてなかったので、書評抜き読書メモを公開させて頂きます。
レシート公開レポートと言う独自の手法を実践されていた松本さんならではの視点で、買う理由について分析をされていますので、ちょっと違った視点でマーケティングを考えてみたい方には参考になる点がある本だと思います。
【読書メモ】
■「心理学を悪用して買わせる」というのは、カンフル剤のように1回だけ、または忘れた頃にしか効かない恐れがあります。
それに対して、思わず買ってしまうモノは、2回でも3回でも思わず買ってしまう場合が多いのです。
■自分らしく幸福になりたくて、人は買い物するのです。
■「非計画購買」が狙い目
特別や少なくても買ってもらえるし、機能が最新でなくても買ってもらえる